みんなのGOTY

Game of the Year 2025
ネコやん さん
サガ フロンティア2 リマスター
『術が使えなくても、あなたは人間なの。人間なのよ、ギュスターヴ』 石にさえアニマと呼ばれる生命エネルギーが宿っている世界の物語。 生まれもってアニマを持っていない(感じられない)ギュスターヴと、エッグと呼ばれるクヴェル(特別なOパーツみたいなもの)に翻弄されるウィル・ナイツ一族の2つのストーリーラインからサンダイル史を描く物語が1999年から、26年ぶりに帰ってきた!! サガとえばフリーシナリオ&複数主人公というイメージであるが、今作はヒストリーチョイスというシステムを導入し、時代の流れをギュスターヴ視点とウィル一族視点で見ていくんだけど、この物語が非常に秀逸!!しかも、浜渦さんが作曲した音楽が時代背景と一致しており、一気に引き込まれること間違いなし!! リマスターと言っているが、追加シナリオも多く、原作で語られなかった部分を、『しりたかった!!』という感想を持てるように補完してくれている神作品!!となっている。 4人パーティーなんだけど、今作はデュエルシステムが導入されており、1vs1で戦うかパーティ戦にするかも選択出来、奥が深い戦闘となっている。 初見の人には、ギュスターヴ編のサウスマウンドトップの戦いに何の知識も無く挑んでもらいたい。サガという無慈悲なゲームを感じれること間違いなしだ!!
Game of the Year 2025
Sinsin(アーバ) さん
空の軌跡 the 1st
この作品は日本ファルコムのイースシリーズと肩を並べるくらいにシリーズが続いてる軌跡シリーズ第1弾‥最初に発売されたのは2004年6月24日‥PCで発売されてPSP、PS3、PSVita‥移植され続けていましたが‥今年‥21年の時を経て完全フルリメイクした作品‥空の軌跡the1st。 このお話の舞台はリベール王国。エステルとヨシュアという二人の主人公の成長の冒険‥王道のRPG ストーリーはオリジナル版とシナリオは同じだがグラフィックがフル3Dかしてボイスも追加されとストーリーを知ってるファンでも楽しめる作品。 ストーリーはやっぱり実際にやって楽しんでもらいたいので触れずにシステム面についていくつか話したいと思います。 グラフィックは先程書いたようにフル3D、昔はドット絵や2Dだったのがフル3Dでキャラの表情や仕草は細かくされ、町並みや遠くまでの景色が凄く綺麗で懐かしい温かみのある感じで、ついつい寄り道したり景色を楽しんだりキャラをめでたりとつい写真撮りたい場面が出てきたり‥ バトルシステムは、昔はコマンドバトルだったんですが、今作はクイックバトルとコマンドバトルの2つのバトルシステム切り替えながら戦うというシステム‥アクションが得意な人はクイック‥ゆっくり楽しみたい人はコマンドといった感じでもいいし、その時の気分でどちらのバトルでしょうとか選べる楽しさはテンポもよくカクつきとかもなくかっこいいカットインも入りと楽しめました。 マップ移動も昔より楽になりマップも見やすくなってて目的地もわかりやすいのは凄くありがたかったですね。 BGMは、標準は今回の為の、アレンジはVita版、オリジナルはPC版の曲と3タイプから選べて昔を知ってるファンはニヤ〜としちゃう使用。 ボイスは昔の声優さんじゃなくて二人以外はガラッと変わりファンとしては最初は違和感がありましたが、ストーリーを進むに連れて違和感も無くなり最後の方はこのキャラはこの声優さんがしっくりくるとなっていました。 キャラも多彩で皆個性的‥プレイ時間はストーリーだけ追う感じなら30時間くらいでサブクエとかしたりしてても50時間くらいでクリア感じです。 2026年には続編の空の軌跡the2stが発売されるのでこの気に軌跡シリーズに少しでも興味あるなって方は空の軌跡the1stして軌跡シリーズ楽しんでもらいたいなと思います。 2025年の自分のGOTYは、空の軌跡the1stでした。
Game of the Year 2025
ɐɯɯɐɯ さん
Monster Hunter Wilds
ワタシのYour GOTY 2025は「モンスターハンターワイルズ」となります。 昨年、Your GOTY 2024において同作の体験版(オープンベータテスト)をGOTYとして選出しているので、この結果は当然の帰結といえるでしょう。 また、本年はフルプライスのゲームでは同作を含め2本しか購入していないので個人的にGOTYに選ばれるのは、ほぼほぼ確実といえたかもしれませんが決してそのような消極的な理由からGOTYに選んだわけではありません。 数々のフレンドハンターが、禁足地から離れていくなかワタシはこの1年飽きることなく遊び続けることが出来ています。 それはモンスターハンターシリーズで初めてHR(ハンターランク)が999に到達し、初めて勲章を全て取得するほどに。(しかしこの点は、本作がHRランクが上がりやすく、最大・最小の金冠サイズを得られやすくなっているからかもしれない) さて昨年のレビューにおいて、「また別の機会にお話しましょう」と言っていた妻との衝撃的な出会いについて、1年越しに語ってみようかと思ったのですが・・・よくよく考えなくとも、ワタシに妻は存在していませんでしたので、さっそく本ゲームの好きなところ、GOTYへの選出理由について述べていきたいと思います。 