ペルソナシリーズは色々なところで見たことがあるにもかかわらず、実はここまで全くのシリーズ未プレイ。
しかもGame Passが新規入会キャンペーン(3ヶ月200円)をやっていてラインナップに入っていたから、という非常に不純な理由から手を出した今作だが、自分にとっても今後の人生に強く影響するような、そんなゲーム体験を積めた一作だった。

まずはフルリメイクならではの洗練されたグラフィックに加え、2Dアニメーションと3Dシーンとを組み合わせた没入感のある演出。
パーティメンバーの豊富なサブイベントのおかげでキャラへの愛着も湧き、それにより非日常の世界に置かれた高校生のいい意味で幼い部分にも懐かしさを感じながら感情移入ができる。
BGMも自分が抱いていたイメージに違わずスタイリッシュなものが多くあり、戦闘もうまく立ち回れば一方的に敵に対してマウントを取れたりと、シリーズ初プレイの自分でもその楽しさを実感するまでに時間はかからなかった。

ただ、このゲームをGOTYに挙げる一番の理由は"コミュ"の存在だ。
コミュは簡単に言うとNPCとの信頼度を高めていく個別イベントのようなもので、普段学校で会うクラスメイトから夜に特定の場所に行かないと会えないちょっと危ない大人(?)等、様々なキャラと交流を深めていくことができる。
そして最初はゲーム内の作業として始まったこのコミュイベントだが、中盤以降になると自分の心情が変化していっていることに気が付いた。
コミュは信頼度が高まるにつれてそのキャラ個人の事情というのが次第に露になり、キャラから助言を求められることも増えていく。
それに対してこちらは選択肢を選ぶことで助言するのだが、「あの話の後この人はどうなったんだろう、上手くいったかな、大丈夫かな」と、そのキャラ個人の動向にフォーカスするようになり、最終的にはなんとかこのキャラの助けになりたい、力になってあげたい、とすら思うようになっていた。

最終的に様々なものを乗り越えて迎えたED、余韻に浸るタイトル画面。
普通ならゲーム内のイベントを思い返すところだが、自分の脳裏に浮かんだのは「自分の人生でこんなに尽くしたいと思える人や、逆に尽くしてくれる人っているのか…?」という疑問だった。
主人公がそれぞれのコミュでNPCと交流を深めていく様子は、これまでせこせこ1人で活動してきた自分には見えていなかった世界であり、またそれらしい言い訳を並べてあえて見逃していた世界でもあり、本当なら自分もこれまでにもっと色んなコミュを作れていたかもしれない…という悔しい感情すら湧き始めていた。

結局そこから数ヶ月モヤモヤした感情を引きずり、最終的にもっと自分から動いて自分なりのコミュを見つけていきたいという結論に至った。
至ったとは言うものの実践できるかどうかはまた別の話で、物理的に無理な部分もあればまだまだ言い訳をしてしまう部分もある。
そもそもリアルの環境にゲームの概念を当てはめて考えるのもモラル的にどうなのかと思うこともある。
それでも自分はペルソナ3リロードに与えてもらったきっかけを無駄にはしたくない。
近い将来ポジティブな形で自分が良かったと思えるように今後も色々考えていきたいと思った。

と、自分は少し重たく受け止めてしまっているが、ゲームとしては本当に良質なRPGで、その中に人間関係の大切さと温かみというのを肌で感じられる瞬間がいくつもあるので本当におススメ。
プラットフォーム的に少しプレイするハードルは高いがPSP版の移植なども展開されているので、この年末年始に是非触ってほしいゲームだと思う。
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最初はホラゲか何かかと思いきや、後にしっかりとした謎解きゲーとして紹介されていたのを見て俄然興味が湧きプレイ。
チュートリアル内の説明で「是非紙とペンを用意してプレイしてください」との文言が出てきたのを見て、そんないくら謎解きとはいえ紙とペンを使うことあるか?と思いながら始めたものの…そんなことありました。

とあるホテルに招待された女性を操作して進めていくこのゲーム。
ホテルにいるのは女性と招待状を送ってきた男が1人。
ホテル内のショートカットを繋ぐための小さいパズルと、ストーリーの根幹に関わるパズルが計100以上存在し、特にメインのパズルはホテル内の探索で得た資料を活用しながら解いていくことになります。

資料を集めるうちにその存在が明らかになってくる複数の人物と特定の年代。
パズルを解くことでその人物たちと年代が少しずつ交わり、最終的に招待状を送ってきた男は誰なのか、そしてプレイヤーが操作する女性は何者で、なぜこのホテルに招待されたのか、ということがわかってきます。
ただ背景をしっかり把握しないと最後のストーリーが読み取れないのが少し難点かも。
最後のパズルは本当に紙とペンがないと解けない仕様になっています。
みなさんもぜひ頭の体操として、ホテルの謎に挑んでみてはいかがでしょうか。
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未解決事件ということは謎解きゲーだろうなということで、こちらもミステリー好きの血が騒ぎ発売間もない頃にプレイ。

ゲームとしてはログ形式のミステリーアドベンチャー。
最初の登場人物とセリフは少ないが、セリフに設定されているハッシュタグを辿り新たな登場人物を出現させることができ、正しい時系列にセリフを並び替えると新たな手掛かりを得られるのでそれらをまた並べ替えていくシステム。

ミスリードも含めて構成がしっかりと練られていてベターでありビターな結末を味わえる。
最後に2つのエンディングを見ることになるが、2つのエンディングを見て初めてこのゲームをクリアしたと言えるだろう。
特に、なぜこの事件が未解決で処理されることになったのか、多くのプレイヤーはその理由に納得せざるを得ないのではないかと思う。
プレイ時間も3~4時間ほどで収まるので、短編映画のいい読後感を味わいたい方にオススメ。
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