マンネリという評価は、悪いことなのだろうか。私がそのマンネリさに喜びを覚えたのは、アサシンクリード ミラージュである。ACシリーズといえば、かつては毎年のように新作がリリースされ、新規参入のハードルが上がり続け、そのリリースペースからも洋ゲー界の無双とも言われたシリーズである。そのためか、ACオリジンからはRPG要素が全面に押し出され、これまでのシリーズとはゲーム性自体大きく変わってしまった。オデッセイ、ヴァルハラと続いた、ミソロジー3部作は世間的な評価は高かったが、1作目から全作品プレイしている私には、「こんなのACじゃない」となり、ヴァルハラに於いてはいまだに未プレイである。
そんな中、ミラージュは原点回帰を謳いリリースされた古き良きACであった。舞台も中東で、どこか懐かしさすら覚えた。前3作はプレイ時間の長大化も問題として取り上げられており、本作のインスタントなプレイ時間は逆に評価されるべき点でもある。本作は実質的には初代ACのリブート作のような位置付けに近いと感じ、ACなんてこんなんでいいんだよと改めてシリーズが好きだということを再確認させてくれ、中途半端にしていたオデッセイへの扉を再び開いてくれた作品となった。(話は脱線するが、オデッセイはACシリーズとして考えるから、個人的には合わないのであって、アサシンではなく「誉ある戦い」をする戦士のゲームと考えたら、案外悪くなかった。プレイ中に叔父上の声が聞こえるくらいには、ステルスをしないゲームになっている)
メーカーの懐事情を考えると仕方ないと納得するべきところもあるのだろうが、長いシリーズであればあるほど変化に戸惑うファンもいるのだ。長寿シリーズであればこそ、マンネリという評価を褒め言葉として受け取っても良いのではないだろうか。誉あるマンネリで賞に相応しい作品である。