みんなのGOTY

Game of the Year 2024
ume さん
英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-
連載中の大長編漫画の最新の10巻分を読んだような満足感が味わえました! シリーズをずっと追っている人には色々楽しい伏線回収がありつつも、全ては回収されずに次回作に続きます。ワンピースで例えるなら、ワノ国編の途中から始まって途中で終わるぐらいの生殺し感があるかもしれません。週刊連載だから許される次回への引きを、年単位で待たされるゲームでやられるのは正直キツイですが、それでも確かなボリュームで大満足な内容でした!! ストーリーのネタバレは控えますが、軌跡シリーズはタイトルが変わっても世界観は共通で、数年後の別の国の別の主人公の話が始まるので、前作のクリア後の様子やキャラの成長した姿が見れます。大長編になると、過去作やってるとニヤリとできる場面が大量に出てくるため、シリーズを追うのが楽しいです。 最初の空の軌跡で幼い子供だったキャラが、最新作では留学生として登場してて、ヒロインの先輩ポジションにいて、頼れるお姉さん感を出してるのは感慨深かったですね。 ストーリー以外だと、進化し続けるバトルシステムも面白いので是非体験してもらいたい。ザコ戦はアクションでもコマンドバトルでも好きな方で倒せます。アクションはジャスト回避やチャージ攻撃などおまけで収まらない多彩なシステムが用意されています。コマンドバトルは進化し続けた結果、初見では要素が多くて混乱するかもしれません。「敵が硬いし回復するし時間がかかった」的な感想を見て、他のゲームにない独自システムがあってとっつきにくいのかもと少し思いました。システムを理解してけば、高火力を目指したり、被ダメを抑えたり、色々できて面白いですし、ファルコム作品は難易度が細かく選べるので、お好みに合わせた難易度で遊べると思います。 そんな大長編シリーズの過去作12作品を遊んだ方にお勧めの一本となっています。過去作については、空〜創までの10作品はPSPLUSのプレミアムでまとめて(2024年11月時点では)遊べますので、ワンピース100巻買うよりもお安く最新作まで追えるかもしれませんよ! 【シリーズ順】(読み) ・空の軌跡(FC/SC/3rd)。(ソラ) ・零の軌跡、碧の軌跡。(ゼロ、アオ) ・閃の軌跡(1/2/3/4)。(セン) ・創の軌跡。(ハジマリ)  ※ここまでで過去作10本、↓最新シリーズ ・黎の軌跡(1/2)。(クロ) ・界の軌跡。(カイ) ⭐︎今回遊んだ最新作 (その他)那由多の軌跡(ナユタ)アクションゲーム ※最初の3作がプレミアムのストリーミング、その後の7作品はゲームカタログに入ってます、イースも遊べるのでお勧めです 2025/01/18、ゲーななへのお便り分追加  最初から全部やってる人の感想がもっと聞きたいので、最初(空の軌跡FC)から布教したいですが、数が多過ぎるので最新シリーズの黎の軌跡から薦めた方が良いかもと妥協するジレンマ。  流石に「界の軌跡」から始めようとする人は止めた方が良いかも知れないけど、それで興味を持って最初からやってくれるなら問題ないので、どれから始めた方が良いのかの正解は無いのかな。
Game of the Year 2024
ライチ さん
サイレントヒル2
面影と異質の混在する町。いつかあの場所につけた『傷跡』を見つけて…帰郷 サイレントヒル2はリメイクまで23年が経っていた。思い出にあるサイレントヒルは臆病な自分を父に力強く頼もしい手で引っ張ってもらいながら巡った町であった。 やだやだと後ろに隠れようとする自分を笑いながら色んな所に連れ回す父であったが、周りの安全が確認できると自分でも歩いてみるよう促してくることがあった。そのような時は自分から一歩踏み出すことすら非常に心細く、治ることのない耳鳴りのような残響すら感じる圧迫感を幼いながらも敏感に感じ取って怯えてしまい、すぐに父に助けを求めていた。 しかし、長い時間そこにいたせいか、次第にそんな恐怖の対象であった町に対してどこか惹かれる部分も感じるようになったのであった。果たしてそれは何もかもを飲み込んでいくこの町に漂う霧の妖しさに魅入られてしまったのか、よくわからないながらもその思いは確実に幼き日の記憶の一画に居座るようになっていた。 そして時が経ち、大人になったがふとあの町が脳裏をよぎる度に当時とは全く違う感情が湧き上がるようになっていた。 あの町が恋しいのだ。 恐怖でしかなかったあの町が、恋しいのだ。 