みんなのGOTY

Game of the Year 2024
ひげもと さん
スプラトゥーン3:グランドフェスティバル
【奇跡:常識で考えては起こりえない不思議な出来事・現象の意】 奇跡がそこには、あった。 グランドフェスティバルは 関わった人間全員が作り上げた奇跡だ。 始まる前の胸の高鳴り。 開催中の感動と世界とつながる一体感。 終わりが見えた頃の寂しさ。 終わってしまった後の喪失感。 スプラトゥーン三部作の集大成とも言える 全てにおいて本当に素晴らしいフェスだった。 リアルかオンラインか、だとか ゲームかそうじゃないか、なんて もはやまったくどうでもいいことなんだと あらためて感じさせてくれた稀有な体験だった。 後にも先にもこんな感動は 味わえないのではないだろうか。 これはただのゲームの いちコンテンツなんかではなく 参加した世界中の全員が 同じ期間に同じ感動を共にしたという“奇跡”だ。 こんな奇跡を作り上げることができる チーム・人間たちがこの世に存在しているという奇跡にも 私は深く感謝したい。 私はあの景色を、感じた思いを、一生忘れません。 ありがとうございました。
Game of the Year 2024
ヒヨスケ さん
プリンス オブ ペルシャ 失われた王冠
プリンス・オブ・ペルシャシリーズ14年ぶりの新作として今年リリースされた「プリンスオブペルシャ 失われた王冠」は、シリーズ初のサイドビュー探索型アクション、俗にいうメトロイドヴァニアとなった。 このジャンルが好きで数多く遊んできたが、本作は戦闘、探索、謎解きといったすべての要素がハイレベルに融合していて屈指の面白さだった。 長年続くシリーズに対してだけでなく、メトロイドヴァニアというジャンルに対しても新たな息吹を吹き込んだと言える本作を私のGOTYとしたい。 —- まず本作はシリーズ作品だが過去作との繋がりはないので初めての人でも問題ない。 とは言え探索アクションが苦手だからいいや、というそこのあなた。ちょっと待ってほしい。このゲームは設定項目が充実していて、かなり間口が広くなっている。 難易度は一般的なイージーやノーマルといったものに該当するプリセットの他にカスタム設定が可能で、敵のダメージやHP、環境ダメージ、パリィの難易度等々、スタバの注文より細かく設定が決められる。 例えば敵のダメージはプリセットだと最低0.5、最高2.0だが、カスタム設定すると0.1から6.0まで0.1ポイント刻みの調整ができる。最高でも物足りないというへんた……猛者は、一度死んだら終わりのパーマデスモードで絶望を味わってほしい。 他にも目的地が表示されるガイドモードに、高度なアクションが必要とされる場所をワープでショートカットするというアクションアシストなんてものもあるし、色覚異常に対応したハイコントラストモードもある。これにより様々なニーズに答えやすくなっている。 しかもこれらの設定はゲームの途中でも変更できるので、初心者でもスタバの注文のようにビビる必要はない。やりながら調整してしまえばOKだ。 ちょっと甘やかしすぎではないか?というくらいのホスピタリティだが、良くも悪くも多様性の時代。ゲーマーの多様性ってやつにうまく対応してると言えるだろう。これを作ってる ubisoft がセクハラやらアサクリやらで度々炎上して全然対応できてる感がないのは、また別の話だ。 —- ここからはやっと本編の紹介。 ストーリーを簡単に言うと、さらわれた王子を救出しよう、というものだ。謎めいた内容で悪くはなかったが惜しいという印象。最後のピースが欠けているとでも言おうか、もう一声と言いたくなる。なのであえて詳細は省くが、ケレン味のある演出はかっこよくて見ごたえがあり楽しめた。 この作品は映画で言うなら「ジョン・ウィック」だ。ストーリーもいいが、何よりも極上のアクションを堪能してほしい。これは「かっこよくて気持ちいい」ゲームだ。 —- メトロイドヴァニアは“探索アクション”であり、戦闘アクションに関しては割とシンプルなことが多い。