みんなのGOTY(Game of the Year 2025)

Game of the Year 2025
音亀HARU◆サウンドクリエイター◆ゲームと音楽とポッドキャストと さん
ダレカレ
今年一番印象に残ったゲームは7月に発売された「ダレカレ」だった 正直に言えば、他の大作が並ぶ2025年のゲーミングの中で、これをGOTY選ぶかどうか悩んだ。 そんな躊躇してしまうぐらい「ダレカレ」は、エンディングを見るまで1時間程度と非常にコンパクトなゲームなのだ。 しかし僕は、数々の大作たちに敬意を払いつつも、この作品をGOTYにしたいと思った。  「そんなことよりも、他の作品より圧倒的に僕の脳裏に焼き付いた」 それだけで良いか、と思えた。 「あなた、だれ?」 内容としては断片的なシーンを主人公たちの目線で追体験をしていくという、すごく短い時間の体験ではあるのだが、その中での一つの無駄のないと思えるような「作品」としての完成度の高さが凄まじかった。 (同じ創作をする人間としては嫉妬するほどに) それは、「シンプルながらもしっかり好奇心を掻き立てられる冒頭」であり、 それは、「物語の多くは語らず、ほとんど「ボタンを押す」というものを基本にしたシンプルなゲームとしてのプレイを通して感じさせる巧みさ」であり、 それは、「そこにいる人の恐怖や幸せや様々な心境そのものを表現するかのような丁寧な音楽」であり、 そこにある言葉にならない、言葉にしてしまうと野暮になってしまうような、言葉ではない"表現"の数々が、僕の心を貫いたのだ。 しかも、それは「考察を見ないと意味がわからない」というようなものではなく、おそらくほどんどの人が”それ”を見て、心が揺さぶられるであろうと思う。 短いからこそできるんだろう、とも言えるのかもしれないが、短いからこそ無駄なものなく出来た結晶のようなものだ、とも思う。 それが故に、とても人に勧めたくなる。お勧めできる。妻にもお勧めしてプレイしてもらった。同じ体験を共有したかったのだ。 内容については短いがゆえに”体験してほしい”としか言えないのだが、体験したあと ぜひ「愛」とは何か考えてみてほしい。 この作品は、僕に向けられた作品と強く感じている。 だから僕はこの「作品」をいつまでも、 忘れないでいよう、そう思っている。 最後に一つ注意。 今のところSteam&Switchのストアで購入出来ますが、そこに「購入前のご注意」書きがあるので、それは読んでからプレイしようね。では
Game of the Year 2025
光の農家ミアノ@Anima さん
Monster Hunter Wilds
このゲームが発売されて懐かしい時間が帰ってきました。 今から遡ること2011年12月にモンスターハンター3Gが発売になりました。この頃にFacebookのモンハングループの募集で集まった狩友。そのから4→4G→X→XX→ライズ→サンブレイク(ワールドはプレステ持ってなかった人が多く自分もPCしかなくて不参加)とシリーズが発売する度にLINEのボイスチャットで連絡して一狩り行っていました 14年の月日の中で彼女ができた!結婚して旦那と住み始めた!別れて実家に帰った!仕事変わってしんどいなどモンハンやっていない時は全く連絡を取り合わないので最初の数日はお互いの報告してひと笑いしてます。 私も会社員から農家に転職して自分の作った野菜を送りつけたりして美味しいと言ってもらえてとても嬉しいです。 そして、今年発売されたモンスターハンターワイルズはクロスプラットホームでPCしかない私も無事に最初からいつもの狩友5名と禁足地に降り立ちました。今回は子供産まれた!と聞いてみんなでおめでとうと祝ったらり、彼氏と同棲して引っ越し大変だったり、彼女との同棲を隠していたけどすぐにバレたりなどいつも通りのモンハンでした。いつもと同じ賑やかなボイチャですが子供が泣いてる声が聞こえるとキャンプに帰ってすぐにみてあげなとみんなに言われて母が走り出して応援してました。 今はみんなそれぞれのゲームライフだったり子育てだったり元の生活に帰りました。 次の大型タイトルアップデートが来年になるのか再来年になるのかわかりませんがモンハンが新しく発売したらいつものみんなで一狩り行きたいと思っています。 そんな訳で私のYOUR GOTYはモンスターハンターワイルズです。
Game of the Year 2025
ヂャンヂャン さん
Kingdom Come: Deliverance II
