『街』は人生を説く、稀有なゲームである。
今まで遊んだゲームを思い返した時に、最も私の人生に影響を与えたゲーム、それが『街』だった。
0 はじめに
コレを読んでるあなたは、チュンソフトが発売した『街』というゲームを知っているか?
知っていれば、私のレビューは読む必要はなかろうね。
あなたの心にある『街』。それが答えだから。
この下の方に書いてる「3 私と街」の所だけ読んでくれればありがたいカナ。
知らなければ是非一度プレイして欲しい。
全人類にプレイして欲しい。最低3時間でも良いからプレイして欲しい。
(だけどね、2025年末の時点では、プレイ環境はあまり良くない。私はPSvitaでプレイした。)
1 概要
セガサターン版『サウンドノベル街-machi-』が1998年1月22日に発売
プレイステーション版『街〜運命の交差点〜』が1999年1月28日に発売し、その後PSP版を発売
ゲームジャンルはサウンドノベル。
文章を読み、選択肢を選び、物語を進める。
ここまでは、街より前に出てた二作品『弟切草』『かまいたちの夜』も大体おなじ。
街が二作品と違うのは、複数の人物の物語が絡み合う「ザッピング」。
これで街というゲームの幅と厚みと深さが生まれている。
まぁ、概要はこんな感じかしら。
2 魅力
街というゲームの魅力やケド、
①ザッピング
②物語の幅
が大きいカナと思う。
まず、街は10月11日から15日の渋谷を舞台に、8人のメインキャラの話を少しずつ進めて行く。
ある人物の選んだ選択肢が、他の人物の運命に影響し物語が変化していく。
ゲームを進める上でのバッドエンドを取り除き、物語を進めエンディングを目指すゲームだ。
魅力①のザッピングについて。
人生は大なり小なり、選択の連続やと思う。
例えば車の運転中、信号が黄色になった
▷大丈夫だ、駆け抜ける
▶ここは止まっとく
こんな事はしょっちゅうあるし、選択肢ですら無いかも知れない。
だが、街をプレイした後、ふと「今の選択で、私を含む誰かの運命が変わったかも知れない」と思う様になった。
街の中では、ある人物で選んだ選択肢が、他の人物のバッドエンドになったりする。
時には現実に起こり得るバッドエンド、時には突拍子も無いバッドエンド。
それを何度も繰り返し、物語が捻りを加えて進んで行く。
プレイしている内に、この選択で他の誰にどんな影響が出るのかが楽しみになって来るのだ。
魅力②の物語の幅について。
『弟切草』はホラー『かまいたちの夜』はサスペンス、というのが大まかなお話しやケド、街は、コメディ、推理、SF、ホラーなど何でもアリだ。
人によっては、コロコロと変わる雰囲気に着いて行けないかもだけど、それが街なのだ。
それにプラスして『TIP』だ。
ゲーム中に単語の色が違う箇所があり、その単語の解説を読む事が出来る。
難しい言葉の意味を国語辞典の様に解説してくれたり、誰もが知ってる言葉を、時にひょうきんに、時に哲学的に意味付けしたり。
このTIPが、街の程良い味付けになっている。
3 私と街
街をプレイして、人生の解像度が上がった気がする。
どこかの誰かに「人生とは〜うんぬんかんぬん」と説教されても全然響かないケド、街は、プレイする事で人生を説く稀有なゲームだと思う。
メインキャラ8人、脇役やモブキャラを含めると数百人が街には出てくる。
私も、私の人生のメインキャラであり、それと同時に他の人の脇役だったりモブキャラだったりなのだ。
そして、私の日常の無数の選択肢が、私自身の人生にも、顔も見たことがない、赤の他人の人生にも影響している可能性がある。
言葉にすると、何だかチープだけどね。
それをより深く教えてくれたゲームなんだよ。
この数十年の間、そしてこれから先も、私の人生に、人生観に影響を与えたゲーム
「街〜運命の交差点」を私のyourGOTY2025のひとつ、そしてGOML(ゲームオブマイライフ)に選びます。