しかし本作は多彩な攻撃パターンが用意されていて、爽快でスピード感ある戦闘が楽しめる。 攻撃パターンは多いがシンプルなキーの組み合わせだけで簡単にいろんな技が出せる。ポイントはそれをどう繋げるか。そこに加わるエフェクトがまた絶妙でかっこいい。ここまで戦闘が気持ちいいメトロイドヴァニアは初めてだ。 敵の攻撃パターンも様々で、通常の攻撃以外に特殊なものが主に2種類ある。 敵の目が赤く光ったときの攻撃は防御不可。そして黄色く光ったときの攻撃は受け流し(パリィ)をすることで強力な反撃を喰らわすことができる。その際には敵の種類ごとに個別の演出が用意されていて、これがまたかっこいい。 ボス等の強敵ではカメラアングルが切り替わり、ザコシショウばりに誇張したダイナミックな演出はケレン味の極み。私が小学生だったら「くらえー!」と叫んでるに違いない。 演出は小気味よく差し込まれるので、全体のテンポが乱されること無く邪魔に感じることもなかった。 —- 2段ジャンプや空中ダッシュなどといった探索系の能力も当然いろいろと用意されているが、本作が素晴らしいのはこれらの能力が戦闘や謎解きにもしっかり活用されているところ。 1番面白かったのが途中から使えるようになるワープのような能力。これが秀逸で見事だった。最初はパッとしない能力だなと思ったが、ゲームを進めていくうちに、なるほどそういう活用法があるか、という場面が何度もあって思わず唸った。 これらの多彩なアクションを活用すれば、「こんなの避けるの無理だろ」という強力なボスの攻撃も必ず凌げる。その抜け道を見つけ出しすべてを避け切った時は、気持ちよくておもわず奇声が漏れる。 探索や謎解きもやりごたえ抜群で、特にアップデートで追加された「神の試練」というチャレンジコンテンツは、その名に恥じない高難度。何度トゲに刺さって死んだことか。 それでも何度も挑戦してしまうのは、やはり抜群の操作感とアクションの気持ちよさが大きいと思う。 —- とにかくプレイヤーの操作に対しての反応の良さが感度最高で素晴らしい。しかも動きがいちいちアクロバティックでかっこいいので、キャラクターを動かしてるだけでワクワクしてしまう。プールでやたら回転したり飛び跳ねてる子供がいたら、プリンスオブペルシャをやってるか、スパイダーマンを見た後か、どちらかだろう。 そもそも主人公のサルゴンがかっこいいので見ていて爽快だ。 全盛期の藤岡弘を思わせる濃い男前。上半身ほぼ裸みたいな軽装で、立ち姿は顔が右を向いてるのに体は左に捻っていて「この胸筋を見よ!」とでも言いたげだ。現代人だったらピチピチのタンクトップを好んで着るタイプに違いない。 衣装を変更することもできるが、中にはふんどし一丁みたいな格好もあり特定の需要を満たしてくれるであろう。 登場人物の名前もかっこいい。 サルゴン、ガッサン、アルタバン、アナヒータ、メラノイアス。 ペルシャではポピュラーな名前だったんだろうか。わからないがとりあえず独特の響きが私のツボに刺さりまくって、声に出して言いたくなる。 メラノイアス!  週1くらいなら「おはようございます」の代わりに言ってもバレないんじゃないだろうか。ぜひ皆さんも試してみてほしい。 —- 最後に、本作には探索に関して面白い機能が搭載されている。 メトロイドヴァニアといえば、様々な能力を手に入れ行ける場所が増えていくという基本の流れがある。慣れたプレーヤーは、今はあそこのアイテム取れないけど2段ジャンプがあれば取れるようになるな、なんてことを考えながらプレイするわけだ。 そんなときのためにマップにマーカーをつけるという機能が定番としてあるのだが、マーカーをつけたものの、なんのマーカーだったか覚えてない、なんてことが割と発生しがちだ。 じゃぁ忘れないようにスクショ撮っとこうなんてこともするのだが、確認作業がめちゃくちゃめんどくさいし、どれがどこのスクショだったか忘れたりする。 策士策に溺れるというより、猿が猿知恵に翻弄されてるだけで、なんともやりきれない。 しかし本作はゲーム内の機能としてスクショが撮れて、それをマップに記録しておける。