まずお伝えしておきたいのは、本作はシリーズ二作目にあたるタイトルであり、ストーリーが地続きになっている点です。よく聞かれる「2から始めても大丈夫ですか?」という質問については、2からでも理解できるよう配慮された構成になっており、セーブデータの引き継ぎもありません。そのため新規の方にも優しい作りと言えます。 ただし、物語の根幹が主人公の復讐劇である以上、2から始めるとシナリオ進行で得られるカタルシスがどうしても薄くなります。理解したうえで遊ぶのであれば問題ありませんが、ストーリーの完成度も含めて味わってほしい私としては、ぜひ1作目からプレイしていただきたいというのが本音です。とはいえ、本作(2)は非常に大ボリュームなので、腰を据えてプレイする覚悟だけはしておいてください。 ________________________________________ ■ 1作目について(簡潔に) 1作目の舞台は15世紀のボヘミア王国、現在のチェコ共和国にあたります。主人公ヘンリーは田舎町で暮らす鍛冶屋の息子。友人や恋人と穏やかに過ごしていた日々は、突如襲ってきた盗賊団とクマン人によって一変し、両親を含む多くの住民が命を落とします。 命からがら逃げ延びたヘンリーは、父から“ある貴族に渡すよう託された一本の剣”を手に、父の意志と仇討ちを胸に貴族社会・騎士社会の中で成り上がっていくことになります。 1作目は、ヘンリーが当初の目的を果たせぬまま幕を閉じるため、一見するとモヤモヤしそうですが、最初は折り合いの悪かったライバルとの関係が、共に修羅場を潜り抜ける中で友情へ変わっていく描写が見事で、人間臭いドラマがフルボイスの演技と共に深みを与えています。「旅立ち」で締めるラストは“小説の上巻を読み終えたような満足感”があり、中途半端さは感じません。 そして何より、1作目の発売から7年を待たされたプレイヤーに比べ、今から1と2を連続で楽しめる方は非常に幸運です。 ________________________________________ ■ 2作目について ゲーム内では1年も経っていませんが、2では“1の時点で盗賊3人を同時に相手にできるほど成長したヘンリー”を、データ引継ぎなしで自然かつ説得力のある形で再構築することに成功しています。これは本当に見事で、ぜひ実際にプレイして確かめていただきたいところです。 物語のテンポを切らさない構成力も相まって、没入感はさらに強化されています。 ________________________________________ ■ 圧倒的なリアリティ 歴史学者の監修のもと、NPCの生活感ある会話、建築物の造形、オブジェクトの細部に至るまで、ただ眺めているだけでも時間を奪われるほどのリアリティがあります。 特に驚かされるのはNPCがプレイヤーの行動を“記憶”する点。 盗みや殺害といった行為はもちろん、犯行現場でなくても他人の家への不法侵入や怪しい挙動を見られるだけで「怪しい人物」として記憶され、後のイベント結果に影響することもあります。黒ではなくグレーでもしっかり扱われるその厳格さは、この世界に生きている実感を強く与えてくれます。 また、本作は1・2ともに利便性よりリアリティを優先しているため、昨今のタイトルに比べると不便さが目立ちます。ここは事前に理解しておきたいポイントです。 ________________________________________ ■ バトルのシビアさ 騎士として成り上がるヘンリーにとって、戦闘は避けられません。そしてこのバトルが非常に緊張感のある作りになっています。 一人称視点の近接戦は、画面に表示される星型のガイドを頼りに、右スティックを上・右上・左上・右下・左下へと倒して攻撃方向を変え、敵の上、中、下段の構えから繰り出される攻撃を受け流しながら隙を突く方式。ターゲットはオートで固定されるため、複数戦は非常に厳しく、未熟なうちはほぼ勝てません。 弓矢やボウガンはさらにシビアで、多くのプレイヤーが使用を断念するほどですが、使いこなせば強力な武器になります。こうした点にも、本作の徹底したリアリティが現れています。 ________________________________________ ■ そして旅路へ シームレスなオープンワールドを愛馬と駆け抜け、自然豊かな当時の風景を眺めながら街から街へと向かう。時間が経てば夜になり、松明を頼りに進むと、闇の中から盗賊が現れる。決して弱くない複数人の盗賊——逃げるか、挑むか。判断を誤ればあっという間にゲームオーバーです。 命からがら辿り着いた先は、圧倒的な規模の大都市。そこで待つのは新たな英雄譚か、それとも珍道中か。 魔法もモンスターも存在しない世界。しかし、それは“かつて本当にあった世界”でもあります。 あまりにも忠実に再現されたその世界で、鍛冶屋の息子ヘンリーとなって復讐の旅を歩みましょう。その道は平坦ではなく、波乱と驚きの連続です。さて、予測不能なヘンリーの冒険はどのような結末を迎えるのか。王道のようでいて、王道ではない——歴史に名も残らない、一人の青年の物語。 時間はかかるかもしれません。それでも、腰を据えてプレイしてみてはいかがでしょうか。心に残る体験を保証します。