おそらくあの幻想的な雰囲気が好みに合っていたのだと考え、町のことを調べたり映像を探してはその思い出に何度も浸かり直していた。その思いはおそらく「郷愁」と呼んで差し支えないもので、父の背中越しに眺めていた景色の映像を今度はじっくりと眺めては恋しさを鎮めていたのだった。 当然、それは思い出の中にある町のままであったはずだが、心のどこかでなんとなくその町との間に面会室のガラス窓のような透明な壁があるように感じた。 今回、このリメイクをきっかけにサイレントヒルをもう一度訪れる機会に恵まれた。「あぁ、あの町がまた呼んでいる…」などと頭のどこかが呟きつつ、ぼんやりとした期待を抱きながら町に再び降り立った自分を迎え入れてくれたのは、知らない顔でこちらを見つめてくるサイレントヒルだった。 それはまるで父と見た目は同じなのに明らかに別人が自分を迎えに来たようであり、本能がしきりに異質を訴え続けていた。 意を決して、当時のあの空気、あの街並みの懐かしさを頼りに歩みを進めようとするもそれをこの街は許さない。知らない道や建物に幾度となく導かれることで次第に自分の足取りは重くなり、一歩踏み出すことにすら強い嫌悪を覚えるようになっていった。 23年も経てばこの町も変わる…あえてそんな呑気な言葉で自分を落ち着かせようとするものの、尽きる事なく知らない顔を見せてくるサイレントヒルの中で、気がつくと自分はあの頃の臆病な自分に戻っていた… しかし、もう頼っていたあの父の手は今はもうなく、自分で歩みを進める他ないのだ。またあの耳鳴りが生々しい圧を持って鳴り響く。それは思い出のガラス窓越しではなく、振動すら感じかねない直に感じられる音。そして、隙を見せれば狩りの如く恐怖が獰猛に飛びかかってくる。それに対して、負けるものかとなけなしの虚勢を必死にぶつけた。それも、幾度となく、幾度となくぶつけ続けた。 しばらくの間はこうして半ばがむしゃらになりながら必死に彷徨い続けていたが、ある時、ふと自分の周りのノイズが晴れたことに気づいた。あたりを見渡すと「あそこは知ってる」「ここは何度も通った」ということに気がつき、すなわち、いつのまにかそこは新しい自分のテリトリーになっていたのだった。 心にゆとりが生まれ、落ち着いて周りを改めて眺め直すうちに、胸の奥から静かにとある感覚が湧き上がってきたのだった。 「なぜだろう…達成感がすごい…。これほどの大きな達成感は凄く久しぶりな気がする…」 その後も先々で同じ経験をするうちにあることに気がついた。 自分はあの時、後悔していたのだと。 惹かれていたと思っていたのは好意ではなく、自分の殻を破れなかった心残りによる未練であったと。 幼い自分は負ってしまった心の傷を忘れるために好意的な感情にすり替えていたのだった。 しかし、この町に再訪した自分は普段ならすぐにでも逃げ出したくなる恐怖に立ち向かい、あの空間に自分の場所を確立できたのだ。あの日の心の傷跡に向き合い、乗り越えられた。それがかけがえのない達成感に変わったのだった。 それは当然、すでにわかりきっていた町であれば決して得られない体験であり、そもそもこの心の傷跡を思い出すことすらなかっただろう。 しかし、サイレントヒルはあの日感じた不気味さは同じまま、全く異なる顔を見せることで再びこの傷を眼前に突きつけたのだった。あの日をもう一度提供するために「変えることなく、変わった」のだった。 決して懐かしさに飾り立てられた上部だけの「昔のまま」ではない。昔訪れた人々を懐かしさで歓迎するのではない。 時の流れを受け止め、変容し、あの日あの場所にいた自分と同じ気持ちにさせるため大きく作り直されたサイレントヒルがあったのだ。あの達成感という勲章を今一度届けるために、そして、サイレントヒルを忘れるなと言わんばかりに… もはやこれをレビューと呼んでいい代物なのかすらわからない…だが確かにこう感じたのだ。誰に届けるでもないが、念のためこの帰郷譚はここに書き残しておく。 あの町でしばらく行動を共にしていたジェイムスも、きっと忘れていた何かを見つけたことだろう。 そして、昔サイレントヒルを訪れたことがある人もまた、きっと記憶の底に沈んでいた当時と変わらない感情に出会えるだろう、と。 サイレントヒルはリメイクされながらも  あなた  を待っている。
Game of the Year 2024
たくじ さん
Oddsparks: An Automation Adventure