まずざっくり言えば、身も蓋もないが自分が好きな要素が詰まっているから。 ・オープンワールドや箱庭ゲーが大好き。 ・動物(モンスター)討伐や採集で集めた素材から武具や役立つアイテムを作成するサバイバル要素が大好き。 ・キャラメイク、キャラ育成や武具の性能・構成をあーだこーだと考えるのが大好き。 このあたり、初代の無印のときから感じていましたが、ゲームそのもののコンセプトであったモンスターや環境生物らの息づく世界観とその中でのハンターの生活(装備や村設備の充実等)はシリーズを通してモンスターハンター”ワールド”にて結実したのではないかと思います。 過去さまざまな箱庭ゲーがあり、わたしはミッションやクエストに関係なく街やフィールドをぶらつくのが楽しく、そこにNPCの生物たちやギミックがあればなおよし。 ジェットセットラジオで、ただただスケーティングして町中でトリックを決めたりGTAでお気に入りの車でドライブしたり、突然人の銃口を抜けたり、、、箱庭を歩けばそこになにかしら反応があり1日の時間が流れ、空間・空気感を楽しめる、そんなゲーム体験が好き。 モンスターハンターワイルズにおいては、1日の時間経過のほかに3つの季節の表現があり、それぞれに植生や生物の行動パターンなんかにも変化が観られる。 ただクエスト討伐に勤しむだけでなく、こっそりとモンスターを付け回し、小型モンスターを狩って食し、ウ◯コをする様子を眺めるのも一興。 タマミツネは、口から大きなシャボン玉をつくって暇をつぶしたり、食虫植物が環境生物を捕食したりと、クエストでモンスターを狩っているだけでは見逃してしまうような細かな作り込みがされています。 そして、本ゲームのメインであるモンスターを討伐し装備を整えて、各モンスターに対する装備構成を考えたり各種武器ごとにスキル構成を考えたり、狩りをする時間よりも長考していることもままある状況。 フロントミッションやアーマード・コアなど、武器性能や機体性能と重量とのバランスを考えて機体を組んだり、ダークソウルやBloodborneでどんな武器をもち、武器の性能を十全に発揮するためのステータス・パラメータをどれだけあげるのか、モンハンでもこういう部分を考えるのはとても楽しくストーリーを進めるより時間がかかりむしろこちらがゲーム本編と言えるほど。 出来上がったスキル構成、装備でまたひたすらモンスターを狩ってプレイヤースキルを磨くこともまた楽しく、プレイ開始時からチャージアックスにて1000回を超えるクエストをこなし、次にランスを担いでさらに1000回を越えやり込むことで武器ごとにアクションゲームにおける大事な一要素であるプレイヤー自身の成長も感じられ、非常に楽しく遊べている現状です。 初代では6種だった武器も、いまでは14種。それぞれ100回程度は触ってはいるもののまだまだ練習、上達が楽しめる状態。 2025年12月の更新にて今作の大型アプデは終了したものの、エンドコンテンツである武器作成とスキル付与、お守りの厳選など終わりはない状況。 きっとマスタークラス(DLC)も2026年か2027年にはくることでしょうから、まだまだ楽しめるコンテンツであり、Your GOTY 2025として選んだものの2026年もまだまだ引き続き遊ぶことになりそうです。 もしかするとYour GOTY 2026にも、またモンスターハンター(DLC)を選んでしまうかも? 今後のさらなるモンハンのゲーム体験に期待を込めてここらで失礼致したいと思います。長文ここまでお読みいただきありがとうございました。
Game of the Year 2025
ゴブリン さん
Outer Wilds
まず初めに作品に出会わせてくれた数々のPodcast配信者方と作品を作ってくれた方々に感謝を。 レビューと言ってもゲーム内容に触れること、ストーリーを語る事の全てが未プレイの人達の妨げになるので、つたない文章になってしまう事をご了承いただきたい。 このゲームとの出会いは2度ある。 最初はゲームのサブスクリプションサービスで気になり触れた程度で『自分には合わないな、まぁサブスクだしいいか、、、』程度の半ば難しくても合わなければプレイしなければいいだろ精神で数時間でゲームをやめた。 再度プレイした理由は先述したPodcastでこのゲームが紹介されていた事が理由で、ネタバレに配慮して魅力を語ってくれていて再プレイに踏み切った。 再プレイをしたタイミングでサブスクは解約していたのもあり、ゲーム自体を購入しプレイ。 そしてゲーム2度目の挑戦。 『やはり難しくね??何も分からんが?』 …そう、このゲーム何度挑戦しても普通にハードルが高いのである。 理由は多々ある。 3D酔いする人にとって宇宙空間は地獄 孤独での宇宙漂流が恐怖 とりあえずアンコウが嫌いになったなど、、、 色々な人達の『とりあえずやったら分かる』『何も教えれないけどやれば分かる』 プレイしてると『最後まで行けば分かる』『DLCもやるんや!』 等々、ゲームについての説明が肝心のゲームプレイを損なう為に何も言えないのである。 