Game of the Year 2025
こへい|流行りモノ通信簿・ゲームなんとか さん
ピクミン4
ゲームなんとかの中でも何度も話には出していますが、ウチの5歳児がきっかけで遊ぶようになったピクミン4。5歳児も楽しんでいたのはもちろんですが、ボクはボクでかなり楽しかったし、ウチの妻も一人で遊んだりして、家族3人が一緒にだったり、それぞれであったりピクミンは年間通してとてもお世話になりました。 我が家のトレンドという目線では、ポケモンもかなり影響力はあるわけですが、ピクミンもまたかなり強いポジションに構えるようになりました。 ピクミンのチョコエッグが出ると言われればコンビニだったりスーパーマーケットを巡ったりしましたし、ニンテンドートーキョーに行けばピクミングッズが買えるかもしれないと言われれば家族で東京遠征を計画してみたりしましたし。スマホのピクミンブルームも楽しみ、仙台でピクミンブルームの有料イベントがあると聴けば、喜んでチケット買って参加したり。 ニンテンドーの数あるIPの中でも、我が家においてはピクミンがポケモンと争う巨大勢力にこの1年で成長しました。 --------------------------------------------- ソロプレイ目線でもピクミン4はとてもおもしろいゲーム --------------------------------------------- 一人で遊ぶうえでもピクミンはとてもおもしろかったと思います。 ゲームは新人レスキュー隊員として、遭難者たちを救助するため、どう見ても地球な見知らぬ惑星の中をピクミンたちと探索をしていく物語。ステージそれぞれの中でピクミンたちに手伝ってもらいながら、オタカラや遭難者たちを救助していく。そのステージ探索の中での原生生物(敵キャラ)とも戦うことになるわけですが、戦いの中で、ピクミンは食べられてしまったり、踏みつぶされて死んでしまったり…ピクミンたちがあまりにもあっけなく命を落とす光景がとても強烈でした。 プレイヤーや直接戦うのではなく、ピクミンたちに指示を出す役回りであり、いわば現場監督。プレイヤーがヘッポコな操作・指示を行うとピクミンたちの命を散らしてしまう。現場監督としての自分の不甲斐なさをまざまざと突き付けられてしまうので、原生生物との戦いがとてもこわい。。 ボクの判断ミスでピクミンが死に…操作ミスでもピクミンが死に…1匹2匹の死はゲームの進行上はたいした影響はないんですが、あの断末魔がとてもつらい。 ピクミンが命を落とした時のエフェクトが、SEが…とても心にくるの… --------------------------------------------- ボクと5歳児とピクミン --------------------------------------------- 5歳児の息子と一緒にピクミン4を遊ぶとき、基本はボクが操作をしていました。(息子は画面を見ながらあーだこーだ指示をする係) 一瞬の判断ミス…勝ちを焦ったが故の判断ミス…他のゲームではHPがちょっと削れるだけの話です。でもピクミンというゲームでは「命が消えた音」が聞こえてくる。 命が消えた音を…ボクと5歳児は受け止めねばならない… ピクミンをプレイする中で、父親として5歳児に対して「ピクミンという命を軽んじてはいけない」と伝えたいとも思うようになったので、ザコバトルにおいても一切の油断は認められません。現場監督として常に安全を心がけて挑み、探検が時間切れになりそうな時も一匹たりとも見捨てないことを誓い…どんなに絶望的であろうともオッチンと共に取り残されたピクミン一匹を救助に向かう。 貫いたつもりです。 その成果はあったのかよくわかりません。5歳児は最初こそピクミンの死に戦慄していましたが、いつからか数匹死んだくらいであればケタケタ笑ってました。 いつの日か5歳児にも、『あの日あの時のピクミンたちがどんな気持ちで原生生物に立ち向かっていたのか』…それを思い返してくれる日が来ることを父親として願っております。 --------------------------------------------- コウテイデメマダラを一生許さん --------------------------------------------- 原生生物が多種多様でして、こちらが思ってもいないような攻撃をしかけてくるヤツらがいます。だからこそ初見では犠牲ゼロの完封勝利はむずかしいわけですが…いくつか印象深いボス級の原生生物がいます。特に印象深いのがコウテイデメマダラ。 見た目がキモい…というのももちろんありますが、デメマダラシリーズの中でも最大サイズ。コイツはバトル中に、雄叫びをあげて、ピクミンたちをパニック状態にしてくる時があります。(リオレウスとかティガレックスみたいな雄叫び) パニック状態になったピクミンは隊列を離れ周囲を逃げ惑ってしまいます。プレイヤーとしてはすぐさま笛を吹いてピクミンをなだめ再度隊列に引き戻せばいい。それだけのことです。対処方法としてはさほどむずかしくありません。 ただ、あの雄叫びを初見で体験した時… コウテイデメマダラのおそろしい顔、何十匹のピクミンたちが一斉にパニックを起こしてしまい、いったい何が起きたのかというこちらの動揺…あの「ヤバイ…!」という感覚は強烈でした。 落ち着け…冷静さを失ったら死ぬのは君たち(ピクミンたち)だ…!落ち着け…みんな落ち着け… 現場監督として、ピクミンたちをただちに落ち着かせねばならない… あのヒリつき…強烈でした。 (その雄叫びとは別の攻撃で20~30匹が一気にペシャンコになって死にました) ボクはコウテイデメマダラを一生許さん。一生許さんぞ。
Game of the Year 2025
16uk さん
BIOHAZARD 7 resident evil Gold Edition グロテスクVer.
ホラーゲームが苦手だけど、バイオハザード7の満足感がやばい話。 私自身、ホラー映画は見られるけど、ホラーゲームは自分で操作するのが本当に苦手。 怖くなると分かっている道を、自分の意思で進まされるのがつらすぎる。 そんな私が同僚に勧められて買ったのがバイオハザード7。 実況で少し見たことはあったけど、一人称視点の没入感は想像以上で、視界の狭さと音だけで心を削ってくる。 ドアを開けるだけで覚悟が必要なゲームだった。 「なんか見たことある」シーンなのに、なかなか進めず、コントローラーにはじっとり汗。 でも進まないとストーリーは始まらない。 ベイカー家は最初こそ「怖すぎて関わりたくない人たち」だけど、最後まで遊ぶと少し見方が変わる。 ただの恐怖演出で終わらせないところが印象的だった。 ミアとゾイの選択は悩んだ末にミアを選択。 その後DLCを遊んでから「ゾイも良かったな」と後悔するところまで含めて、良い体験だった。 プレイ時間は短めかなと思うが、没入感と疲労感で体感はかなり長い。 怖くて何度も休憩したのに、気づけば最後まで遊んでいた。 あまりに面白かったので、そのまま8、RE2、RE3、RE4まで完走。 ホラーが苦手な人間をここまで引きずり込むバイオハザード7、相当すごい。 来年発売のRequiemも、トレーラーを見るだけで怖い。 それでももう、楽しみにしている自分がいる。 個人的には、バイオハザードな1年だったと思う。
Game of the Year 2025
ガーネット さん
Tetris Effect: Connected
テトリス、それは私が初めて体験したビデオパズルゲームでした。 テトリス、それは子供のころ毎日の様にクリア後のドット絵ダンスを見る為に没頭したゲームでした。 テトリス、それは目を閉じれば瞼の裏にブロックの幻影が浮かぶ程に私が夢中になったゲームでした。 そして2025年、私は初めてプレイしたテトリスとは違う感動を体験するテトリスと出会いました。 その名も「TETRIS EFFECT」 このテトリスは従来の一人で黙々とプレイするテトリスのスタイルを様々なテーマのステージで、織りなされる音楽と映像が次々と変容していく世界に放り込まれながらクリアしていくゲームです。 自分がボタンを一回押すごとにブロックが動き、音が弾け、その効果が画面の映像に『効果』を及ぼし混ざり合い変化していく…。まるで美麗な音ゲーをしているのでは?と錯覚させられる様な、視覚と聴覚への演出を突き詰めて進化させたテトリスと表現すればいいのでしょうか。あぁ、言葉や文字では上手に伝えられないのが大変もどかしい〜っ! そんなワンプッシュによる『効果』に視覚と聴覚が揺さぶられる新感覚でありながら、懐かしいパズルゲームスタイルのテトリスでした。 一人でプレイしながら音楽や映像を楽しむのはもちろん、人がプレイしてる横で画面を見ながら変化する素敵な音楽や映像を集中して楽しむのも良かったです。 ただ音や映像に心を引き込まれ過ぎているとテトリスの操作がうっかりしてしまう…というのも、また一興?という心理的な『効果』に悩まされたりもしました。 古き良きテトリスが好きな方、音ゲーが好きな方、テトリスで新感覚を味わってみたい方、ぜひ一度こんなテトリスを体験してみてはいかがでしょう。
