少女が目を覚ますと父親がいなくなっていた。
代わりにいた見知らぬ男。
噛み合わない会話。
差し出される謎の薬。
何が起きているのか、男は誰なのか。
そして、少女の身に何が起きているのか……。
普段は主にアクションやRPGをプレイしつつ、FPSなどのシューターも嗜む雑多なプレイスタイルだが、それなりのプレイ時間が必要なゲームを繰り返していると、時折軽く遊べるアドベンチャーにも触れたくなる。
『ダレカレ』のことを思い出したのもそんな時。
「軽く遊べそうな、でもサスペンスな要素もありそうなアドベンチャーがあったな……」と思い、発売日を調べてみるとちょうどリリースされたばかり。
これは完璧なタイミングと早速購入し、軽い気持ちでプレイを始めたのだが、そんな私は無事打ちのめされることになるのだった……。
このゲームについてあれこれ書きたい。
だが良かったところをすべて語ると触れる人が得られる衝撃を損なってしまうかもしれない。
なので心苦しいが1点に絞って話をさせてもらおうと思う。
「ストーリーを実際に体験することができる」
それが本作の素晴らしいポイントだ。
ゲームを進めるための操作それ自体が、物語を、設定を、環境を、少女のあり様を示し、ユーザーに体験させるゲームデザインの妙と言っても良いだろう。
ただ読み進めるだけのゲームはいくらでもある。しかしそれだったら別にゲームでなくてもよい。
本作は、ゲームの仕組みと物語が一体となることによって、意味のある作品になっている。
これ以上は何も言うまい。
短時間で体験できる、濃密な体験をぜひ実際に試してみてもらいたい。