『ファミレスを享受せよ』
思い出せるのは我がこのゲームをプレイしたのが、そう…年末年始だった。年越しゲームに興じていたわけだが…
これは永遠の時を刻むファミレス「ムーンパレス」に“漂着”した者たちの物語だ。
青と黒、そしてクリーム色と細い線で描かれた味のある絵は、淡々とした音楽もしくは静寂と相まって、独特な雰囲気を醸し出しておる。
舞台であるムーンパレス。そこにあるのはドリンクバーと窓から見える月、そして個性的なファミレス客の面々だ。
出来ることといえば飲み物を汲むことと他の客たちと会話することくらいだが、そのなかで少しずつムーンパレスの謎が解き明かされていくぞ。
例えるなら…そうだな。
いわゆる5億年ボタンのようなもので、ボタンを押したらそこがファミレスだった、というわけなのだが…
自分だったらどうするか。
ドリンクバーがあっても、他人が居ても、悠久の時を過ごせるか?
最初は自信がなかったが、このゲームを進めていくと何とかなりそうな気がしてくるから不思議なものだ。
何かに追われるような日常の全てから隔絶されることと引き換えに、永遠かつ限定的な状況に身を置いたとき、人は覚悟を決め、達観し、新しい価値観を見出だす。というわけだな。
我々もいつムーンパレスに召喚されるかわからんぞ。
その時のために、教養と想像力を養っておくことが肝要であるな。
外界からの情報が遮断された環境下では、己の引き出しの中で工夫するしかないのだから。
そして永遠のその先に何があるのか。
このゲームには一応の結末が用意されているわけだが、それは貴公の目で確かめて欲しい。
きっと貴公の想像を絶するものであろう。
プレイし終えて現実の世界に戻ってきたときに我が思ったのは、誰かとこのゲームについて語り合いたいということだった。
同じ記憶を共有する者同士、何を感じたか。それは少しずつ違うはずだ。
そう、場所はファミレスがいい。
そこでまず皆に確認するのだ。
エビアレルギーはあるか?と…