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NieR:Automata

Game of the Year 2025
ゲームすっきゃねん' さん
NieR:Automata
ルッキズムという言葉は嫌いではない。 でも、AIが作り出す美男美女に目移りはすれど、心が動くことはない。 完璧な顔の集合体は、どれも美しいが、どこか空虚だ。 だが、『NieR:Automata』の主人公――2Bは違う。 彼女は汎用戦闘モデルのアンドロイドにすぎない。 しかし、あまりにも人間である。 動作の端々に、語られない心の温度が宿る。 周囲に息づくアンドロイドたちもまた、痛いほど人間的だ。 その会話ひとつひとつが“命とは何か”という問いをそっと忍ばせている。 『NieR:Automata』は、異星人の手により送り込まれた機械生命体から 地球を奪還するためのアクションRPG。 2Bの刃が機械生命体を裂くたび、胸の奥で小さな違和感が芽吹く。 この行為は本当に正しいのか?敵とは誰なのか?そもそも正義など存在するのだろうか? 戦闘はただのアクションではなく、問いの反復である。 ゲーム体験そのものが、静かに、しかし執拗にプレイヤーを揺さぶり続ける。 何が正解なのか―― あるいは、正解なんてないのかもしれない。 自販機の光に群れる虫のように答えを探し続けてしまう。 やめられないプレイ体験が、そこにはある。 この作品は霧の奥に隠された真実へと手を伸ばすよう促してくる。 いや、その通りなのだ。ちゃんと面白い。 しかしそれだけで、私はこのタイトルを続けていただろうか。 違う。 これが、「萌え」なのだ。 25年の時を経て、私は今、2Bに「萌え」ているのだ。 私は、私の2Bのために、露出度の高いコスチュームを手に入れるために奔走している。 まだ手にできていない。まだ手にできていないのである。 PlayStation版を購入したことに、少し怒りすら覚えている。 Switch版なら、プレイ開始時から拝めたらしいではないか。 いや、それでも欲しくて仕方がないのだ。 今日もレベル上げと自身のスキルの向上に勤しんでいる。。 萌えてるんだから、フィギュアも買うだろう。 そのとき、娘と妻の機械のように冷たい視線が、私を静かに切り裂いたとしても――。