みんなのGOTY(Game of the Year 2025)

Game of the Year 2025
44 さん
ダレカレ
あなたはこのゲームからどんなことを受け取っただろうか。 この「ダレカレ」は不思議なゲームだ。名前を設定しようとしても文字が入らない。現実では簡単にできることがゲームの中では全くできずに不自由さを感じさせる。本来ゲームというものは現実にはできない体験が味わえ、プレイしている人間に快感を与えてくれる、そういうものではなかったろうか。その真逆をいくダレカレで私はゲームの新しい可能性を見た。 プレイした人には分かる通り、ダレカレは認知症患者とそのパートナーを描いたゲームだ。だからこそ序盤での不自由さを感じさせる演出には大きな意味がある。自分の指で操作し、その結果が思い通りにならないという挫折を味わう。患者になりきって体験することによって、それをよりリアルなものとして受け取る。これは「見る」だけの映画や「読む」だけの本では味わえない。当事者としての「体験」こそがゲームという媒体の真骨頂だ。 受動的なコンテンツよりも、深く意識に訴えかけてくる体験は現実で患者と向き合った際の心の持ちようすら変えてしまう力がある。ひとりの人間の価値観の変容、人生の分岐点になり得る一作。そこに、私はゲームという表現のさらなる可能性を見た。
Game of the Year 2025
こっしー さん
Harold Halibut
『ハロルド・ハリバット』 地球を脱出した宇宙移民船フェドラ1がとある惑星の海に墜落して50年。宇宙船の中では一つの社会が形成されていた。 ライフラインの整備に従事する者、起業する者、娯楽や文化を伝える者、研究者、教育者、そして次の世代を担う子供たち。 その中でマロー博士の助手を勤めながら平凡な日々を過ごす青年ハロルド。 水面下で進む惑星脱出計画と宇宙船社会に隠された真実。その中で彼はとある出来事を境に外の世界への憧れを募らせ、人々とのふれあいの中で人間的にも成長していく─ ゲームとしての内容といえば、基本的にはフラグ立てとその回収を淡々とこなす地味な展開です。たまにパズルを解いたりとか。 特筆すべきはやはりそのグラフィック。実際に作られた人形や模型をスキャンし、CGモデルとして3D空間に再配置することで、独特な存在感と温かみを表現しています。 まるでクレイアニメやパペット人形を画面の中で操作するような不思議な感覚。 製作に10年を費やしたということに、並々ならぬ拘りを感じたのが購入を決め手でもありました。 しかし、プレイしているとその事すら忘れてしまうほど魅力的なのが設定とシナリオです。 1日が経過する度に墜落してから1万と数千を超える日数、そして運命の日までのカウントダウンが表示されます。 これまで宇宙船社会が辿ってきた歴史に想いを馳せ、これから何が起こるのか想像を掻き立てられます。 そしてハロルドは彼自身の冒険心に火をつけた出来事と日々のフラグ回収の中で、平凡だった自分の人生と自身の心の中を見つめ直し始めます。 ゲームをクリアして彼の物語を見届けた後、スタッフロールが流れている間に様々な想いが巡りました。 ハロルドは終盤にある決断をするのですが、当初プレイした中ではその決断をするにはいささか情報が足りないと感じました。 しかし、宇宙船の中で生まれ育ったハロルドの気持ちを、プレイヤーは本当の意味で理解できるのでしょうか。 惑星に墜落する以前から宇宙船は250年、宇宙を彷徨っていたといいます。宇宙船の中で生まれ、宇宙船の中で死んでいった人々もいるでしょう。 彼らにとって宇宙船の中だけが世界そのものだった。 果たしてそれは不幸なことでしょうか。 現実を生きる我々は宇宙船の中ほどではないにしろ、ある程度の行動範囲と価値観の中で生きているという意味では同じではないだろうか。 そこから飛び出すことには勇気や覚悟が必要です。後悔や孤独が待ち受けているかもしれません。 しかし、前向きに飛び出していくことが最善とも言い切れません。 そこで生まれ、死んでいく間に自分の使命に従事することに満足感を得られれば、それも一つの幸せと言えるでしょう。 …と、そんなことを考えていると、気付けばスタッフロールは終わり、タイトル画面に戻っていました。 その余韻はゲームをクリアしてしばらく経った今でも心の片隅に残っています。 アクションゲームや豪華な演出のゲームにちょっと疲れたなと思ったら、このゲームをプレイして、ハロルドをはじめ登場人物の想いを想像したり、自分自身の環境やこれまでの人生を照らし合わせて物思いに耽るのも良いかもしれませんね。 幻想的で穏やかな時間を過ごしつつも、考えさせられる作品でした。
Game of the Year 2025
かげとら さん
BIOHAZARD RE:4
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Game of the Year 2025
FORTE@aozorafm さん