これだ!これがやりたかったのだ!こんなの初めて!こんな快感があったなんて! ということでこの機能を、これがやりたかったオブザイヤーに認定したい。 —- ここまで絶賛したが、不満点がないわけではない。 ファストトラベルの拠点が少なく、一発で拠点に戻ることもできないのがちょっと不便だった。先述のようにキャラクターが軽快に動いてくれるので、クリアするだけならそれほど苦ではないが、探索をやり込もうとすると流石に面倒くさく感じることもあった。 でもまぁそれくらいだ。 1番不満に感じてたバグもアップデートで直ってたし、何よりも時間が経って心に残ってるのは圧倒的なゲームプレイの面白さだ。その他の微細な気になった点も多少あるが、この際「済んだことだ、気にするな」とだけ言っておこう。 本作は私のゲームオブザイヤーと、これがやりたかったオブザイヤーの2冠にふさわしい名作である。
Game of the Year 2024
こへい|流行りモノ通信簿・ゲームなんとか さん
ファイナルファンタジーVII リバース
----------------------------------------------------------- ※FF7リバースの直接的なネタバレは無いはずなんですが、FF7原作、FF7リメイクのネタバレは混じるかもです。ご注意ください。 ----------------------------------------------------------- FF7リバース、すごいゲームでした。 ポッドキャスト配信の中でそれなりに時間をかけて話したりはしましたが、それでも語り尽くせない並々ならぬ魅力があるんだなぁと腹の底から感じております。すごいしか言ってないけど、ホントすごいんですって笑。 広すぎるオープンワールド、多すぎるサブクエ、多彩すぎるミニゲーム、もりもりの成長要素・バトルシステム… ヘンな話、前作FF7リメイクを遊んだその時は楽しいな!良いゲームだな!正直心配してたけどFF7のリメイク大成功しててうれしい!そんなことを思っていましたが、心の片隅にちょっとした違和感がありました。 ティファとエアリスとジェシー…女子3人の立ち振る舞い、キョドるクラウドくん。もう見てられないくらい気恥ずかしさ。ミッドガルめちゃくちゃ広いけど意外と自由に歩ける場所の少なさ。凶斬りカッケェけど凶斬り以外はまだすか。ローチェとかいうソルジャーさん。この人は誰なんでしょう。フィーラー?…フィーラー…????運命の…番人…??? ちょっとした違和感です。些細な話です。 FF7リメイク楽しかったなぁという気持ちの奥底に、ちょっとだけ残っていたアレなんだったんですかという気持ち。 この気持ちがゆっくりと溶かしてくれたのがFF7リバース。 【FF7リメイクという超大作ギャルゲーの正当続編FF7リバース】 ティファとエアリス、リバースをプレイスタートしたその瞬間に思い出されるあのギャルゲー再び感。でもこれが新生FF7だから。もう既に味わった体験だから。2回目の今回はだいぶ耐性がついてましたね。コレコレ感すら感じました。ティファとエアリスに両サイドから腕組まれたい。両サイドからひっぱられたい。そんな気持ちすら湧きました。(その後、ユフィと出会ったボクは脳が焼けるんじゃないかという新しく強烈な気恥ずかしさと出会うわけですが、それももう美しい思い出です) …ちなみにボクの推しはバレットとナナキね。 【ミッドガルの手狭な感覚。広大すぎるFF7の世界】 これって実はFF7リメイクの時に既に2作目を見据えて狙ってたのかなと思うほど印象深いんですが、FF7リメイクとFF7リバースはフィールドを歩く体験に大きなギャップを感じます。FF7リメイクで感じたのはミッドガルの無機質さ、スラムの薄汚さ。そして歩きにくさ。それと対称的にFF7リバースで出会ったのは広大で美しい大自然。ライフストリーム。なんかしょっちゅう出会う小っさいチョコボ。ミッドガルの狭さを感じていたからこその感動なのかもしれない。