しかし、プレイ進捗をSNSで報告すると、クリア済みの方達から熱烈なメッセージが沢山届くではありませんか。 僕には高かったハードルをクリア済みの諸先輩方から応援してもらってエンディングまで辿り着けた事もゲームクリアまで漕ぎ着けれた財産だと思っている。 ゲームプレイ中は孤独だが、この孤独を体験したプレイヤーは沢山いて自分の結末を見守ってくれていた。 そう思うとプレイ中の寂しさや虚しさも和らいだ。 何も語れなくて申し訳ないが、このゲームを気になりプレイしてみようと思っている人。 配信をしてみてはいかがだろうか。 そこには何もコメントをしなくても見に来てくれる方がいる。 配信が難しければSNSに呟くだけでもいい。 それだけで宇宙の旅は孤独ではないよ。 GOTYに選んだ理由は、このゲームが自分の心の中に間違いなく大きな記憶の一つとしていつまでも残り続けた事 ゲーム体験としてはこれまでにないものを味わえた事が理由です。 今からプレイしようと思っているヒヨッコ宇宙飛行士の背中を少しでも後押しできていれば嬉しいな。
Game of the Year 2025
夜中たわし さん
HUNDRED LINE -最終防衛学園-
100日間のストーリーと、100種類のエンディングがある大々々ボリュームの狂気のゲーム。 それがHUNDRED LINEです。ようこそ。 「100種類って言っても、最後の方の選択肢で分岐してるのがほとんどなんじゃない?」と、アドベンチャーゲームに心得のある方は考えるかもしれません。 ご安心ください。さまざまなポイントで順当に分岐が用意されているので、しっかりボリュームはあります。というか、ありすぎます。 そのシナリオの圧倒的な引力によって私は1ヶ月以上、100時間を超えて遊びました。気づいたら「生活がHUNDRED LINEになっていた」のです。 HUNDRED LINEは、単に面白いゲームではありません。 生活に入り込み、破壊してくるタイプのゲームです。 それでも私は、だからこそこの作品を2025年のゲームオブザイヤーに選びました。 本作の基本は、テキスト主体のスタンダードなアドベンチャーゲームです。 そこに、時折シミュレーションRPGの戦闘が挟まります。 舞台は謎の学園、最終防衛学園。 主人公たち少年少女は突然、正体不明の化け物たちから100日間学園を守れ、と命じられます。 なぜ100日なのか? この最終防衛学園とは何なのか?? 敵は一体何者なのか??? 序盤は何ひとつ説明されません。 とにかく、わからない──。 わからないまま話が進み、事件が起き、登場人物たちの身には次々と予想だにしないことが起こります。 当然、続きを遊ぶのをやめられません。 「あと一日進めれば、多少なり謎が解けるのでは?」 というムードを信じてゲームを進めるも、当然のように謎は解けません。むしろ増えます。どんどん謎が増える。そしてあと一日、あと一日と進めてしまう。まさに呪いのゲームです。ああ、もう太陽が昇ってくる……。 長い道のりを経て「真相解明ルート」にたどり着くことで大方の謎は解けます。ただし、ここで本作のエンディングが100種類あることが問題に。そう、このルートにたどり着けるかは運次第。初回で到達する人もいれば、いつまでたってもたどり着けない……そんなこともありえます。 ルートごとの展開はかなり多種多様で、推理要素の強いルートから、コメディ要素の強いルート、恋愛ルートにSFルート……なんでもありです。正直、このルートは不要では!? というルートもあります。しかしそれが、それでこそHUNDRED LINEなのです。変なルートを引いても、次のルートこそ面白いのでは!? と期待させられます。 このごった煮感は、アドベンチャーゲームのスピンオフやファンディスク、小説版などを全て合体させて1本のゲームとして提供された状態に近く、並のテキストアドベンチャーゲームを5本合体させたくらいの物量です。あまりのボリュームと分岐から、しばしば「オープンワールドタイプのアドベンチャーゲーム」と呼ばれることもあります。 ちなみにルートの分岐はスタンダードな選択肢方式ですが、この分岐を選ぶのもいちいち苦しい! 極限の選択を迫られることもかなり多く、どちらを選んでも誰かが死ぬ……くらいの選択肢も当然のように出てきます。ま、結局全部の選択肢を選ぶんですけども(やる気さえあれば)。 本作の大変さは他にもあります。 シミュレーションRPGの戦闘パートは斬新で、特に「やられたほうが有利になる」というシステムが特徴的で面白いです。ただし序盤~中盤にかけてこそ新鮮ですが、複数ルートを進めるうちに「もうこれやってりゃ勝てるやん」というパターンが見つかってしまい、戦闘は「シナリオを進める上での障害にしかならない作業」と化します。 それでも、結局のところやめられません。 「この先を見ないと終われない」と思わせられるストーリー。これは文句無しに今年遊んだ中で一番引き込まれました。 おかげで全てのエンディングを見るまで進めてしまいました。まあ正直途中からは意地です。私とHUNDRED LINEの真剣勝負でした。ギリギリ勝てました。 ともかく、恐るべき狂気と労力によって完成された、プレイヤーの生活に入り込んで強烈な記憶を残していくゲームです。刺激的なストーリーが好きで、時間と体力を削られる覚悟があり、膨大なテキストの海に飛び込みたい人。そういう人には迷わずおすすめできます! ……次回作はエンディングの数、5種類くらいでいいです。