工場系がだいすきマンの筆者だから一発で食いついた本作。 ピクミンも好きだからなおさら勢いよく飛びついた。 Odd Sparks(オッドスパークス)はいわゆる生産自動化ゲームで、かつピクミンライクな要素を強く取り込んでいる。 spark(以下、ピクミンと記載)といわれる不思議なお供を従えて、荒れた街を復興させる資源探しの旅に出る!というのが物語導入である。 メインビジュアルからもわかるとおり、工場というより、緑豊かな屋外の作業場である。コンベアもなく、どこが工場なのかと文句を言う向きもあるかと思うが、 「ピクミンがコンベアになるんだよ!」とばかりに、 ゲームを進めるにしたがって、まさに人海戦術コンベアによる工場の様相を呈してくる。 巨木から切り出した木材をピクミンの流れに乗せて加工場に運び、そこで木材とピクミンの素(もと)を合成してさらにピクミンを量産するという無限地獄。 物量が少ない道は一匹だけ配置してトボトボと運ばせ、資材を沢山さばきたいラインでは、道ギチギチにピクミンを放り込んで行列で運ばせる。ピクミン量でライン能力が調整できるアイデアにうなった。工場長オリマーの誕生である。 原生生物とのバトルも当然ある。 生き物を倒すと基本的にはピクミンの素が貰えるが、大型の原生生物を倒すとピクミンの素の塊に加えて、次レベルの加工施設の建設に必要なキー素材などが貰える。狩猟の嬉しさがしっかりしている。 でかい獲物を狩る感じや、ヘタを打ったときの大量死など、正しくピクミンフォロワーといえる。原生生物があっち向いた瞬間「いっけえええーーっ!」と投げ連打するやつである。血がたぎる。 ピクミンたちのバリエーションも豊富で楽しい。 戦いが得意なやつ、岩砕きが得意なやつ、資材を多く持ち運べるやつ、施設の生産効率を上げるやつ、などなど。 適材適所に活躍させるため、それら各ピクミンたちを生産するのに必要な資材ラインを日夜整備することになるのである。 アーリーアクセスということで、主目的である村の復興というところは道半ばという状態だが、ゲームプレイのサイクルは(とりわけ工場自動化とピクミンライクの融合という意味で)非常に高いレベルに完成している。 もしかしたら宮本さんがこれを見てほぞを噛んで悔しがってるんじゃないか、と思わせるほどの輝きを感じている。 steamストアページやDiscordで開発予定を見るに、あと3回くらい変身を残しているようでもあり、年明け以降も完成版へのバージョンアップが非常に楽しみな傑作の卵である。 了 ※現状Steamにてアーリーアクセス販売中。PSとXBOXにて体験版配信中
Game of the Year 2024
クルハラハルクとデグーの茶々丸は個人Vtuberです さん
Shapez
正直に言うと今でも迷っています。 ShapezとShapez2、どちらをGOTYにするのか… 非常に僅差ですが、既にすべての要素が出揃っているShapezを私のGOTYに選出させていただきます。 Shapez2は現時点ではアーリーアクセス版で、来年メジャーアップデート予定とのことなので来年MyGOTYを取ってもらいましょう! さて、このゲームの魅力ですが「工場シミュレーション」+「図形パズル」の組み合わせが素晴らしい。 ゲームの流れは 1.お題が提示される 2.マップに埋まっている◯や□の図形を採掘して組み合わせてお題通りの図形を作る 以上! このシンプルなパズルゲームに"工場"というエッセンスが加わるだけでこんなにも楽しくなるのか!と衝撃を受けました。 工場というと資金管理・素材管理・限られた土地の有効利用・各所に配置する人員といった複雑な要素があり「面倒くさそう」と思われる人も多いと思います。 そんな方にはまず、このShapezをプレイしてほしいです。 資金?ありません! 素材?ありません! 土地?好きなだけ使え! 人員?いません! あくまでも図形パズルがメインなので工場の経営面は存在しません。 邪魔する敵とかもいません。 採掘する図形も無限なので枯渇することも無いです。 工場ゲーム初心者の方にこそオススメしたいゲームです。 お題が変わったら使えそうな素材を探してその近くに工場を作る。 または、以前作った工場を改造して図形を作ったり、 既にある工場をコピーして、お目当ての図形の近くにペーストする。 これですべてのお題はクリア可能です。 特にコピペが便利です。 「この部分は前に作った工場のあの部分をコピペすればOKだな」 と言うことがとても多いので、毎回同じ作業をしなくていいのはとても助かりました。 (上に素材なしと書きましたが、厳密に言うとコピペだけは専用の図形を消費して行います。この図形もコピペ開放時にお題として出てくるので、その工場を壊さず残しておけば大丈夫です) ここまでを工場ゲーム経験者の人が読むと 「ヌルゲーじゃね?」 