ミッドガルの外がどれだけ広大な世界なのか…それを表現したかったんでしょうね。ホント広かった。いやぁ広かった。 【もりもりに盛ってくれたバトルシステム】 凶斬りを含めて、リミット技も連携アビリティも召喚獣も…コマンドが増え、仲間が増え、バトルはできることがとても増えた。FF7リバースのバトル、めちゃ忙しい。でもこういうの触りたかった。仲間たちと連携して鮮やかに敵を倒したい。 【ローチェ…そしてジョニー】 なんでなんでしょうか。ボクはローチェと再会した時、声が出ました。 「うわ!誰だっけ!!」そんな感じの声が漏れました。別にローチェくんに悪印象はありません。喜びの気持ちが前面に出た誰だっけでした。FF7リメイクを遊んだ時、ローチェはいったいなんだったんだと思っていました。この役回りって別にタークスでも良くね?そんなこと思ってました。でもそうじゃなかったんですね。ネタバレになるから言えませんけど、ローチェにはローチェの役割があった。こういう納得感があると嬉しいですね。 そしてジョニー。ジョニーと再会した時も同じようなことを思い出しました。でもジョニーはローチェとはちょっと違う役回りでしたね。ジョニーがジョニー軍団になった時には笑っちゃいました。ジョニーがFF7原作に登場していたのかは正直さっぱり覚えていないんですが、そうだよなFFってこういうノリを出す一面もあるよね!とジョニーがFF7の一面を体を張って表現してくれていました。次回作でもアニキィ…そりゃないぜ~って言われたい。次回作を遊ぶときには彼のことを忘れていないようにしたいなと思ったのです。 【フィーラー。運命の番人。ウェポン。ザックス。】 フィーラーという要素。設定。FF7リメイクを遊んだ時と、FF7リバースを遊んだ時でまたちょっと感覚が違っています。FF7リバースの物語の中で明かされた設定はちゃんと理解できているのかがめちゃくちゃ怪しいのでヘタなことは書きませんが…FF7リバースを遊んだ中で「運命に立ち向かう」という意味合いを何度か考えることになりまして。FF7原作で悲しき運命を辿ったエアリス。エアリスのことがどうしたって意識させられますが、それだけじゃないよなと。バレットのアレだって。ティファのアレも。ナナキのアレも…ザックスのアレも…みんな自分の運命と向き合ってたんすよね。エアリスが衝撃的過ぎただけで、他のキャラクターもみんなそうなんですよね。ルーファウスとか神羅側もそうなんでしょうね。 FF7リメイクでフィーラーという存在を知った時、なんか安っぽいなと思いました。正直思いました。でもFF7リバースを遊ぶ中で、意外とそうでもないのかもな。変えられないはずの運命に立ち向かう。それってFF7原作があるからこそ、より真に迫って描けるテーマなのかもねと。そんなことを思いました。まぁボクはクライシスコアで語られたザックスとエアリスの話が好きだったので。ザックスとエアリスが幸せであってほしい。そんなことを思うからこそ、多少くさい演出であっても運命と向き合う様を期待したいなと思えるようになりました。 …まだまだいろんなことありました。 FF7リバースは話尽くせない。クイーンズブラッドとかも書きたい。ナナキやバレットに焦点当たったストーリーの話とかも書きたい。もちろんエアリスのアレな話も書きたい。さすがにめんどくさくなってリバースの方では腹筋ミニゲームをサボったこととかも懺悔したい。語り尽くせないくらいにFF7リバースはすごいゲームでした。これだけの文字量を費やしましたが要約すると「FF7リバースはすごい」。そういうことなんです。
Game of the Year 2024
民草 さん
ユニコーンオーバーロード