Fate/Grand Order
# はじめに あなたは「天使の遺物」をご存知だろうか? 人類の科学力でも、魔術でも解析不能。 そして、地球の物質ではないとされる物体のこと。 理解不能なものを「天使」を崇め、それらからの「遺物」としたもの。 この「天使の遺物」が突如放った光によって、ある一人の人間は地面に焼き付いた影となり人々の記憶からも世界の記録からも、「それ」が存在した記録の一切が消失してしまった。 そして、もう一人の人間は、「人類」ではなくなってしまった。 さて、あなたはこの「天使の遺物」の発動条件が分かるだろうか? # 夫婦間のコミュニケーションツールとしてのFGO FGO、Fate/Grand Orderはいわゆるソシャゲだ。 スマホでポチポチするだけのゲーム。 ゲームとの出会いがスーパーマリオブラザーズやロックマン2だった僕にとって、それは「ゲーム」として面白いか?と言われると、「いや・・・」となってしまうもの。 そんなFGOを毎日楽しめている。 それはパートナーのおかげだ。 「星5引いた!」 とスクショ付きで喜びのLINEが。 「エリちゃんまつりすぎるwwww」 と季節イベントに搭乗するキャラで盛り上がり。 「(FGOの)クソデカ垂れ幕があるので写真とりましょ!」 と旅行先で共通の好きな作品の写真を一緒に撮ったり。 一人では決して楽しめなかった遊び方が出来ている。 僕とパートナーは別居婚だ。 最寄り駅は同じだが、別の場所に住んでいる。 なので普段はLINEでやり取りしていて、平日の夜や週末に会っている。 そうすると共通の話題というものが少ない。 仕事の業界も違うし、一番好きなクラスタも違う。 そんな関係性において、FGOは夫婦間の貴重なコミュニケーションツールとして、日常に彩りを添えてくれている。 # さすがのFate、世界観やストーリー、キャラが最高 冒頭の「はじめに」で紹介した「天使の遺物」が面白いなと思ったら、FGOを始めた方がいい。いますぐ。 FGOはこんな話ばかりだ。 旅先で出会った人々と問題を解決し、旅を続け、最後は今まで出会った人々と世界を救う。 そんな話が大好きなら、FGOを始めた方がいい。いますぐ。 FGOは更にその先がある物語だ。 FGOのキャラの多くはサーバントと呼ばれる英霊だ。 自分が知らない歴史上の人物でも、日本にとっては異国の英雄でも、自分が好きなストーリーで出会ったサーバントは好きになる。 見た目だけじゃなくそのキャラの物語に惹かれるタイプなら、FGOを始めた方がいい。いますぐ。 FGOは「好き」が増えるゲームだ。 # さいごに FGOはいま10年の集大成として「終章」が始まっている。 物語のカタルシスは、やはりその最後だ。 いつだって遅いことなんて無い。始めたときが最速なのだから。 ぜひ一緒にこの楽しさを味わってほしい。 さて、あなたは「天使の遺物」の発動条件が分かっただろうか。 もしまだ考えていなかったのなら、ちょっと考えてみてほしい。 考えられただろうか? では正解をお教えしよう。 それは 「(天使の遺物から)半径20kmにおいて一日の人間の死亡者数が0であること」 である。 天使という名がついておきながら、人間の暗い部分をここまで的確に表現した(皮肉った)遺物もないだろう。
Game of the Year 2025
ター さん
ユニコーンオーバーロード
遊びやすくてサクサク進めてストーリーもわかりやすくてとても楽しかったです。 難易度にもよるかもしれませんがイライラしてしまうこともなく純粋にゲームって楽しいなと思えるものでした。 思っていたよりクリアまでのプレイ時間がかかりましたが自覚する事もなかったです。 素晴らしいゲームてした。
Game of the Year 2025
靖男 さん
The Alters
人間なら誰しも「あの時ああしておけばよかった」と思うことがあるでしょう。 例えば私の場合、難しい計算が必要になったとき、「もっと真面目に数学を勉強すればよかった」と思うわけです。そこで、このゲームには『数学を真面目に勉強した私』を作り出せる機械が登場します。『私』を作って計算してもらえば問題解決です!よかったよかった。 さて、この『私』は、この後どうしましょう。 そんなSFの物語です。 ゲームとしてはサバイバルクラフトと資源管理ストラテジーをあわせた内容で、無人惑星に不時着した唯一の生存者である主人公となり、生還することが目的です。 危険な超常現象に立ち向かいながらマップ探索で資源を回収し、様々なスキルを持った『自分』を増やして仕事を割り振ります。 しかし、増やした『自分』は少し異なった人生を歩んだ他人であるため、主人公への反発や人生に根ざしたトラウマ、作られた存在であることへの葛藤などを持っており、それぞれの『自分』と関わることでストーリーが展開します。 私はストラテジーやシミュレーションが好きなのでよくプレイするのですが、ゲームに出てくる『資源』も兼ねたキャラクターに感情移入することがあまりできていなかったように思います。