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全球凍結とも言える極限環境のなか、都市のリーダーとして皆を導き、生き抜いていく都市運営社会派サバイバルシミュレーション。都市開発シミュレーションの王道『Cities:Skylines』とは一味違い、極寒の自然とのサバイバル要素に重点が置かれている。

 都市開発系というとのんびり進められそうな気もするが、本作は理解度が上がるほど忙しくなる。というのも、常に先を見据えたリソース管理を要求されるからだ。熱源の燃料や食料の確保はもちろん、次に開放する施設をどれにするか、優先して建築するのはどの施設か、どこにどれだけの人的リソースを割り当てるか、人々の揉め事や不満にどう対処していくか、次のブリザードへの備えは大丈夫か、探索隊のルートはどうするか、……etc。考えることが常に複数あり、最初の頃はなかなか上手くいかない。
 しかし、ゲームオーバーを繰り返すうちに序盤の動き方、問題への対処方法、備えの仕方などが徐々に分かってくる。本当に忙しくなるのは、そこからだ。そして、一気にその面白さにハマっていく。

 本作は基本的にチュートリアルを兼ねたシナリオ形式になっているため、何もない世界にいきなりほっぽり出されることはない。明確にゴール(シナリオクリア条件)があり、そこに至るまでの小目的も随時提示されている。迷ったときはそのガイドを参考に進めていけば、自然にゲームを理解していける。
 難易度は厳しめだが、プレイ感はそこまで重くない。(画面左上に来る通知が少し気づきにくいのが玉にキズ。。)

 そして、ある程度ゲームに慣れて長く生き延びられるようになると、自分の手によって統治された都市を見て「本当に怖いのはやはり人間なのかもしれない」と思わずにはいられなかった。”社会派”という要素は、そこにもあるような気がする。
 ”ユートピア”も”ディストピア”も、そんなに違いはないのかもしれない。一通りクリアしたあと、そんなことを思いました。


 一味違った都市開発系シミュレーション『Frostpunk 』。今年の初めにプレイしたタイトルですが、一番満足度の高かった本作を今年のMy GOTYにしたいと思います。

 PS PlusゲームカタログやXbox Game Passにも含まれているので、気になった方はぜひ遊んでみてください!(^^)
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操作は「移動」と「アイテム選択」のみ。シンプルすぎるくらいシンプル。スーパーマリオと同じくらい、どんな人でも操作できる。

 『ヴァンサバ』の面白さは、集めた装備同士のシナジーによって無双する”爽快感”に尽きる。一つ一つの装備はそこまで強くない。しかし、それを2つ、3つと組み合わせていったとき、いつの間にか周りに群がる敵を蹂躙できるようになっている。最大所持数が決まっているので一度に全ての装備品を持てるわけではない。だからこそ、相性の良い組み合わせを求めて取捨選択し、うまくハマったときの楽しさは格別だ。
 序盤が弱いからこそ、終盤の圧倒的な強さが輝く。このギャップも気持ちいい。

 また、アンロック要素が多く、最初の頃はとりあえず1プレイすれば何かしら新要素や新しい武器・アイテムが次々と増えていく。増えた要素を使うとまた新しい要素が解放されていく。絶え間なく細かいアンロックが続くことで、次は何をしようかなと自然に思わせてくれる。プレイヤーを飽きさせない工夫が光る。シンプルなゲーム性だからこそ、こういった工夫はとても効果的だ。全要素アンロックという目標があることで、「よし、もう1回!」「次はこうしてみよう」というモチベーションが自然に湧き上がってくる。
 ”ヴァンサバライク”という言葉が生まれ、ゲーム界隈に波及していることを見ても、人を惹き付けてしまう面白さがあることは保証されている。……と言っても過言ではないはずだ。少なくとも私は、そう思ってしまうほどに面白いと感じる。

 基本的に1プレイ30分で終わる手軽さも良い。アンロック要素を進めていけば、設定で少し早めに終わらせられたり、逆にエンドレスに続けられたりと、ある程度自分でコントロールできるのもGood。

 さらに、価格も500円前後と非常にリーズナブル。時々、セールをすることもあるため、タイミングによってはDLCを含めても1000円以内に収まることも。ゲームそのものが面白いのはもちろんだが、手に取りやすい価格なので人にも勧めやすい。

 本作の元ネタとなったスマホゲーム『Magic Survivor』(マジックサバイバル)はAndroid版が無料で配信されているので、遊べる方はまずはそちらでどんな感じのゲームなのか、感覚を掴んでおくのも悪くないだろう。(余談だが、個人的にこの手のゲームはスマホのタッチ操作よりコントローラ操作のほうが遊びやすいと感じる)

 ただ、UIやメニュー周りの構成など、少し気になるところもある。特に、コントローラ使用時のカーソル(現在の選択部分)の視認性の悪さ、ゲーム中に取得したアイテムや武器、タロットカードの名前や効果のテキストが確認できないことなどが地味にもどかしい。慣れればそれでもいいのかもしれないが、無意識下のストレスの蓄積というか小さな違和感の積み重ねはモチベーション低下にも繋がりかねない。リリースからそれなりに時間が経っているので今後もアップデートが続いていくかは分からないが、UI周りにもいつかテコ入れが入ればいいなと思う。

 ちなみに、タイトルに”ヴァンパイア”と付いているが、今のところゲーム内にヴァンパイアは出てこないらしい。いつかどんな形でこのフラグが回収されるのかも気になるところだ。

 1プレイ30分という明確な区切りがあるため、他のゲームの合間や気分転換にもちょうど良い。
 そういうゲームを探している方には、特におすすめしたい一本だ。
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