と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。 私は工場ゲームだとFactorio、Satisfactory(アーリーアクセス版)、マインクラフトの工場MODなど。 シミュレーションゲームでは昨年GOTYに選ばせていただいたOxygen Not Included。 他にはRimWorld、Space Haven等、色々ややこしいのを管理して遊ぶゲームが大好きなのですが、 安心してください! Shapezもちゃんとややこしいです! (我ながらGOTYとは思えない文章ですが「複雑な要素を管理することが楽しい」を表す言葉が思いつかないので誰か教えてください…) 序盤はチュートリアルなので、少しずつ要素が開放されて 使い方も教えてくれるので初心者の方も混乱なくステップアップできると思います。 そしてチュートリアルが終盤になるとこういう思考に行き着きます。 「毎回工場作るのダルくない?」 ここからがこのゲームの本番です。 「工場はあくまでエッセンス…本筋は図形パズルだ!」 そう思っていた時期が私にもありました。 「毎回工場を作るのが面倒くさい!」と思った瞬間からこのゲームは工場がメインの第二形態に進化するのです。 それが【工場の完全自動化】 チュートリアル終盤で開放される"信号"という要素があります。 お題の納品所から現在のお題の情報が仮想の情報(データ)として発信されているのです。 この仮想の情報を仮想の機械で分解分析をし、実際の機械に送信しそのデータを受け取って現在のお題に必要な素材だけを次のラインに通す、といったことが可能になります。 つまり、すべてのお題に対応できる工場を1つ立ててしまえば、あとはゲーム画面を眺めるだけでお題が変わるごとに完全オートでクリアが可能になります。 工場長はスマホ片手にモニターを見つめるだけ、そんな夢の合法社内ニート生活が可能なのです! 「え?そんなの作ったらやること無いじゃん?つまんなくね?」 そう思いましたね? この完全自動化工場を作る作業が地獄のように難しい! とにかくトライ&エラーを繰り返し、エラーが出たら修正。 場合によっては作り直し…。 数え切れないほどの試行回数の末 「これで完璧!」 と思った工場が1箇所違う図形を完成させたときの絶望…。 正直、 「ここまで苦労するなら工場長としての給料を寄こせ!」 とストを起こそうと思ったことが何回もあります…。 「楽をするために始めた完全自動化だったはず…。 なぜ俺はこんなに苦労しているのか…。 これならお題毎に工場作ったほうが楽だったのでは…?」 そんな考えが何回脳裏に浮かんだことか…。 「業務短縮のために始めた自動化だったはず…。 なぜ俺はこんなに苦労しているのか…。 これならマクロなんか組まずに関数だけでテンプレファイル作った方が楽だったのでは…?」 …ごめんなさい、 これは先週のリアル仕事中の愚痴でした…。 そして総プレイ時間40.7時間! 汗と涙と努力と苦悩と挫折の結晶として完成した全自動工場! その姿を引きで眺めてみると、そこにはまるで基盤のように綺麗に整った工場がありました。 ちょっと泣きそうになりました…。 まぁ、その工場もエラー出したんですけどね(絶望) 私にはレベル26(通称ロケット)のような浮いているように見える図形に対応する完全自動化工場を作ることができませんでした。 この責任を取って辞表を提出しShapez工場から退職いたしましたが、 この雪辱は来年、メジャーアップデート後のShapez2で晴らしたいと思います。 最後に Shapezはスマホ版も出ています。 序盤は無料で体験でき、続きは買い切りのアプリですので このレビューを読んで少しでも気になった方は是非スマホ版で触ってみてください。 私も購入しましたが、操作もスマホ用に最適化されているのでオススメです。 (流石にPC版と比べると操作がもどかしいところもありますが…)
Game of the Year 2024
ごぉん@YourGOTY&ゲームラジオ さん
スーパーマリオブラザーズ ワンダー