ユニコーンオーバーロード(以下、本作)は、ファンタジー世界を舞台にしたシミュレーションRPGゲームです。 [ストーリー] 本作はファンタジー世界を舞台として、亡国の王子アレイン殿下が祖国解放を望む人々と共に戦う物語です。 ストーリー自体は王道ですが、少し薄味といった感じで嫌いと言う人は少ないと思いますが、ちょっと物足りない部分はあります。 ただ世界観はしっかりしており、自身がステージ攻略するのに中継した一つ一つの街に関する説明や読むことができるほどの作り込みがされています。 [部隊編成の面白さ] 本作の面白いところはなんといっても、部隊編成です。 部隊編成では、1部隊に最大5人まで編成できます。 ユニットにはクラスがあり、歩兵、騎兵、重装兵、飛行兵など組み合わせる事ができ、正面は重装と歩兵を組み合わせた手堅い部隊で戦線を上げ、騎兵隊が孤立した敵を強襲するなど戦略を考える事ができます。 ここまででも十分満足感がありますが、本作の見どころはここからです。 本作の戦闘は、仲間を編成した部隊単位で戦闘を行います。戦闘中はオートチェスのように自動で進むためプレイヤーは見ていることしかできませんが、事前に戦術を組み立てる事ができます。 ユニット毎に行動優先条件を設定できます。 例えば下記のような形ですね。 ①体力の低い味方を回復する ②2体以上の敵に範囲攻撃する ③体力の低い敵に攻撃する このような戦術を味方分に設定し、敵味方が入り混じって自動で戦闘が行われます。 一見難しそうですが、実際はゲーム内で自動設定される内容で十分に戦えるのでカジュアルに遊べます。慣れてきた頃に、自分で組み立てた戦術がハマる瞬間がと最高に楽しいシステムです。 [体験版について] 私も本作発売前に体験版をプレイして、完全に本作に惚れ込みました。 体験版の内容はゲームの面白い部分を切り取ったものではなく、序盤から5時間分もしくは一定までシナリオが進行するまでプレイできるのですが、これがなんと面白い。 シミュレーション戦闘を1戦する度に、ほぼ毎回新しい仲間が追加されていき新しい戦術を考える余地が生まれ、次々に出来ることが広がっていく途方もなさに圧倒されました。 [まとめ] シミュレーションRPGは人によって好き嫌いがある分野だと思いますので、興味ある方は体験版からどうぞ! そして、このゲームの虜になってください。 一緒に解放軍として、アレイン殿下をお助けしましょう!
Game of the Year 2024
べーたろう さん
ファミコン探偵倶楽部 笑み男
リメイク2作を経て実に35年ぶりのまさかの新作。 シナリオに関しては既に周知のとおり賛否両論なのでやってみてくれとしか。ちなみに発売前PVの時点で原作者兼デザイナーの坂本賀勇(よしお)さんが「結末は賛否が分かれるだろう」と警告していた。 キャラクターはヒロインのあゆみちゃんはもちろん、モブの女性キャラたちもぶっちぎりにかわいいのでさすがギャルゲーの老舗 MAGES.(シュタゲ作ったとこ)の制作だなと感じた。 音楽は今回もあります、バッハ。 プレイして私はとても満足した。
Game of the Year 2024
ひがし銃水 さん
不香の花 - Snow Flower
2~3時間程度で終わる、1本道のビジュアルノベルゲーム。 最寄りのコンビニまでしばらく歩くし、連絡手段は回覧板。冬は雪が積もり、除雪作業が欠かせない。 そんな山奥の田舎に、親の都合で引っ越すことになった高校生のお話。 主人公は「文明レベルが違いすぎる」と田舎の不便さに悪態をつくも、そこには自分とは違う価値観で、しかし自分より生き生きと暮らす生活があることに気付いていき…。 短編ながらすばらしい物語構成、しっかり背景が伴った登場人物のおかげで、「そこに確かに所属し、日常を過ごし、お別れする」という一連の時の流れを自分事として感じさせてくれます。 解像度の高い雪国・田舎の描写、かわいらしいイラストも素晴らしい。 ひんやり濃縮された甘酸っぱい青春成分をお手軽にキメたい方にぜひオススメ。 激しい可処分時間の争奪にいる現代人にこそ、このタイトルでノベルゲームの良さ・すごさを知ってほしい。 忖度なしにクオリティで判断しても私のゲームオブザイヤーですが、こんな神ゲーにまだSteamレビューが5件しかないのが信じられない!という気持ちもあり強く応援したい。 通常価格からたったの200円程度で購入可能。冬が舞台なので買うなら今がベストタイミング!