Game of the Year 2025
宝島のコング \コングくん!/ さん
Assemble with care
グァーガーーー〜 ガンガンガンガン ギー ガィンガィンガィン ……バリエーション豊かな効果音。一体いくつのパターンがあるんだ? 私は狭くて明るい空洞の中に居た。仰向けのまま決して「動いてはいけない」と命令された。目を瞑り、この空洞に入るキッカケになった日のことを思い返す。ここから出たい。一刻も早く。 ーーー今年の夏は酷かった。雨も降らず猛烈な暑さで、こぼれた弱音すらも枯れる酷暑だった。 額から落ちる汗。真昼の冷たい汗……痛たたたた。そう、腰を。私は腰をやったのだ。布団の上で「動いていけない」と自分に言い聞かせて横たわっている。わかるだろう、サガットステージの背景を思い浮かべてほしい。ただし仏とは真逆の表情。股には枕を挟んでいる…これが腰には、やさしい体勢らしい。 なぜ? 部屋を掃除するためカーペットをはごうと屈んだ時だった。あーーー、いや、やめておこう。ここから腰を痛めた描写を事細かく書いたところで面白いことなんて一つもない。エビチリの食レポで「プリプリのエビおいし〜」くらい定番な展開だ!それ以上でもそれ以下でもない「腰やっちゃったんだから!」それでいいだろう。私は横たわり その日は、ひたすらネトフリのホラー映画を観ていた。腰やっちゃった奴には絶対的安全な場所から観るホラー映画は最高のエンタメだ。私は一日中横になって映画を観たり、もちろんゲームもしていたさ。腰をやっちゃったんだからという無敵の建前がある。一日中だ。一日中寝て食べてエンタメを貪り過ごす。家族の誰からも文句は言われない「腰やっちゃったんだから」という無敵の建前。この建前を築く前に謝罪という基礎固めをしっかりした。本当であれば、この日は家族とサントピアワールド(遊園地)に行こうと計画していたのだ……そこは猛烈に謝罪をしたさ。猛烈な基礎固めだ。その基礎の上に私は横たわりエンタメを貪っていた。許してほしいとは言わないが、許してほしい。 「Assemble with care」 自然発生か誰かが仕掛けたか世の中には流行がある。例えば2010年代前半ゲームの世界では高難易度で死んで覚える死にゲーという言葉が生まれたり、2010年代後半からは武器防具を拾い集め徐々に戦えるフィールドも狭くなり自ずと熾烈な戦いとなるバトロワ系という新たなルールが生まれた。他にも例を挙げればキリが無いほど流行は生まれてきた……2025年はどうだっただろうか?Switch2発売、モンハン新作発売、サイレントヒルfが話題を呼び、エクスペディション33が躍進した……その裏で隠れたゲームの流行はご存知か? はて。隠れた流行……お前が気になっているから、よく目に入っただけでは?…という助言は、ありがたく私の内ポケットにしまっておこう。現在進行形でこの隠れたゲームジャンルは増え続いている。テレビ朝日・東映制作刑事ドラマ風に言うと「かくれゲーム流行派」だ。 まず一つ目は、何が出るかな穴掘りゲー。これは穴を一人で、または複数人でひたすら掘り続けるジャンルだ。多くの人がゲームタイトルさえパッと思いつかないが、サムネやプレイ画面はよく見た覚えがあるのではないか。そしてもう一つは、壊れた物を直す修理ゲー。パズルゲームに近いジャンルかもしれない。穴を掘るゲームはメジャーになりつつあるジャンルなので、穴掘りゲーを深掘りたい気持ちもある……ただ今回は、無敵の建前で謝罪という基礎の上に横たわりスマホで遊んだ"修理ゲーム"を紹介したい。 ーーーゲームタイトル「Assemble with care」 Assemble は組み立てる。with care 注意して、慎重に、又は丁寧に心を込めて。 私の腰は今、繊細でデリケートだ。少しでも気を抜けば激痛が走る。取扱注意のコワレモノ。慎重に遊びましょう。Play game with careだ。 このゲームは名作モニュメントバレーを開発したスタジオの制作。世界を旅しながらアンティークを修理している主人公マリアとそこに訪れるお客さんとの物語。壊れたモノを修理することで物語が展開される。私は全てのゲームの中の修理という作業(システム)が大好きだ。フォールアウト・ニューベガスでは武器と防具に耐久値があり、使い続けるなら修理をしなければならない。プレイヤーによっては、そこに煩わしさを感じてしまうようだが 荒廃した世界で道具を修理しながらサバイバルすることは、主人公に憑依しゲームの中に浸りたいプレイスタイルの自分にはピッタリだ。愛着を持った武器を整備しカスタムしたいのだ。小さい頃から大人になった今でも修理屋さんを尊敬し憧れを持っている。壊れたモノを専用の工具でテキパキと分解し修理をする。ナットを締める指先は真っ黒だ。時々愚痴りながらも「できたぞ、坊主。もう壊すんじゃねぇぞ」……なーんて言う渋いおやじ。最高にカッコイイじゃんね。 