Game of the Year 2025
agari(アグアリ) さん
コーヒートーク エピソード2:ハイビスカス&バタフライ
ファンタジーな異種族が共存する現代社会。そこで営まれる夜にしか開かないコーヒー店。その店長として、様々なお客さんとの会話を楽しむノベルゲーム。 お客さんのざっくりとした要望に合ったコーヒーを入れられるかどうかでストーリーに変化が生まれる仕組み。話の大筋は1本道だが、提供したコーヒーを飲んだあとの会話が少し変化する。要望通りなら、それぞれのエピソードの真相が明かされるエンディングへと繋がり、要望とズレた飲み物を提供してしまうと大事な部分は口をつぐんでしまう。 会話のテンポはやや独特であるが、落ち着いて話せる夜の静かなカフェというシチュエーションと、ゆったりとしたBGMがとても良い雰囲気。これが「チル」というものか、と初めての感覚を覚えたのも本作である。 私は図らずも、このシチュエーションと同じように、夜眠る前の周りが静かな時間帯にプレイしていた。そのせいか、ゲーム内の雰囲気と良くマッチし、とても自然に没入できた。 2周目以降は攻略サイトに頼りつつも、すべてのエピソードの真相が見たいという欲が途切れず、一通り遊び終わったあとの満足度は非常に高かった。 また、本作は毎日少しずつ進めるのにちょうど良いボリュームでもある。ゲーム内では「1日」ごとに区切りよく進行していくため、私は「リアルな1日で、ゲーム内の1日分だけ進める」というスタイルで進めていた。私にとっては、それがちょうど良かったのかもしれない。最後までモチベーションを維持したまま楽しむことができた。 コーヒートークシリーズの何が一番良いかと問われれば、私は「雰囲気と、ささやかな心の交流が垣間見えること」と答える。 登場人物たちはそれぞれに、大小さまざまな問題を抱えている。こちらができるのは、その人のことを想った”あたたかい一杯”を提供することのみ。そのたった一杯のコーヒーが、ほんの僅かに心を解きほぐす。悩み事を抱えながらフラッと入ったこの場所に、自分は受け入れられたという安心感があるのかもしれない。お店に入ったときには口に出すつもりのなかったことを打ち明けられたり、それをたまたま聞いた他のお客さんとの繋がりや新たな関係性が生まれたりもする。心と心の距離がよく見える。 そして何より、皆、言葉選びが穏やかで優しさに満ちている。とても心地よいのだ。 何日もかけ、ゆっくりと紡がれていく視えない糸。表情や会話の間(ま)から感じ取れる心の機微。彼らはそこに存在し、それぞれの人生を生きている。その行く先を見てみたい。そんな気持ちがモチベーションとなる。 人の話に耳を傾けるのが好きな方なら、本作もきっと気に入るはずだ。 ストーリーは前作からの続きモノであるため、今からプレイするなら前作『コーヒートーク』からのプレイを推奨する。もちろん、本作『エピソード2』からでも楽しめなくはないが、前作から続投しているキャラたちの背景を知っているとより深く理解が進む。 そして、惜しむらくは、作者であるモハメド・ファーミ氏が本作『エピソード2』のリリース前に急逝していること。本作には、その件に関連した隠し要素もあったりする。気になる方はゲーム内容だけでなく、周辺情報も調べてみるとより味わい深く感じられるだろう。 そう、まるで彼らに淹れてきた”一杯のコーヒー”のように。 お気に召すかどうかは、もちろんあなた次第。 私にとっては極上の一杯となった本作が、今年のMyGOTYである。 (プレイ時間:約13時間)
Game of the Year 2025
YOMONI さん
DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH
正直、前作プレイから何年も経ってるのに「同じことやってる」と感じたり、「ルーの存在感の薄さ、愛情の湧かなさ」に不満があったり、「俺より仲間が多くて、サムは淋しくないだろ」などと思ったりはした。 でも正直になれ。 40過ぎのオジが145時間も毎日プレイし続けたんだ。 GOTYじゃない理由なんてあるのかい?
