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Neva

Game of the Year 2025
熊猫 さん
Neva
「Neva… 」 優しくて、切実で、なんだか物悲しい声で 主人公が その名前を呼ぶ 時には 子犬のように 可愛らしく 時には 遠吠えのように 勇ましく 応える Nevaの 鳴き声が こだまする 静かで 儚くて でも生命力と躍動感に溢れた そんな不思議な世界観に惹かれて 手にとったゲーム それが 「Neva」 私の今年の Game Of The Year だ。 …最初に白状する。 私は、このゲームを最後までクリアしていない。 だから、今年のレビューはもう、 書かないほうがいいかな、とも考えた。 でも、このゲームの魅力について やっぱり伝えたい。 そんな気持ちで、おくればせながら 今頃になり 慌てて筆をとっている。 ********** このゲームはいたってシンプルで 画面を左から右へ、または上下に移動しつつ 障害物をクリアしたり、敵を倒したりして ひたすら進んでいく。 仲間はNevaだけ。 それも時々はぐれたり、二手に別れて戦ったりするから、 私はいつもNevaの姿を探しては、 名前を呼んで ギュッと抱きしめる。 「Neva…」 呼ぶたびに、思い入れが強くなる。 この子が可愛くて かけがえのない存在になっていく。 そうやって ある程度進んだところで 時が過ぎ季節が変わり、場面が転換して次のステージへと駒を進めることになる。 ステージが進むと、カラクリが難しくなったり、敵が強くなったり、複雑な操作や タイムトライアル的な要素が加わったりして、段々と攻略が難しくなってくる。 そして次第に、Nevaが 歳をとっていく のだ。 思い返せば、このゲームは最初から なんだか切実で、なんとも悲しかった。 最初の相棒だった Nevaの親狼が、敵に敗れて命を落とす。 その忘れ形見の子狼を「Neva」と名づけて育て始めるところから、物語は始まる。 まず、ゲームオーバーになって 「このNeva」がリセットされ、消えてしまうのが嫌すぎるので、 私は、絶対死なない easy mode でゲームを始めた。 (そもそもバトルが下手過ぎて、 easy modeしか無理だったけど。) …今思えば、この時点から ちょっと様子がおかしかったのだ。 だって、デジタルで無機質なゲーム世界は 失敗しても 何度でもリセットすればよくて、 よきところで安全にセーブさえしておけば 何度でもお気軽にやり直しできるのに。 リセットしたからって、同じキャラが別人に変わるなんて感覚はなくて、 都合の悪いところだけ しれっと 無かったことにして、フツーに 生き返らせればいいだけなのに。 もちろん、その機能には相当助けられていて、 初心者ゲーマーの私でも、これまでいろんなゲームを全力で楽しんでこられたし、 今だって それが出来なくなったら、本当に困る。 だけど、このNevaだけは、わけが違った。 「この子」が唯一の我が子で、 リセットされたら それはもう 別の子だ。 …という感覚にさせられる。 最初から最後まで、「この子」の命を守り 共に戦いたい。 なかったことになんて 出来ない。 だから私達は、 どうしても死ぬわけには いかぬのだ。 …なんて、重過ぎる感情移入も甚だしく、のっけから なんともオカンな気持ちにさせられていた。 私の心の、デジタルからは一番遠いところ、 一番柔らかいところに ぶっ刺さり 容赦なく揺さぶってくる、 つまりNevaは 「母性直撃型」ゲームだった。 たまごっち とかの類い? いやたぶん もうちょっとタチが悪い。 …完全にやられた。 リリース前のプロモを見た時点で。 ちょっと涙ぐんで、必ず購入すると決めた時点で。 静かで美しくて優しくて だけど淋しげで儚くて 最初から「我が子の成長」と「いつかくる別れ」を 想像させる。 圧倒的な没入感に浸りながら 静かで美しい世界を 愛するNevaと 二人旅する これは そんなゲームだった。 …もう一度 白状する。 私は、このゲームを最後までクリア出来なかった。 赤ちゃんだった Neva。 私の後ろを よちよち ついてきた小さな Neva。 言うことを聞かず、先に行ってしまう やんちゃなNeva。 いつのまにか私の背丈を越えていた Neva。 共に闘う相棒の Neva。 私を先導する 頼もしい Neva。 私を守るように闘う 強くて勇敢な Neva。 伴侶を見つけて 巣立っていった Neva。 子を連れて 戻ってきた Neva。 そして 次第に老いていく、Neva。 …この先にくる 結末の予感。 ここまでで 、もう無理だった。 私は、このゲームを、途中でやめた。 ここで、もう一つ白状すると、 いい大人な私だが、これまでにやったゲームで 泣いたことが、何度かある。 (it takes two の 象さんのシーンとか) (ティアキンでのゼルダの決断とか) だからNevaに関して言えば むしろ「最初から泣かせにきてる感じ」が 鼻につかないでもなく、それなりに警戒して始めたのだ。 