「Assemble with care」(アセンブルウィズケア)というゲームは、この憧れに応えてくれる。分解して原因を見つけ部品を取り替え元の状態に近付ける。実にシンプルで良い。この分解する動作もドライバーでネジを回すという、スマホゲームとしてちょうど良い触り心地で分解っぽい遊びを味合わせてくれる。それに全ての効果音が心地よく、分解も組み立ても効果音の心地良さと相まりとにかく軽やかで触っていて楽しいのだ。故障の原因を見つける際も詰まる場面がなく、分解しながら「ここをあーしてこーすれば良いんだな…」と、ほどよく頭を使わせてくれる。気分はベテランの修理屋さんだ。 この気持ちにさせてくれるだけでも私は満足なのだが、直してほしいと持ってきた大切なモノを修理することにより、お客さんの歯車もしくは主人公の歯車、そしてその両方が噛み合い物語がカタカタと回り出す。いいゲームだ。 クリアまで夢中にカチャカチャと分解して組み立てるを繰り返す。私は、腰をやっちゃって ずーっと横たわったままだが、ゲームの中では壊れたモノをバッチリ修理しちゃうんだぜ!すごいだろっ …… ーーー グァーガーーー〜 ガンガンガンガン ギー ガィンガィンガィン…… 「はい。お疲れ様でした〜 では、これからねMRIの検査データ出しますんでね それを持って整形外科に行ってください」 ーーー 「ん〜、なるほど。腰やっちゃってますね!しばらく薬で様子見ましょう。Assemble with careしますからね。お大事に^_^」
Game of the Year 2025
ゲームすっきゃねん' さん
NieR:Automata
ルッキズムという言葉は嫌いではない。 でも、AIが作り出す美男美女に目移りはすれど、心が動くことはない。 完璧な顔の集合体は、どれも美しいが、どこか空虚だ。 だが、『NieR:Automata』の主人公――2Bは違う。 彼女は汎用戦闘モデルのアンドロイドにすぎない。 しかし、あまりにも人間である。 動作の端々に、語られない心の温度が宿る。 周囲に息づくアンドロイドたちもまた、痛いほど人間的だ。 その会話ひとつひとつが“命とは何か”という問いをそっと忍ばせている。 『NieR:Automata』は、異星人の手により送り込まれた機械生命体から 地球を奪還するためのアクションRPG。 2Bの刃が機械生命体を裂くたび、胸の奥で小さな違和感が芽吹く。 この行為は本当に正しいのか?敵とは誰なのか?そもそも正義など存在するのだろうか? 戦闘はただのアクションではなく、問いの反復である。 ゲーム体験そのものが、静かに、しかし執拗にプレイヤーを揺さぶり続ける。 何が正解なのか―― あるいは、正解なんてないのかもしれない。 自販機の光に群れる虫のように答えを探し続けてしまう。 やめられないプレイ体験が、そこにはある。 この作品は霧の奥に隠された真実へと手を伸ばすよう促してくる。 いや、その通りなのだ。ちゃんと面白い。 しかしそれだけで、私はこのタイトルを続けていただろうか。 違う。 これが、「萌え」なのだ。 25年の時を経て、私は今、2Bに「萌え」ているのだ。 私は、私の2Bのために、露出度の高いコスチュームを手に入れるために奔走している。 まだ手にできていない。まだ手にできていないのである。 PlayStation版を購入したことに、少し怒りすら覚えている。 Switch版なら、プレイ開始時から拝めたらしいではないか。 いや、それでも欲しくて仕方がないのだ。 今日もレベル上げと自身のスキルの向上に勤しんでいる。。 萌えてるんだから、フィギュアも買うだろう。 そのとき、娘と妻の機械のように冷たい視線が、私を静かに切り裂いたとしても――。
Game of the Year 2025
ひゅうま(ゲームの滝壺) さん
スペルトナエル
【このレビューにはプロモーションが含まれます。】 -------- 送信先「YourGOTY 2025 レビュー投稿キャンペーン」 …じゃあやりますか ノスタルジアメール -------- 『謎解き×高難易度デッキ構築×50音表ローグライトのインフレ弾幕アクション!』 と聞いてどのようなゲームか分かる人はどれくらいいるだろうか? これは公式紹介文の引用ではあるが、おそらく、このジャンル説明で本作がどのようなゲームなのかを理解できる人は一握りもいないであろう。 昨今乱立する数多のローグライク作品の中であっても、本作が放つのはひときわの異彩である。 本作の魅力も難解な紹介文同様に、プレイをするまではなかなか理解されないものであるが、ひとたびプレイをしたのならば、きっとあなたもその魅力に憑りつかれるに違いない。 あなたは一刻も早く本作を購入し、主人公「ツー」と一緒にスペルをトナエルべきではあるが、どこの馬の骨かもわからない私の言葉に信用がないことは重々承知している。 まだ心が動いていないそんなあなたに、切り口を変えたとびきりの情報がある。 本作は「桜井政博氏」や「トビー・フォックス氏」らゲーム業界を代表するトップクリエイターが、そのゲームデザインや革新性を極めて高く評価した作品であるということだ。 日本ゲーム大賞2025において、ゲームデザイナーズ大賞という部門の最終選考にまで残り、審査員長の桜井政博氏にタイトルを読み上げられたという出来事は記憶に新しい。 