Game of the Year 2025
つきいち さん
アルパカボール オールスター
皆でできるゲームと聞いて、 何を思い浮かべるだろうか。 マリオパーティ? スマブラ? エアライダー?? 私は、それらの大名作を差し置いて、 まず大暴れするアルパカが脳裏をよぎるようになってしまった。 そんな2025年だった。 --- 今年はSwitch2の発売で大いに盛り上がった。 私は僅かな課金をケチってNintendoオンラインに登録していなかったせいで公式の抽選対象から弾かれ、逆に意地になって抽選に申し込みまくり、結果当選した。 発売日に手に入れてはしゃいでいる中、ちょうど近い日程で友人夫婦が近況報告しに家に来る予定があったので、一緒にやろうと声をかけた。 友達と集まって皆でゲーム…なんて素敵な響きだろうか。素敵ついでに百貨店でワインを買った。楽しむためには努力を惜しまない。 しかし、人と集まってゲームをする時にどうしても問題になるのが、“実力や熟練度による戦力差”である。 「コントローラなんて久々に握ったよ!」と言う人や、そもそもゲームが日常に存在しない人。皆が存分に楽しめて、かつ、ゲーマー側も手を抜いたりしなくて良い。 そんな都合の良いゲーム持ってたっけな…と悩みながらホーム画面でゲーム一覧を眺めていると… いつぞやにセールで買ったきり触っていなかったゲームが、じっとこちらを見つめている気がした。 それが今年のYourGOTY、 「アルパカボール オールスター」 である。 --- 「アルパカボール オールスター」 スマッシュブラザーズDX、みたいな名前の響きをしているが、別に続編でもデラックスエディションでもない。 アルパカボール オールスター、 という名前のゲームなのだ。 正直、ゲームの内容も、 何に惹かれて買ったのか覚えてない。 公式サイトを見ると、 「アルパカとサッカーを! この陽気でカオスな物理学的なパーティーゲームでトロフィーを獲得しよう!」 と書いてあった。何も分からん。 今物理学って言ったか??? 実況動画も上がってたが、 「調べずに挑んだ方がきっと面白いよ」 と脳内の自分が囁いたので、友達と集まる日まで起動せず温めていた。 そして当日。 友達夫婦とご飯を食べて、ワインを飲んで、 ついにゲームを起動。 テッテレッテッテテッ、ピィーッ(笛)⤴︎⤴︎ 起動するやいなや、馬鹿みたいなジングルと共にタイトルが現れる。 画面には大暴れするアルパカたちと破裂するクラッカー。 バックではおっさんの陽気な歌。 ひと目で分かる。 バカゲーだ。 内容はまだ全く分からないが、 まぁ多分サッカーをするゲームなんだろう。 どこかのボタンでボールをキック出来て、凝ったゲームなら必殺技のひとつくらいあるかもしれない。 ピンと来てない友達を尻目に適当にボタンを押すと、すぐに試合ルール設定画面へ。 話が早い。 設定でボールを爆弾に変えられたように見えたが、見なかったことにして進む。 チーム分けするよう促され、いそいそと2チームに分かれるアルパカたち。 決定ボタン押下して、ついに試合開始。 …の前に、まず画面に操作説明が表示された。 あぁ良かった、ちゃんと説明あるんだ。 ふむふむ、スティックで操作ね。えーっと、シュートはどのボタンで…と確認していると突然 ピィーーッ!! とホイッスルが鳴り、無情にも試合開始。 操作説明、時間制限あり(2秒ぐらい)。 訳が分からないままフィールドに放り出されたアルパカたち。 我々に何をしろと言うのか。 ゲーム画面は見下ろし型の2D形式。 一目でフィールド全体が見れるようになっている。 フィールドを眺めると、ふと、中央にボールがちょこんと置いてあることに気づく。 気づくや否や、 なるほどあれを取ればいいんですね!!?とフ全アルパカがボール目掛けて突っ込んでいく。 衝突。 爆散。 崩れ落ちたまま操作不能となるアルパカ。 