純粋に「楽しかった」という基準で選ぶなら、今年のGOTYは迷わずこれ! このゲームの最初から最後まで、たくさんの遊びがぎっちぎちに詰まってます! このゲームには2Dマリオという一言でまとめるには無理があるほどのバリエーション豊かな遊びがあります。音ゲー、謎解き、ドリル、ボス?ラッシュ、迷路、なぜか見下ろし視点、エトセトラエトセトラ。 「もっとこれ遊びたい!え、もう終わり?もっとこの遊びしたい!」ってしょっちゅう思うんですが、次のステージいったらもう違う遊び。「これも面白い!あっちも・・!」と次から次へとっかえひっかえ大忙し大変です。 それと、密かに重要な要素として、ゆるいオンラインプレイがこのゲームにはあります。 このゲームではオンライン状態で遊ぶと、同じステージを同じ時に遊んでいる、どこかの誰かが、透明なゴースト状態で見えます。でも見えている人のプレイにはほとんど干渉できません。 初めはこんなの何の意味があるんだろ?と思ってあまり気にせず一人プレイをしていましたのですが、しばらく遊んでると何だか意識が変わってきました。 難しいところに差し掛かった時、他の人も苦労しているのが見えて「だよねー」と思ったり。 穴に落ちそうなところを見事な壁蹴りでリカバリーしたのをみて、思わずハートを出して祝福したり。 どうやって行くのかわかりにくい場所の入口に看板を立てて、さり気なく誘導してあげたり。 そんな感じでささやかなコミュニケーションをとっていただけなのですが、なぜか不思議と仲間意識が芽生えてきます。これがとても心地いい。 そうやって旅の道連れができて、みんな揃ってゴールできた時はさらに気持ちいい。 俺たちトモダチ。 繰り返しますがほとんどマルチプレイにメリットはないんです。 でも、トモダチと遊ぶの楽しいよね、 そういうことです。 私は普段はゲームを最後までクリアすることがほとんどなく、やりこみなんてとんでもない、という感じのゆるゆるゲーマーなんですが、このゲームだけは全収集要素を集めきるまでプレイを続けてしまいました。 だってトモダチといろんな遊びをすることが、楽しくてしょうがないんだもの。 という事で、みんなでマリオでトモダチ増やしましょう! -
Game of the Year 2024
ジョン@営農とサブカル さん
Project_Y: Working Title
本作は、「聴いたら呪われる怪談」にまつわるホラーゲームだ。 ゲーマーでも、知っているひとはおろか、やっているひともいないであろう課金のスマホゲー(2024年11月時点で900円)である。 もともとは、Meta Quest用VRゲームとしてリリースされ、今年の10月にiOS用にリリースされた。 ゲームとしてやることは、どうも「聴いたら呪われる怪談」について取材していたオカルトライターのY(仮名)が、なんでかしらんけど360度カメラで撮影した映像を調べていくことだけ。 プレイヤーはその360度カメラの映像を、スマホを実際にその方向に向けながら、映像に写っているもの、語り手やYが、撮影当時に気づいていなかった怪異を探していくことになる。 プレイヤー(おれ)は、どこでこんな動画を手に入れて、なんでこんなものを見る羽目になったのかはわからない。(たぶん、App Storeで900円で買ったから) けれど、見てしまった以上、プレイヤー自身も、この動画を撮影したYと同様に「聴いて呪われた」状態になってしまう。呪いを解くためには、Yが調べたことをもとに、Yと同じように動画のなかに入り込んだ怪異を発見し、それを見なければならない。 これが、結構、怖い。 FANZAで大人向けの3D映像を見られたことがある18歳以上の諸兄には分かっていただけると思うが、見たいものを見たいアングルで好きなだけ見るのはとても楽しい。 だが別段、見たくないおばけや怪異を自分で探して見続ける、という行為は反転して、ホラーを見慣れている私でも、まあまあ嫌な気分になる。出てくる怪異も、ぼんやりと存在感をもって現れてくる「品の良い出方」をする怪異で、なおのこと、じっとりと怖い。 そして、このゲームがホラーとしてとても優れているのは「使っているメディアの特性を使って、端末ごと呪ってくる」という手法をしばしばとるからだ。 本作は、VRゴーグルでプレイするよりもiOSの端末でやるほうが恐ろしい、と私は思う。 VRゴーグルは映像に没入できるが、ゴーグルを外せば怪異は消える。けれど、スマホは、怪異が現れたことによって、スマホごと呪われたような気がしてしまうのだ。 そして、本作のすごいところは、この怪異が引き起こす「呪いによる身体の異常」はゲームをしていると実際に「プレイヤー自身の身体にも起こる」。 私の身体にも、Yと同様の不調が起きた。 幸いにして、私は無事生き延びて、こんなレビューを書いているわけだが、このゲームはメディアを通して、ほんとうに「ひとを呪う」ということに、半ば成功している。意図したものだとしたら、ほんとうに、よく出来た「呪いのビデオ」だと思う。 ただ、このゲームはその手法を使っている結果、ホラー作品としては「反則だ!」と思うようなことをやってのける。 