本作の面白さが広くに知れ渡ってほしい私にとって、格別な思いであったことは言うまでもないが、レビューを書き連ねている今、正直これ以上の謳い文句を持ち合わせていないことの歯がゆさも同時に感じている。 それでもなお、これから本作の魅力について私なりにお伝えしたい。 非常に多くの要素が絶妙なバランスで成り立っているゲームであるという特性上、その魅力の全てについて端的に語ることは難しく、今回は要素を限定させていただくことを前もってご理解いただきたい。 【ゲームシステム】 本作は全20ステージ(1日目~20日目)からなるステージ攻略型のゲームで、制限時間内に敵キャラクターを倒すことによって次に進むことができるというのが基本の流れである。 ステージ中では、50音表上をハート型の自機がかけまわり、唱えたいスペルの文字を順番に拾い、名前の全てを拾い切った段階でスペルが発動しその効果が表れるという仕様なのだが、このゲームシステムが今までになく非常に新鮮な体験をもたらしている。 スペルの種類は自身を強化するものや敵にダメージを与えるもの、その他特殊な効果を発揮するものに分類され、ステージクリアに必要なステータス等を確保するために制限時間いっぱいにスペルを唱え続け、自身を強化することが基本形となる。 一方で、ただただスペルを唱え続ければ良いかと言うとそうではない。 制限時間を残してステージをクリアすることによって、得られる資金が増えるといったようなメリットもあるほか、画面の右側からやってくる敵の攻撃をシューティングゲームさながらに避ける必要があるため、プレイヤーが気にするポイントは多岐にわたる。 ハート型の自機が敵の攻撃を避けるゲームというと、多くの人は「UNDERTALE」を想像するかもしれないが、本作の戦闘の根幹はどのスペルを、どのように、どれだけ唱えるかの判断を楽しむ部分であり、敵の攻撃を避けることを主眼に置いた「UNDERTALE」のそれとは似て非なるものである。 ステージとステージの間にはスペルを購入するパートが挟まれ、怪しげな魔法店でのショッピングを楽しむことになる。 このとき購入可能なスペルは、自身の持つ資金額に影響をうけたランダム選出となっており、繰り返しプレイしても新鮮なプレイ体験を与えてくれるのである。 そんな本作の魅力は大きく分けて以下の3つだ。 ■数字のインフレ ■豊富なプレイスタイルを許容する懐の深さ ■謎の多いストーリー 【数字のインフレ】 ステージ1の敵キャラクターである「無抵抗のスライム」の体力と攻撃力はともに「1」、少し進んだステージ4の「花粉症のオハナ」の体力は「15」で攻撃力は「5」だが、もう少しだけ進んだステージ10の「大御所のドラゴン」の体力は「40000」で攻撃力は「2400」。 とんでもないインフレ、とんでもない成長曲線である。 ※なお、大きな数字を見るだけでワクワクできるあなたのために、ステージ20のラスボスの体力は「9999999999」攻撃力は「99999999」であることもここに補足しておく 主人公「ツー」も、これらの敵キャラクターのステータス上昇に追いつくべく成長の機会が与えられる。 ゲームクリアのために必要な最低限のステータス確保を目指すのが効率的だが、なんとなく京(1兆の1万倍)のステータスを目指したって良い。 だって大きな数字は楽しいから。 こんな大きな数字が登場する本作ではあるが、決して大味なゲームではない。 作者である「おまど氏」の理念に基づく緻密な計算と、いくつかの偶然のめぐり合わせによって生み出された絶妙なバランスは、容易にクリアにはたどり着かせてくれないながらも、プレイの度に着実に成長を感じさせ、確かな満足感を与えてくれるのである。 【豊富なプレイスタイルを許容する懐の深さ】 自身の攻撃力を強化して、全てを一撃で倒してしまっても良い。 自身の移動速度を強化して、色々なスペルを唱えまくっても良い。 ギャンブル要素に身を任せて、ステータスを上げずにクリアを目指しても良い。 精霊や動物たちに働かせて、自身はそれを眺めているだけでも良い。 上記は一部極端な例ではあるが、本作にはさまざまなプレイスタイルを許容する懐の深さがある。 その深さを演出しているのがたくさん用意されているスペルである。 スペルの中には、シンプルかつ明らかに有用そうなものから、不穏な説明文が添えられたものまでさまざまだが、プレイヤーにはその組み合わせによる相乗効果について検討する自由が与えられる。 このスペルのデメリットはこのスペルで打ち消すことができる このスペルの効果は控えめだが、このスペルとの文字配列の相性が非常に良い など、プレイヤーの気付きの数だけプレイの幅が広がり、そこにはえも言われぬ快感が伴うのである。 効果の高いスペルには注意しよう。 画面が上下左右反転してしまうから。 【謎の多いストーリー】 ステージを進めるごとに届くメールを読み、この世界についての理解を深めていくというのが本作の基本路線であるが、2日目の段階で『20日目に「ツー」が死んでしまう』という極めてショッキングな事実が告げられる。 なぜそのようなことになるのか、全くわからないままプレイヤーはストーリーを進めることとなる。 