ボールは弾けて彼方へ。 なんだこのゲーム。 この時点で、まだどのボタンがキックなのか知らない。そもそも蹴るという概念があるかすら分からない。操作説明は消えた。 とりあえず試しに適当なボタンを押す。 するとなぜか首を振り回し始めるアルパカ。 なんだこれ、これでボールをしばけってこと? 他にも触ると分かる、操作性の異常さ。 アルパカはなぜか地面を滑るように進み、えげつないほどに慣性がかかる。 これまでそれなりにゲームを色々とやってきたつもりだが、このアルパカはトップレベルに制御が効かない。 そんな中で的確に首を振り回しボールを操る?? 無理に決まってんだろ。 慣性に抗いながら、 モタモタとボールを追いかけ、 訳も分からないまま首を振り回し、、、 ピーッ!試合終了。 なーーーんにも分からなかった。 なぜか自由に動けてしまうリザルト画面で、 せっかく貰ったトロフィーを首で吹き飛ばすアルパカが映っている うん、なんだこのゲーム?? --- 混乱した頭をクールダウンしながら再びルール設定を見ていると、どうやら8人まで同時に参戦できるようだ。 それなら、次は我々vsNPCのチーム戦をしてみよう。 来いよNPCアルパカ共、華麗なボール捌き(首)を見せてやる。 決定ボタンを押し、試合へ。 意気揚々と入場する我々のアルパカ。 反対サイド、登場するシマウマ。 シマウマ!!!!? …いや、よく見たらシマウマ柄のアルパカだ。 なんなんだよこのゲーム。 全員の入場が終わり、試合開始。 の前に操作説明!! あっ待って忘れてたっクソっ消えないでっっ ピィーーッ!! 無情にも鳴る笛、試合開始。 またもロクな準備も出来ないままフィールドに放り出されるアルパカたち。 迎え撃つシマウマ達。 よく見るとシマウマは1匹だけ自陣に残ってゴールを固めてやがる。頭使ってんじゃねーよ。 〜しばらくモタモタとボールを追いかける時間〜 戦っていると、ふと、 敵シマウマの1人(1頭?)の体が光りだした。 あっ、これはスマブラとかで見るやつ。 必殺技だ!! そんなのあるの!?そんなアイテムとかどこにも無かったんだけど?? 経緯は分からないが、とにかく何かやばい事が起こるのだけは分かる。 ーーーここで問題です。 アルパカのサッカーゲームですが、 必殺技はなんでしょう? 1. 縦横無尽に駆け回れ!スピード強化 2. スーパーパワーだ!巨大化 3. 必殺技と言えば!炎のシュート 残念! 全て不正解! 正解は “アルマジロ射出” 前ぶれなくシマウマから放たれるアルマジロ。 殺意むき出しにこちらのアルパカ目掛け一直線。 避けるまもなく衝突、弾け飛ぶアルパカたち。 立ち上がれないアルパカ。 シマウマ、のそのそとゴールへ。 ピーッ!試合終了、アルパカの負け! 舐めてんのか!! ちょっとこれ、本気で勝ちに行かないといけなさそうだ。 再戦。 今度はキリンが出てきたがどうでもいい。 今度こそ勝つ。準備は出来ている。 試合開始、の前に操作説明。 待ってたよ、とスマホを構える友人。 そう、写真を取っておいて、一時停止でじっくり見る作戦だ。あまり人間を舐めるなよ。 改めて操作説明を確認する。 Aがシュート。やっぱ首振り回してたのシュートだったんだ。 Yがリバースショット。なにこれ? 試しにボタンを押すと、 アルパカの首が逆回りになった。 なにこれ?? 結局訳が分からないまま、右に左に首を回して戦っていると、また敵のキリン(アルパカ)の体が光る。 だからそれどうやるんだよ!! ーーーここで問題。 1度目の必殺技は、アルマジロ射出でした。 次の必殺技はなんでしょう? 1. 今度はカメを発射! 2. 強いぞ!ライオン登場 3. なんでもあり!恐竜が乱入 いいえ、全て不正解。 正解は、 “サイコキネシス” キリンが放った念力でボールが浮遊。 自由自在にアルパカをかわし、ボールはゴールへ。 ピーッ!