約束された神ゲー。
この称号を発売前に賜ったゲームは世に数あれど、正真正銘の神ゲーだったことは殆どない。発売前に高まった期待値を超えていくということはそれほどに難しいタスクなのだ。
だが、ティアキンはそれをやってのけた。しかも、前作も「歴史に残る神ゲー」であったのにも関わらず、だ。
ブレワイが出た時、ここからオープンワールドのゲームのハードルが上がると思っていたのだが、あれから6年経ってもなお、その高みに上り詰めたゲームはついぞ現れなかった。形だけ、いくつかの要素だけ、見た目だけなど、手軽に真似できる部分を踏襲したゲームは数多く現れたが、ブレワイが提示した「どこでも踏破できてしまう主人公の性能と、どこから攻略してもゲーム的にもストーリー的にも破綻をきたさないレベルデザイン」を両立させることができたのは、2023年になってリリースされたティアキンただ一つだけだった。
しかも、地上マップこそ前作にプラスアルファしたものだったが、空、そして地底と、行ける場所は格段に広がり、リンクの新しい能力も踏破性を格段に向上されるものとなっており、実装したという事実だけでも奇跡の産物に見えてしまうほど凄い。さらに今作はクラフト要素も加わって、ユーザーのクリエイテビティを、前作にも増して刺激するという、信じ難い偉業をも成し遂げている。
もちろん難点もあることはあるが、それを吹き飛ばしてしまうほどに素晴らしい出来栄えで、6年待っただけのことはある、まさに「実在した約束された神ゲー」になったゲームだといえる。