ローグライク(ローグライト)作品は本来ストーリー物と相性が悪い。 基本的に一からのやり直しを要求され、その展開のバリエーションが面白いローグライクと、展開が次に進むことに面白さがあるストーリー物とでは楽しむポイントが相反するからである。 ストーリー物として成立させることでさえ難しいのに、謎解き要素があるとはなんぞや?どうせチープなハリボテでしょう?と思うなかれ。 本作はゲームジャンルとしての相性の悪さを抱えながらも、きちんと両軸を成立させている。 しかも、なんとこのゲーム、マルチエンディングである。 5つのエンディング分岐の条件はさまざまで、ここに謎解きの要素が含まれている。 画面に表示される情報全てに気を配ってほしい。 答えはいろいろなところにちりばめられているから。 バージョンアップを経て追加ヒントも手厚くなっているから、謎解き部分に不安がある人もきっと大丈夫。 作中の一部要素については、作者である「おまど氏」が遊んだことのある作品の影響を多分に受けているとのことなので、どこからの影響なのかに気づけると非常に面白い。 5つ全てのエンディングを見たときあなたはどのような感情になるだろうか。 良かったと安堵するだろうか、それとも何か他の感情を抱くだろうか。 あなたがこの世界の真実にたどり着くことを祈っている。 -------- ここまで読んでくれてありがとう! 長すぎるレビューにびっくりしましたか? ここまで読んでくれたあなたに、すごく魅力的な情報と人によっては魅力的な情報をあげようかな。 すごく魅力的な情報というのは、本作が『定価320円』ってこと。 むちゃくちゃ安いよね。 3本買っても千円でおつりがくるよ。 Steamで買って友達に送り付けてくれたらうれしいな。 しかもセールの時は160円のこともあるんだって。 作者のおまどさんが、さすがに安すぎるから定価で買ってくれって言ってたよ。 本当にその通りだよね。 既プレイのあなたも、本作が二人プレイもできるって知ってた? そっちも遊んでみたらきっと楽しいと思うよ。 二人で遊んだら実質80円?それは違うか。 もうひとつの人によっては魅力的な情報っていうのは、作者のおまどさんがファミレスの「ジョナサン」を好きってこと。 「ジョナサン」で食事をしてみたら、「スペルトナエル」みたいな面白いゲームが作れるようになるのかもね。 今度私も行ってみようかな。 なんでそんなこと知ってるかって? それは実際に作者に聞いてみたからだよ。 ゲーム系ポッドキャスト「ゲームの滝壺」の第61回『スペルトナエル開発者とタノシイハナシ(ゲスト:おまどさん)』で作者のおまどさんにインタビューをしているよ。 プレイ後の方が良いかもしれないけど、良かったら聴いてみてね。 いきなりの宣伝ごめんね。 それじゃあ、バイバイ。 【このレビューにはプロモーションが含まれます。】
Game of the Year 2025
コマツナ さん
Ultima VI: The False Prophet
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 究極の「不便」がもたらすリアリティ。30年前の『ウルティマVI』から受け取る、語りきれないほどの哲学。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ​【今回の冒険は、単なる再プレイではない】 ​私にとって『ウルティマVI』は長年愛してやまない作品だ。これまではスーパーファミコン版を遊んできたが、今回の冒険は少し違った。どうしても「PC版」で、この世界の真の姿を味わいたいという、抑えきれない欲求が湧き上がってきたのだ。 ​SFC版も良作ではあるが、ハードの制約ゆえに削ぎ落とされた要素も少なくない。より緻密に、より深くブリタニアの世界に没入したい。そんな「大人のこだわり」が、私をPC版の購入へと突き動かした。 ​立ちはだかるのは言語の壁だ。現在主流のダウンロード版は日本語非対応だが、このゲームの魂は「NPCとの会話」にある。翻訳ツール越しの対話では、その魅力は半減してしまう。私は迷わず、日本語版が収録された『ウルティマコレクション』を手に入れた。たとえプレミア価格であろうと、本物の体験を得るためなら安いものだ。 ​【「不便さ」という名の、丁寧なひと手間】 ​本作を象徴する言葉、それは「生きた世界」に他ならない。 現代のゲームが効率化の名のもとに削ぎ落とした「不便さ」の中にこそ、この世界のリアリティは息づいている。 ​例えば、住人(NPC)一人ひとりの生活サイクルだ。朝になれば起きて仕事場へ向かい、夕暮れには酒場で一杯やり、夜が更ければ家に戻って眠りにつく。プレイヤーの都合などお構いなしだ。彼らと接触したければ、こちらも宿を取るか野営をして、相手の生活時間に歩み寄る必要がある。この世界の時間は、決して自分中心には回っていないのだ。 ​会話ひとつとっても、それは単なる「手続き」ではなく血の通った「対話」だ。まずはブリタニアの礼儀に則り、互いの名前と仕事を名乗り合う。そこから自らキーワードを入力し、相手の言葉を深掘りしていくことで、ようやく核心に迫れる。 ​さらに驚くべきは、世界を構成する「物」へのこだわりだ。 