Game of the Year 2024
しいけ さん
レゴシティ アンダーカバー
このソフトは約10年前にWii U専用ソフトとして発売されたものである。 レゴシティの警察官になって凶悪な犯人逮捕のために冒険をするアクションアドベンチャーゲームだ。 広大なオープンワールドを様々な職業に変装して、固有アビリティを駆使し、謎を解きながらストーリーを進めていく。 当時はWii Uを持っておらず、たまたま視聴したニコニコ動画のプレイ動画が出会いだった。 LEGOという素材を上手く使った、ポップでクリエイティブな世界観に魅了され、いつか自分でプレイするんだ!と意気込んだものの、Wii Uの商業的撤退と生活の変化によって購入には至らず、記憶の奥底に消えていった。 時は経ち。 8歳になる娘と一緒に遊ぶゲームはないかと、ニンテンドーストアを物色していたら、Switch版となったこのソフトと再開した。 まだまだゲームをプレイし慣れていない娘には、少し難しいかと思いながらもダメ元で購入。 これが大正解だった。 当時僕の心を踊らせた世界観への感動は、時が経っても健在だった。 世界のほとんどはLEGOで組み立てられており、建造物を除いた多くのものは、攻撃すると壊すことができる。 謎解きでは、壊したLEGOを組み立て直して、別の物に作り直すことで道が開けるといった具合だ。 消防士に変装するとLEGOで出来た火が消せるし、牧場主に変装するとLEGOの鶏で空を飛び、卵を飛ばして攻撃する。 ちょっとやそっとの無理や違和感も、LEGOなら納得が出来てしまう。 LEGOは便利で万能な魔法の素材だと本当に感心した。 ミスをするとライフは減り、4ミスで自キャラもブロックのように分解するが、すぐに復活する。そしてゲームオーバーになることはほぼない。 とても優しい世界だ。 どこまで出来るか心配だったが、やらせてみたらLEGO遊びが大好きな娘の心をバッチリ掴み、謎解きもちょうど良い難易度のようだ。 LEGOならではの制限された動きからくるジョークに溢れたムービーや任天堂キャラクターの登場に終始楽しんでプレイしてくれたのは、心の中でガッツポーズだった。 まだまだ一人でやり切ることは出来ないけれど、ゲームの楽しさを知る入り口としては、最高のチョイスになったと思う。 このゲームには、娘がゲームを楽しめる年齢になってきたんだなぁとか、そうか、子供の心ではそういう風に感じるのかと、いろんな感心と喜びが詰まっていた。 世のゲーミングお父さん達が感じたであろう我が子との触れ合いと成長に出会うことが出来たこのソフトに感謝を込めて、僕の今年のGOTYとしたい。 自分の嗜好に子供が一緒に楽しんでくれることが、こんなに嬉しいことだとは。 次は一緒にお酒を飲む時かな。
Game of the Year 2024
ジョンソン さん
TUNIC
結婚生活4年目。あまりゲームに興味のない妻をゲーム沼に引き摺り込むべく、何か良いゲームはないか?といつもゲームを探している中podcast番組「ゲームなんとか」で知った『TUNIC』キツネゼルダと評されたこのタイトル。研究の結果、うちの妻はTPSで可愛いキャラクターが出てくるゲームを好む傾向にあることがわかり、しかも番組の『TUNIC』回放送後の5月のPSPlusのフリープレイに追加されるとわかるや否やすぐにDL!妻も巻き込んでゲーム開始。ゲームは1人プレイなので、妻は隣で考察係。ワーキャー言いながらなんとかクリアし、クリア時点でトロコンまであまり遠くないと言うことで、自分自身初めてとなるトロコンもチャレンジすることに!しかしその道は案外長く、最終的には攻略サイトを見ながら何とかして初プラチナGET!隣でサポートしてくれていた妻とハイタッチをして終える事ができました。 ゲーム内でゲームの説明書を集めるという仕様が新しく、FC,SFC時代説明書を穴を開くほど見ては妄想に耽っていたいた世代なので、ゲーム好きだったおじさんには刺さる作品だと思う。ゲーム難易度としても、ソウルゲーはまともにクリアしたことのない自分でも悪戦苦闘しながら何とかクリアできたレベル。久しぶりにゲームをしたいと思っている自分と同じおじさん世代にもってこいな作品だと思います。 さぁ次妻とするゲームは何にしようか…。