詳しくは書かないが、私は、ゲーム中にスマホをぶん投げる羽目に何度か陥ったし、夜中に「ふざけんなよ!」と叫んだりもした。 なかなか40代のおじさんを叫ばせたり、スマホをぶん投げさせたりするホラー作品はないよ。そして、あとでスマホを取りに行くときの虚しさは格別よ。 ホラーがお好きな方は、ぜひともやってみたら良いと思う。 基本的に褒めるところのほうが多いホラーゲームであるが、気に食わない点がいくつかある。 本作は多くのモキュメンタリーホラー作品がそうであるように「説明くさい」。 Yはけっこうカメラ目線でヒントを言う。Yの職業が、オカルト系動画配信者なら、語りかけるのも納得なんだけど、なんか変な感じがした。役者さんは迫真の演技をしている分、説明っぽさが際立ってしまって、なんかな、と思ってしまう。こう思うのは、私が怪談に本当っぽさを求めてしまうからなのだけど。 怪異も品が良いほうではあるのだが、後半にいくほど「お調子に乗ってくる」。 具体的には、この作品のお化けは、次第にジャンプスケアをやるようになる。スマホのジャンプスケアはほんとうにひどい。私が叫んだり、スマホを投げたりしたのも、だいたいこれのせい。 いたいけなおじさんになんて酷いことをするのか。 想像してほしい。 FANZAの3D大人向け動画を見ている最中に、カメラを向けた先に、マジモンの幽霊が写っていたとしたら。そして、その幽霊が画面から飛び出んばかりに見ているこちらに向かってきたとしたら。「愚息もしょんぼり」ではすまないことになる。ジャンプスケアがなくてもちゃんと怖いのに、どうしてこんなひどいことをするのか。 そして、モキュメンタリーであることをぶん投げる映像が後半に入ってくる。 この辺は、昨今のホラー映画のモキュメンタリー作品もやっていることではあるので、流行りなのかなーとも思うが、あんまり私の好みではない。この辺は、ベタな、御愛嬌の部分だな、と思わなくもないが、ちょっと勿体無い感じがした。 色々書いたけれど、ホラーゲームとしてはもちろん、映像の体験としてとても新しい経験であった。 これを体験する料金として「900円」はとても安い金額だ。プレイ時間も5時間を切るくらい短いので、時間のないひとも、ぜひ試してみてほしい。
Game of the Year 2024
ヂャンヂャン さん
Core Keeper
簡単に言ってしまえば、マイクラライクな2Dサンドボックスゲーム。テラリアが横スクロールならコアキーパーはその俯瞰視点バージョン。上下軸が存在せず、360℃に広がるオープンワールド。マイクラ、テラリアが地面を掘るなら、コアキーパーは壁を掘る。そんな感じでしょうか。クラフトゲー好きであればだれもが触れてきたであろうマイクラとテラリアこの2大巨塔を差し置いてアーリーアクセス時から注目されるコアキーパーとは!   主人公はある日、石碑のようなものに触れたことをきっかけに突然異世界に飛ばされます。そこは真っ暗闇の世界。何の説明もなくプレイアブルとなったキャラクターを操作して手探りで周辺を確認しつつ、殴るアクションでオブジェクトを破壊し、ドロップしたアイテムを入手します。手に入れたものを確認するためにインベントリを開くと、何やらクラフトができることを発見。どうやら木材だったらしき先ほど入手した素材から松明を作成し、周囲を照らしながら壁を掘り進めるところから冒険が始まります。 終始説明はほぼありません。喋ってくれるNPCもいません。孤独の中、手探りでこの未知なる異世界を生き抜くサバイバルが始まります。クラフトやできることなどは、大体前述したマイクラやテラリア、スターデューバレーなどとほぼ同じですが、操作性の良さやUIの分かりやすさから、未経験者でも何をすればいいのかわからない。どうやればいいのかわからないといった状況には陥りにくく、説明やチュートリアルを排除した代わりに、上手くプレイヤーを誘導させる造りになっています。 掘れば掘るほどに、作れば作るほどに新しい発見と果てしない種類のアイテム、モンスターとの出会いが止め時を失い、あっという間に私はこのゲームの虜になっていました。 破壊可能なオブジェクトは攻撃を加えることでドット絵の揺れと音で知らせてくれたり、生い茂る草は通過するプレイヤーの動きに合わせてザワザワと揺らぎ、地底世界に時折存在する陽光が降り注ぐ場所では木々や草花、池が照らされて美しく輝き、光の当たらない影は深い闇によって恐怖心を煽り、冒険心をくすぐる細かな美術センスや空気感を引き立てるBGMは、デフォルメされた2Dドット絵であるにもかかわらず不思議とその世界にリアリティを感じさせてくれます。 フィールドは360℃ほぼ無限に広がります。