試合終了、アルパカの負け! いい加減にしろよ??? --- 元々我々は「近況報告しようよ!」と集まったはずなのに、気づけばアルコールも抜けて、一心不乱にアルパカを動かしている大人たち。 悔しさから熱が入り、 罵声も飛び交う。 突っ込め!!いけ!!オラァ!!!あっクソ外した!やばいやばいカウンターだ戻れ!!なんだこいつ!光った!!やばいやばい!!アルマジロだ!!逃げろ!!なんやねんそれ卑怯やろ!!守れ!!ごめん俺動けない!! いけ!! やれ!!! ぶちのめせ!!!!!! …戦うこと2時間、 最後は友人の奥様が偶然魅せたスーパープレーが決め手となり、息絶え絶えにようやく「かんたん」の敵に勝つことが出来た。 笑い疲れたせいか、全力を出し尽くしたのか、 謎の溜息を吐く私たち。 とにかく、めちゃくちゃ疲れた。 めちゃくちゃ笑った。 --- 訳分からんバカゲー、楽しすぎた。 アルパカが首振り回して弾け飛ぶだけで、 こんなにも面白い。 操作方法が分からないから、実力差も産まれない。 勝っても負けても笑えるし、皆楽しめる。 ブルンブルン首回してるアルパカみてると、 なんか、最近真面目に生きすぎてたなと思った。 アルパカボールをしたこの数時間は、今年のゲームの中で1番、いや今年の全ての時間の中で1番と言っていいほど盛り上がった時間だった。こりゃもう文句無しのYourGOTYだ。 ありがとう、アルパカ。 皆もやろう、アルパカボール オールスター! 笑いすぎて筋肉痛になった。
Game of the Year 2025
フーミン/サブカルおうち委員会 さん
マリオカート ワールド
2025年は私のGOTYはSwitch2のローンチタイトルでもある、マリカートワールドです。 今年一年私自身の生活環境が大きく変わることが多い一年でしたが、そんな時にでも楽しく変わらずゲームを面白いと思わせてくれたのがこのゲームです。 ここからは、ゲームのことも話していきます。 まずは、基本的なレースの部分ですが、ここは変わらずとても楽しいものでした。 今作は次へ向かうコースの道中もレースとなっていてこれが比較的真っ直ぐな道多く単調に感じるかもしれないが、今作から初めて触るプレイヤーにとってはこのシンプルな作りはとても優しい作りになっていると思う。また、単調な道だからこそ、アイテムの重要性が大きく、使い所が良ければ、一気に一位に出来たりと、プレイスキルに左右されない部分があるのは、とても良いと思いました。 当然、今までと変わらず熟練のプレイヤーにとっても変わらず面白い要素があり、今作から追加された、ウォールランがあり、これを活用した、トンデモショートカットが今作もあり、各コースに存在するショートカットを決めれた時はアイテムがない時でも逆転の糸口になったりと今作もとても楽しいゲームとなっております。 ここまでは、今までのマリカーとそこまで変わりはありませんが、今作から新たに追加されたフリーランが今までにはないマリカーの遊びをすることが出来ました。 今までは、コースの中でしか自由に走ることが出来なかったが、フリーランでは自分の思うままに走ることが出来ます。この道中に走る際に流れるBGMがメチャクチャよく、レースの時はアップテンポの盛り上がる曲などに対して、こちらは、ドライブ中に聞いたら楽しい曲から、子守唄のようないろいろな曲が流れ、これが、レースに疲れた人、ゲームに疲れた人、仕事に疲れた人など、普段より元気はないけど、それでもゲームしたい時に特に目的もなく走ってるだけで私はとても癒されました。もちろんフリーランにも道中にいくつもPスイッチミッションやピーチコインなど、レースで役立つテクニックを練習出来る要素があり、なんとなく遊んでいても自然と上手くなっていく仕組みもあります。 Switch2が手に入ったら今作は是非とも遊んでみてもらいたい1作になります。是非機会があれば遊んでみて欲しいです。