Game of the Year 2024
シュナイダー さん
Sky 星を紡ぐ子どもたち
母が転倒した。 大慌てで抱きかかえると 「お前がまだ小さかった時に、私にくっついてきた時のことを思い出したよ。」 と母は鼻血を出しながら笑っていた。 大人になって、身内を抱きしめる機会の少なさに気付かされる。 Skyというゲームには骨太なアクションや、手に汗握る銃撃戦なんていうものは存在しない。 嬉しいことがあったら互いにハグをすれば良い。 お気に入りの場所を見つけたら、相手の手を取って案内すればいい。 楽器を見つけたなら鳴らし、弾いてる人を見つけたら踊れば良い。 純粋無垢な子供のように感情を剥き出しにし、野を駆け回り大冒険をしたって良い。 お話が好きなら「星の王子さま」や「ムーミン」 といった絵本のような世界に飛び込むこともできる。 優しさや暖かさをめいっぱい詰め込んだようなゲーム体験が、きっと貴方のこころをじんわりとさせるだろう。
Game of the Year 2024
キョウヘイヘ さん
ファイナルファンタジーVII リバース
やあ、君がクラウド君か。 私とFF7の主人公クラウド・ストライフが出会ったのは今からさかのぼること22年前、2002年発売PS2用ゲームソフト キングダムハーツ(以下KH)のオリンポスコロシアムにて。見たことあるぞこの金髪ツンツン頭でデカい剣持ってるやつというのが最初の印象。1997年発売のFF7は当時9歳だった私にはまだ早く1999年に発売したFF8はやったことがあるがFF7はやったことがなかったため初めての出会いがKHになった。なので、クラウド以外のエアリス、ユフィともKHで初めて出会い驚くことにその印象のみで今まで生きていたのでFF7REMAKEをやるまでFF7のストーリーを知らずに生きてきたのである。最大級のネタバレ、エアリスの生き死にについてもミームになっていたこともありぼんやりは死ぬらしいと聞いたことがあったが経緯も知らず、新鮮な気持ちと驚きで今回のFF7REVERSEをプレイした。  ストーリーもそうだがバトルシステムもアクティブタイムバトル(ATB)の現代解釈でアクション重視の戦闘、これに関しては何度もKHを思い出す節もあり、新鮮な中に懐かしさも感じ発売日から夢中になってプレイした日々、今年一番熱中したのは間違いない。聞いたことがあるBGMは再録様々なアレンジがされ物語に彩を添え、ワールドマップの探索はストーリを何重にも深く掘り下げることが出来て今作原作初プレイの私でも理解できることが出来る。様々なミニゲームも面倒な部分もあるが基本的には楽しめた。  要素を言い始めたら尽きないが、やはり私の中でGOTYになる決定的な理由は「クラウド、お前そんな奴やったんかい!」という一言に尽きる。KHでは少ししか語られなかったセフィロスやティファとの関係、「興味ないね」とクールに決めるクラウドからFF7はシリアス一辺倒のストーリだと思っていたが、始めてすぐのストーリーで過去改装にてティファの部屋のタンスを開けたことを真顔で言うクラウド。あ、これシリアスギャグだわと気づいたのは遅すぎた。KHの時に見ていたクールのクラウドの一面もあることはあるが、通してみると周りの女性に振り回される少し抜けてるクラウド君の顔の方が印象的だった。22年経って真のクラウド君の姿に出会えたことが嬉しかった。それが私のこの作品の感想だ!