主人公と一緒に一喜一憂することはできるのですが、それ以外のキャラクターはエンティティとして雑に処理していました。 しかし、このゲームに出てくるのは主人公と一部の人生経験を共有した存在であり、ストーリーを進めて主人公の人生が掘り下げられると他のキャラクターも自然と掘り下げることになり、分岐した人生から性格の違いのルーツが見えてきたりして理解が進みます。 そして、ある意味で親兄弟よりもっと近しい間柄となって苦楽を分かち合ううちに、かけがえのない仲間と思える存在になっていました。 また、特筆すべき点として、SF作品として設定や話の展開が面白いです。 倫理やエゴから生まれる選択によってストーリーがインタラクティブに分岐していき、異なった結末に行き着く流れもよくできているので、小説や映画でなく『SFゲーム』として意味のある作品だったと感じます。 良いSFを摂取しつつ感情を揺さぶられる素晴らしいゲームでした。
Game of the Year 2025
YOSHIHARU さん
都市伝説解体センター
2024年、初めてゲームイベントに参加した。場所は当時暮らしていた古都・京都。14年も暮らしていたのに、そんなイベントがあったなんて気づいていなかったのは不覚中の不覚である。 BitSummitは日本最大級のインディーゲームの祭典だ。 そこで見つけた、目立つピラミッドにラーの目……。癖のありそうな兄ちゃんのドアップ。そんなデザインのドット絵に釘付けになった。 「絶対好きなやつーーーー!!」と飛びついたのは言うまでもない。 年々、最新ハードの高画質すぎるゲーム画面についていけず、視覚に老化を感じるようになった。 しかし「三つ子の魂百まで」と言うように、幼い頃にしゃぶりつくしたドット絵は令和になっても大好きで、どんな美麗な映像よりも、私にとっては美しい表現方法なのだ。 集英社ゲームズのブースでひとしきり舐め回すように見学し、パンフレットも確保して、ワクワクしながら2025年の発売を待った。 その間、気持ちを盛り上げるために墓場文庫さんの前作「和階堂真の事件簿」をプレイ。ちなみに、こちらは去年の私のGOTYである。 気持ちの準備は万端! 今は、お店に行かなくてもゲームが購入できる。発売日にダウンロードし、即プレイ。いい世の中になったものだ。(当時はカメクラで予約購入したものだが) 感想は「最&高」の一言。 UIは「和階堂真の事件簿」を踏襲しているが、よりリッチになった感触だ。 集英社ゲームズとのタッグにより、贅沢な仕様になったのかな?と勝手に嬉しくなってしまった。 ゲームの内容に関しては、ぜひ皆さんに体験してほしいのであえて記載はしない。 都市伝説、怪異、そしてドット絵が好きなアラサー女子には、ドストライクな作品であった。 そしてBitSummitで得た、「雑誌以外で初めて新作ゲームを見つけた感動」は、忘れられないほど衝撃的だった。 そんな今年の私のGOTYは、去年のGOTYと姉妹受賞となる作品「都市伝説解体センター」。 去年の体験があるからこそ、今年のGOTYに選んだ。 皆さんも、ぜひ「和階堂真の事件簿」を遊んだ後に「都市伝説解体センター」を! この二作を連続でプレイして、墓場文庫さんの作品の良さを肌で感じてほしい。
Game of the Year 2025
オタコン@個人でゲーム開発してます さん
インディ・ジョーンズ/大いなる円環
これはインディ・ジョーンズシミュレーターです!! 子供のころから映画を観て憧れていたインディ・ジョーンズ 彼の様な冒険がしてみたい! 彼の様に遺跡の謎が解きたい! 彼の様にラブロマンスを味わいたい! そんなインディへの憧れのすべてが叶う作品です。 圧倒的なグラフィックと若き日のハリソン・フォードを再現したキャラクター造形(演じるのはデスストのヒッグスを演じたトロイ・ベイカー)でインディ・ジョーンズの世界の構築は完璧! チュートリアルとして用意されているステージは映画「レイダース / 失われたアーク」の冒頭のシーン! 何度も観たあのシーンの中に入り込んで自由に歩き回れるなんて、ここだけでも体験する価値があるほどの再現度でファンサもしっかりしてます。 その後始まる本編でも過去作のキャラクターやアイテムが登場して気分が高まり、ついにはインディのテーマが流れて気分は最高潮へ!! 数々の街や遺跡を探検しますが、使いまわしは一切なく(多分…)、どれもが新鮮でオリジナル! 程よい難しさの謎を解き進めることで、全く飽きることなく冒険を楽しめます! 敵と対峙した時の格闘アクションや、潜入中にステルスがどんくさくても何の問題もありません。 だってインディは"ただの考古学者"なんだから! 映画の本編でもそんなシーンはたくさんあり、むしろそのどんくささがインディをよりインディらしくしてる演出だと感じます! どうですか? 冒険心がワクワクしてきましたか!? カバンに荷物を詰め込み、鞭を持ち、ジャケットを着て、ハットを被り、神秘なる遺跡の奥に冒険の旅に出かけましょう!!