そこは恐らくマイクラ同様、マップの自動生成で広がる仕組みだと思われます。ただし、序盤は制限がかかっており一定より外の世界へはいけないようになっていて、いわゆるゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのようなチュートリアルをクリアして世界が広がるようなイメージです。掘り進めるほどに出会える様々なバイオーム。そんな中に見え隠れする巨大なボスの影。集落を築き主人公を襲う謎の亜人達。遺跡に隠されたこの世界の秘密。限られたテキストを頼りに未知なる暗黒世界をクラフトした装備品や道具の数々を駆使して冒険します。 私は今回のレビューではあえてゲーム内容のシステム的な部分には触れませんでした。それは、これからプレイする方に極力ゼロ情報から始めて欲しいと思ったからです。本音を言えばこのレビューすら読んで欲しくないくらいです。自ら発見する楽しみ方こそこのゲームの醍醐味だと私は思います。 最後に、1000円ほどのセールで購入したこのタイトルを、抱き合わせで購入した5000円のゲームそっちのけで100時間以上楽しんでいます。当然ではありますが、ゲームの面白さは値段ではないなと改めて痛感しました。まだまだ終わりは見えません。
Game of the Year 2024
昼行灯 さん
メタファー:リファンタジオ
ロールプレイングゲーム(RPG)という言葉はすでに多くの人が知っているゲーム用語だと思います。その意味は役割を演じる、今ではテーブルトーク(T)RPGと言われるオリジンの通り、プレイヤーが様々な役職を演じることで成立するゲームでした。 これがコンピューターRPG、特にJRPGと言われる日本のRPGになると、どうしても役割というより、キャラクターを操作したりレベルアップすることが中心になり、本来の役割を演じるという部分が薄れてきてしまいます。 そこでMY GOTYである「メタファー:リファンタジオ」なのですが、本作では冒頭、ゲームの方からプレイヤーに呼びかけ、名前を聞いてきます。ここは是非本名を入力することをおすすめしたいです。 そしてしばらくしてから、メインビジュアルの中心にいる中性的な少年の名前を入力することになります。 つまり本作ではプレイヤー=ゲーム上の主人公ではなく、プレイヤーの役割は主人公を通してこの世界に介入することが明示されます。 こういうタイプのゲームはガンパレード・マーチや最近だとパラノマサイトなどにも見られましたが、本作の面白い点は、プレイヤーにとってのファンタジー世界はゲーム内の世界である一方、主人公たちにとってのファンタジー世界は、私達が今いる現実世界である点です。 そう考えると、今までの延長じゃないかと言われる、メタファー世界の魔法や用語が過去のペルソナやメガテン、世界樹の迷宮の流用であることも、プレイヤーが認識できる形で翻案された結果と捉えることもでき、現実世界からファンタジー世界へ介入している感覚がより深まっていく気がしました。 この姿勢は本当に最後の最後まで貫かれており、特に終盤の展開には、プレイヤーとして胸が熱くなる部分も多々ありました。 プレイヤーはあくまで現実に居る私達で、画面の中のキャラクターを導く役割を与えられている、というのはなかなか良い発明だと思っていて、これでプレイヤーの性別を問わず、キャラメイクをすることなく本来の意味でのRPGを楽しむことが出来るのです。勿論細かいカスタマイズで自分の分身を作り、多岐にわたる選択肢を選ぶことで展開が幾通りにも分岐するバルダーズ・ゲート3のようなゲームはTRPG的ではありますが、それ以外のRPG的手法がこういう世界規模に注目されるJRPGで示されたことにとても意義があると思いました。 手法のみならず、ストーリーは二転三転して最後まで飽きさせず、システムは従来のアトラスRPGの集大成でレスポンスも非常に快適と、ゲームとして隙のない出来でした。 完全版出るまで~とか、ペルソナじゃないから~とか言わず、是非今飛び込んでほしい作品だと思います。
Game of the Year 2024
クック さん
FALLOUT 76