マップ上のほとんどのオブジェクトは動かしたり手に取ったりできるが、それらは単なるデータとして置かれているのではない。職人の家ならその道具が、だらしない者の部屋なら散乱した私物が、住む人の暮らしぶりを手に取るように伝えてくれる。引き出しを覗けばそこにはその人の秘密が隠されている。ただそこにある「物」にすら、人間の気配が宿っているのだ。 魔法ひとつ使うのにも、一筋縄ではいかない。店で呪文を買うだけでは不十分でMPとは別に、その術に見合った「秘薬」を揃えておく手間が必要になる。 操作の端々に至るまで、本作は常に「ひと手間」を要求してくるのだ。 ​これらの表現は、現代のゲーム基準で言えば「省くべき無駄」なのかもしれない。しかし、そのプロセスがあるからこそ、自らの分身であるキャラクターと一体化し、その地に生き、世界に深く入り込める。それは不自由さではなく、没入のための「丁寧なひと手間」なのである。 ​【ドット絵の向こう側にある「真の冒険」】 では、翻って現代のゲームは本当に「リアル」だろうか。 ハード性能が飛躍し、現実と見紛うほどのグラフィックを享受できる現代。だが、そこに見映え以上のリアリティは宿っているだろうか。 ​本作のグラフィックは2Dのドット絵であり、一見するとリアルとはかけ離れている。しかし、プレイを通じて感じるロールプレイの密度は、最新作に決して引けを取らない。その象徴が、マニュアルとして付属する「世界地図」や「ブリタニア概論」といった資料を読み解くアナログな行為だ。 ​考えてみてほしい。 リアルな冒険に、便利なオートマッピングやデジタルな百科事典など存在するはずがない。冒険者が手に取るのは、不確かな地図であり、古めかしい書物なのだ。付属資料を読み込み、住人の言葉をノートに書き留め、自らの手と頭を動かす。このアナログな体験こそが、ドット絵の向こう側に広がるブリタニアを、何よりも確かな現実へと変えてくれる。 ​【単純な「善悪」を超えた、思考の旅】 ​このゲームが私の心に最も深く刻んだのは、善悪や徳、そして哲学とは何かという、語りきれないほどの思考の種だ。 ​物語の冒頭、異世界から召喚された主人公は、突如として異形の「ガーゴイル族」に生け贄として捕らえられる。旧友たちに窮地を救われ、ロード・ブリティッシュ王から「神殿を占拠したガーゴイルを退け、ブリタニアを奪還せよ」と使命を託される。 ​怪物から平和を取り戻す。一見すれば王道的なファンタジーの始まりだ。しかし、この物語の真髄は、その「正義」が揺らぎ始める瞬間にこそある。 ​人々は主人公に対し、それぞれの立場から物事を語る。ゲーム側が「これが正解だ」と道を示すことはない。プレイヤーは相反する主張や異なる立場の言葉を突きつけられ、自分自身で善悪を、そして進むべき道を判断しなければならない。 単純な善悪で割り切れるゲームではない。 「自らが考え、行動すること」 それこそが、『ウルティマVI』が30年の時を経た今もなお、唯一無二の輝きを放ち続けている最大の魅力なのだ。
Game of the Year 2025
ままちよ/ひとまさお さん
ダレカレ
目まぐるしく生活が変わった2025 昨年末、突然の父の他界、それによる仕事の変化で少し疲れていた私は小学生の息子とゲームをする時間が唯一の楽しみでした あまり多くの時間が取れない中で ゲームなんとかで話題にしていた「ダレカレ」 が「1時間程度でエンディング」  「ぜひネタバレ無しで‼︎」 とのこと 丁度良いやと思いダウンロードして息子とプレイしました 第一章 息子はヒゲのおじさんが少し怖いようで ビクビクしながらも歯磨きを失敗した時は大笑いで何回もワザと失敗させて楽しんでいました 私は息子のプレイの後ろで 「なんかサスペンス謎解き系かな? おじさんちょっと私に似てるなw」 と思いながら少女とおじさんの関係性を推理していました。 第2章 一章で逃げたパン屋からスタート 「あぁタイムリープ系か雰囲気変わって良かった」と安堵 あたたかい雰囲気に変わり息子はミニゲームとしてストーリーをサクサク進めていきます。 私は引っかかるシーンが何個かありながら 2章と1章のつながりを考えながら息子を見守ります 第3章 再び1章の世界 息子は再び怖がりながらプレイしました その後ろで私はロジャーのセリフをまともに読めません 「これ、まるっきり去年の俺じゃん!」 ソフィアとロジャーは去年の父と私の関係と解った時点から私は、息子の後ろで必死に涙を堪えていました。 エンディング 息子は「なんか変なゲームだったね。」 と私に感想を述べました。 私は「ちょっとお話難しかったね。」 とネタを濁しました。 父はソフィア状態の中、仕事中の事故で突然亡くなりました。 私は仕事を受け継ぎ、急遽2代目として仕事に奔走しています。 このゲームは段々、私との関係が変化していく 父の世界を再現していたゲームでした 私はプレイ後 辛かった過去の出来事を突然、振り返らさせて正直腹が立っていました。 しかし、父の頭の中を見せてくれたこの世界は 貴重な体験となりました。 いつか息子に ゲームのネタバレと父の晩年を上手く説明できるようになりたいです。 「ダレカレ」を2025私のGOTYとさせていただきます