アーマード・コア1が発売されたのは私が高校3年生の夏でした。当時大学受験を控えた私は、ゲーム断ちをして懸命に受験勉強をしていました。そんなとき、兄がアーマード・コア1を買ってきたのです。
それが私の肩書が「受験生」から「レイヴン(傭兵)」に変わった瞬間でした。
そして、大学受験の失敗という大きな代償を支払いながらも、数多の戦いをくぐり抜けてレイヴンとして成長した私は、傷を癒やすため長い眠りにつきます。(本当にもう勉強しないとやばい・・涙)
そんなわけで、AC2以降はすべてスルーしてきたのですが、二十数年経ち立派なおっさんになった私に、2023年、アーマード・コア6が発売され、再び火をつけます。
まさにゲームのキャッチコピー「火をつけろ、燃え残った全てに」の通り。
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ということで、プレイを始めたAC6ですが、携帯端末のリモートプレイで遊んでいるせいもあるのですが、老眼で早い動きがよく見えない。回避連打で酷使した左右の親指があっという間に疲労する。反射能力も落ちているのか「ビービー」という警告音に反応出来ず、大威力攻撃に直撃されまくる。数年ぶりに徹夜に近いことして一晩中バルテウスと戦ってそれでも勝てなかった時はかなり絶望しました。
傭兵は衰えた。メタルギア4のスネークの気持ちがちょっとわかった気がしました。
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そんな感じで結構辛い思いをしつつ遊んでたんですが、それでもモチベーションをキープさせてくれたのは、ゲームに登場する魅力的なキャラクターとその名言でした。
まずは主人公の「飼い主」であるウォルター。強化人間である主人公621を目覚めさせて配下としたウォルターは、その後ずっと主人公に命令を出す立場で物語が進みます。
ウォルターは、はじめは厳しい態度で主人公に命令を出していたのですが、長く共に戦ううちに主人公に対して敬意と愛情を示してくれるようになります。
「駄犬呼ばわりは止めてもらおう。旧世代型にも尊厳はある」これは主人公の悪口を言うビジネス相手にチクリという一言です。ウォルターを戦友として認識した最初の瞬間でした。
その後「戻って休め、621」など、こちらを気遣って尊重してくれる言動が見られるようになります。
最終的には彼のためならどんな戦場でも行ける、そんな気にさせてくれる戦友となりました。
また、レッドガン部隊のミシガン総長も好きでした。とてつもない口の悪さの裏に隠された部下への思いやりが漢らしさを感じます。
「役立たずも役立たずなりに役立つことが証明された。遠足はここまでだ!」
あとは、忘れては行けないのは、自称戦友ラスティ。
正直なところ、あんまり戦友感を感じていないのですが(肝心な時にいなくなったりするし、そもそも弱いし)、でも主人公に好意を持ってくれている様子。何度も戦友と呼ばれている間にちょっと好きになってしまいます。
「流石だな・・・ 戦友、君ならやってくれると思っていた」
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ここまで色々なキャラを紹介してきましたが、実はキャラクターの見た目というのは、全キャラ一切公開されていません。ゲーム中では「人間」は一切描画されず、最初から最期まで敵味方の「機体」だけしか見えないのです。
というわけで戦友ウォルターや総長ミシガン、友達のラスティなど、すべて想像で見た目を補うしかないわけですが、これが逆にいい。
そのセリフと声から見た目を想像した上で、心を震わせる名台詞をバンバン出してくるから、ますます想像が膨らむ。
きっとウォルターはダンディで生真面目なおっさんだし、ミシガンは鷲鼻の白ひげだし、ラスティは清潔感のある青年に違いない。
想像が楽しい!
紹介したキャラクター以外からも、男子ってこういうのが好きなんでしょ的なセリフがバンバン飛び出します。
「また1匹、お前のせいで死んだぞ。ハンドラー・ウォルター・・・」
「人の話は最後まで聞け! 教わらなかったのか!?」
「選ぶのはいいことだ。選ばない奴とは敵にも味方にもなれない」
「おっ、俺のマッドスタンプがぁーっ!?」
おっさんになっても燃えたぎるセリフだらけでたまらない。
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そんな感じでセリフ聞きたさや、ウォルターから褒めてもらいたさで、高難易度ゲームではあるものの下手くそ老兵の私でもなんとかクリアまで到達できました。
最後の最後まで熱くさせてくれるセリフだらけで楽しい物語でした!もちろん、アクションゲームとしてもとても楽しかったです。ロボットをハイスピードで思う存分操る爽快感はなかなか味わえないですね。高難易度ではあるもののアップデートでいい感じに調整がされてますので、迂闊に手を出してもらっても大丈夫だと思います。
AC7の話は聞きませんが作ってくれているんでしょうか?また10年待たせるんですかね?もうちょっと早いと嬉しいですが・・
いずれにせよ楽しみにしていたいと思います!