選考基準は去年と同じく今年1年で一番遊んだゲーム。 2023と同じじゃねーかw 2年連続GOTY受賞です。おめでとう! デイリー・ウィークリークエストやシーズン毎の目標があるので 毎週5時間、年間で250時間くらいずっと遊び続けてきた今作。 この調子だとサービスが続く限りずっとFALLOUT76が私のGOTY受賞しそう。 振り返った時にエモいように今年の主なアップデートを羅列しておこう。 たぶん今年のアップデートは49~56。思い出の変更点をいくつかチョイス。 ・遠征のアトランティックシティに第3の目的地:市役所が追加。  あんまり人気ないので導入時に何度か行ったっきり。  と思ったらデイリーオプスの会場に追加されてマップがうろ覚えでつらいw ・クリメーターが強すぎたのでナーフ  2023年末ごろに追加された新武器:クリメーター(不具合版)。  延焼スリップダメージのはずが即時ダメージ化してめっちゃ強かった。  ちゃんとスリップダメージになってナーフされたけど、強いのでヨシっ! ・待望の新エリア スカイラインバレーの開始  発売されて4年でやっと新規エリアを拡張  これまでは既存の空き地に新ダンジョンや新ロケーションを追加という  拡張だったけど、遂に踏み込めなかったエリアに行けるように。  FALLOUTならではの初めて踏み込むエリアの楽しさを存分に味わえる  内容で満足。 ・マイルポストゼロの開始  新エリア:スカイラインバレーの環状道路で荷運びを手伝うクエスト。  いつも通りバグが多くて文句言いながら遊んでた。  新コンテンツなので当然不具合が多く、アップデートの度に  新しい不具合が生まれるのでついつい遊んでしまう。 ・レジェンダリーモジュールの導入  これまではランダムで付与されるだけだったレジェンダリー効果が、  レジェンダリーモジュールとしてアイテム化されて、意図的に  付与できるように。  ランダムに付与される3つの効果全てを欲しい内容になるまで厳選するのは  100個作っても手に入らないのが当たり前で本当に心が折れましたが、  このアップデートで骨が折れる程度に。  というのはモジュールの入手方法がそれなりに渋い。  レジェンダリー効果の付いた武具を解体するとその効果のレジェンダリーが  10%でモジュール化。5%でモジュールの設計図化(もっと低い?)。  まぁ入手できない。  運よくモジュールを入手しても消耗品なので大事に取っておきたいし、  そもそも解体するレジェンダリー効果が付いた武具の入手機会少ない。  さらに激運で設計図を取得できてもモジュールを作るときの素材が  大量には作りづらかったり。いいバランス! ・ベストビルドの実装  渾身のキャンプのお披露目チャンス!  FALLOUT76といえば個性豊かなキャンプの数々。  なにも説明はないけど雰囲気で伝わるテーマ性やストーリ性が楽しい。  あの手この手でアイデアを出し尽くした素敵キャンプをウロウロするだけで  スクリーンショットが溢れますw ・★4レジェンダリーの追加  12月のアップデートでレジェンダリーモジュールに★4のカテゴリが追加。  十分強かったプレイヤーが更に強力に。もう敵はベゼスタだけか(全敗)。 ・新コンテンツ:レイド の追加  同じく12月のアップデートで複数プレイヤーでの攻略必須のレイドが追加。  全5ステージのギミックにあふれた高難度コンテンツ。  どのステージもユニークで初見には難しいけど攻略法を見出していく  楽しさがある。  報酬も新武器や★4レジェンダリーだったり頑張りに応えるバランス。  楽しい。 ・文字化け不具合の解消  PS5版だけ発生する謎の不具合だった文字化けして画面処理が  重くなる不具合があって、発生するとかなりストレスだったけど、  いつの間にか解消。おそらくPS5自体のシステムアップデートで  治った様子。そんなこともあるんだね。 来年の目玉は3月ごろに実装予定のプレイヤーのグール化かな。 これまでプレイヤーは人間という前提だったけど、世界に蔓延しているグール化の病にプレイヤーが感染することに・・・。 ゲームバランスがまたガラっと変わりそうで3年連続受賞も夢じゃないw 今年でサービス開始から5年目。もっと安定化することを祈ってます!
Game of the Year 2023
ルエド さん
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
最高峰のオープンワールドゲームといっていいゲーム。 逆に何ができないの?ってくらいの自由度の高さと、メインストーリーがおまけになるくらいの探索要素と寄り道の数々。自由過ぎて何していいかわからなくなる人もいるだろうけど、それも納得できる。でもそれを楽しめたらこれ1本で1年遊べる内容。 いろんな能力を駆使してギミックを解いていく過程も、自分も半分くらいは正攻法じゃなかった気がする。「絶対このやり方じゃねえw」って思いながらやれてめちゃくちゃ楽しかった。 おまけといいつつ、メインストーリーもしっかり楽しめました。