Game of the Year 2025
ネコやん さん
サガ フロンティア2 リマスター
『術が使えなくても、あなたは人間なの。人間なのよ、ギュスターヴ』 石にさえアニマと呼ばれる生命エネルギーが宿っている世界の物語。 生まれもってアニマを持っていない(感じられない)ギュスターヴと、エッグと呼ばれるクヴェル(特別なOパーツみたいなもの)に翻弄されるウィル・ナイツ一族の2つのストーリーラインからサンダイル史を描く物語が1999年から、26年ぶりに帰ってきた!! サガとえばフリーシナリオ&複数主人公というイメージであるが、今作はヒストリーチョイスというシステムを導入し、時代の流れをギュスターヴ視点とウィル一族視点で見ていくんだけど、この物語が非常に秀逸!!しかも、浜渦さんが作曲した音楽が時代背景と一致しており、一気に引き込まれること間違いなし!! リマスターと言っているが、追加シナリオも多く、原作で語られなかった部分を、『しりたかった!!』という感想を持てるように補完してくれている神作品!!となっている。 4人パーティーなんだけど、今作はデュエルシステムが導入されており、1vs1で戦うかパーティ戦にするかも選択出来、奥が深い戦闘となっている。 初見の人には、ギュスターヴ編のサウスマウンドトップの戦いに何の知識も無く挑んでもらいたい。サガという無慈悲なゲームを感じれること間違いなしだ!!
Game of the Year 2025
Sinsin(アーバ) さん
空の軌跡 the 1st
この作品は日本ファルコムのイースシリーズと肩を並べるくらいにシリーズが続いてる軌跡シリーズ第1弾‥最初に発売されたのは2004年6月24日‥PCで発売されてPSP、PS3、PSVita‥移植され続けていましたが‥今年‥21年の時を経て完全フルリメイクした作品‥空の軌跡the1st。 このお話の舞台はリベール王国。エステルとヨシュアという二人の主人公の成長の冒険‥王道のRPG ストーリーはオリジナル版とシナリオは同じだがグラフィックがフル3Dかしてボイスも追加されとストーリーを知ってるファンでも楽しめる作品。 ストーリーはやっぱり実際にやって楽しんでもらいたいので触れずにシステム面についていくつか話したいと思います。 グラフィックは先程書いたようにフル3D、昔はドット絵や2Dだったのがフル3Dでキャラの表情や仕草は細かくされ、町並みや遠くまでの景色が凄く綺麗で懐かしい温かみのある感じで、ついつい寄り道したり景色を楽しんだりキャラをめでたりとつい写真撮りたい場面が出てきたり‥ バトルシステムは、昔はコマンドバトルだったんですが、今作はクイックバトルとコマンドバトルの2つのバトルシステム切り替えながら戦うというシステム‥アクションが得意な人はクイック‥ゆっくり楽しみたい人はコマンドといった感じでもいいし、その時の気分でどちらのバトルでしょうとか選べる楽しさはテンポもよくカクつきとかもなくかっこいいカットインも入りと楽しめました。 マップ移動も昔より楽になりマップも見やすくなってて目的地もわかりやすいのは凄くありがたかったですね。 BGMは、標準は今回の為の、アレンジはVita版、オリジナルはPC版の曲と3タイプから選べて昔を知ってるファンはニヤ〜としちゃう使用。 ボイスは昔の声優さんじゃなくて二人以外はガラッと変わりファンとしては最初は違和感がありましたが、ストーリーを進むに連れて違和感も無くなり最後の方はこのキャラはこの声優さんがしっくりくるとなっていました。 キャラも多彩で皆個性的‥プレイ時間はストーリーだけ追う感じなら30時間くらいでサブクエとかしたりしてても50時間くらいでクリア感じです。 2026年には続編の空の軌跡the2stが発売されるのでこの気に軌跡シリーズに少しでも興味あるなって方は空の軌跡the1stして軌跡シリーズ楽しんでもらいたいなと思います。 2025年の自分のGOTYは、空の軌跡the1stでした。