でも、完敗した。 私は 愛犬をぎゅっと抱きしめて 鼻水をすすりながら思った。 …別に 大人が泣いたって いいじゃん。 …別にクリアなんかしなくたって いいじゃん。 そんなことより、「Neva… いかないで」 なのだ。 私は、Neva を通じて ゲームの世界の奥に広がる 深くて暖かい、デジタルじゃない かけがえのない 世界を旅した。 …そして 確かに 生命(いのち)の温度を 感じたのだった。 たまごっちには すぐに飽き、 いつしか どうぶつの森にも足を運ばなくなり、 最後には育児放棄してしまった… そんなあなたにも、是非オススメしたい。 →同じことの繰り返しじゃなく、確実に終わりに近づいていく感覚がある。 →敢えて クリアしない そんな選択肢もある。 だからもしも途中でやめたとしても 罪悪感を感じないで済む。 Nevaは新しい 母性直撃型ゲームだ。 そう。 「Neva」の意味は「新しい」だ。 新しい命が生まれ、去る命があり、 そしてまた、新しい命へとバトンを渡す。 そんな、コンティニューだけどコンティニュー出来ない世界観。 それが とても儚くて とても美しい とても 良いゲームだった。 あ〜ぁ。 こうやって また 新しい扉を開かれて 来年もまた、深いゲーム沼に落ちていくんだろうな、と覚悟した。
Game of the Year 2024
Emesuke|Dear Good Gamers ! さん
Neva
Dear Neva 早いものだね。こないだまであんなに小さかったのに。私の足下で必死に飛び跳ねてたのが昨日のことのように感じるよ。 2人で色んな景色を見て、色んな奴らと戦って、一杯笑ったし、一杯傷ついた。でも今はそのどれもがかけがえのない思い出なんだ。 夏は鬱陶しいくらいの緑と光に囲まれてさ、君は見るもの全てに興味深々で、そのちっちゃな瞳がガラス玉みたいに輝いてた。「おーい!Neva!置いてくよー!」。声をかけないと私のことも忘れて蝶々にじゃれてるんだから、困ったものだったよ。でもそんな君の透き通るような無邪気さがとっても愛しい夏だったね。 奴らが現れたときは、その小さい身体が丸く、もっと小さくなっちゃうんだ。ごめんね、恐かったよね。身を縮こまらせて怯える君を撫でると、私に頭を擦り寄せてくれたとき、「この子は私が守る。」って思ったんだ。 君はあっという間に大きくなって、気がつけば騒がしいほどの緑は赤く、茶色く、穏やかな季節になっていた。君も同じだよ、Neva。なんだかお姉さんらしくなって、歩く姿も少し凛々しく見える。私の後ろ姿を必死に追いかけていた君が、自ら私の前を歩いてる。たったそれだけ、何気ないことなんだけど、私は嬉しく思うんだ。君にはまだ分からないよ、私も今知ったんだから。親っていうのはこういう気持ちなんだろうね。 奴らが出ても怯えていた君はもういない。自分から戦ってくれるようになって、私も沢山助けてもらったね。ありがとう。でもたまに周りを見ずに突っ込んで行っちゃうところとかは頂けないな。「Neva!」って呼んでるのに返事もしなくて、何度心配したことか。そういう夢中になっちゃうところは子どものままだね。あ、蝶々飛んでるよ!ほらほら!…あはは、冗談だよ。怒らないで! 鮮やかな色は溶けるように消えて、冷たい季節がやってきた。時間は止まって、音は消える。そんな気さえする、悲しいような美しい季節だ。一方で君の時間は進み続けた。もう私より大きいね。君が全力で走ったら私なんかすぐに離されちゃうな。これじゃああの頃と逆だ。面白いような寂しいような、不思議な気持ちだよ。 君の背に乗ってさ、静まり返った空気を切り裂くみたいに走り抜けるのは気持ちよかったなぁ。星空の下で鏡みたいに水が張った場所を覚えてる?あれは本当に綺麗だった。息を呑むっていうのはああいうことなのかも。すっかり大人になった君は「ふーん。」って澄ました顔で見てたけど、そのキラキラした目と興奮気味の鼻息を私は見逃さなかったよ。本当ははしゃぎたかったでしょ? 言いたかったけど、大人らしくさせてあげようかなって思ったんだ。私の中では相変わらず可愛い君のままだけどね。 春が来た。私の嫌いな季節だった春が。鳥が鳴いて、花が咲き乱れる。あぁ、嫌だ。でも、綺麗だ。 Blomaを見てるとあの頃の君を思い出すよ。本当にそっくり。声をかけるまでずっと花と遊んでるところなんか、正にね。まぁだからBlomaって名前を付けたんだけどさ。ぴったりでしょ? 私は君をずっと「守らなきゃ」って思ってたけど、逆だった。私はいつも君に守られてたんだ。それに気づくのには随分時間がかかったよ。だから今になって手紙なんか書いてるんだけどね。 Neva。君の瞳も、毛並みも、背中も、息づかいも、その全てが大好きだよ。ありがとう。 これを伝えたいだけだったのに、なんだか照れ臭くて長くなっちゃった。あ、Blomaが呼んでるな、もう行かないと。また手紙書くよ。それじゃあまたね。Neva。 Alba