※この作品を語るにあたり、ネタバレを避けては通れませんでした。これからプレイ予定の方は慎重にお読みいただければ幸いです。


スイッチ後継機の情報公開が今や間近と噂される今日この頃。
yourGOTYならぬyourGame Of The Switchは決まりましたか?

マリオ? どうぶつの森? ポケモン?

やはりyourGOTYや本家GOTYで挙げられたゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドやティアーズオブザキングダムを推す声も多いのではないでしょうか。

超大作ですからね。当然のことでしょう。

ですが、ごめんなさい。

この2作品を好きな方には大変申し訳ないのですが、私にはまったく合いませんでした。
ブレワイはパラセールを入手したあたりでやめ、友人がはじめるからと再開した2度目の挑戦も神獣一体を攻略して挫折してしまいました。ティアキンにいたっては未開封のまま部屋のどこかに眠っているはずです。

勘違いしていただきたくはないのですが、貶すつもりや逆張りの意図はまったくありません。ただ単純に私とゼルダシリーズの相性が悪かっただけなのです。

思い返せばこれまでチャレンジしたいくつかのシリーズ作品も同様の惨状でした。爆弾を手に入れたところで別のゲームに心移り、草を刈った瞬間に飽き、雰囲気が怖くてそもそもプレイできず、馬に跨がったところで何か違うと感じてしまう……。
リンクを操作していてしっくりきたことなどスマブラくらいのものです(それさえも新規参戦したソラやホムラたちにとって代わられてしまいました)。

しかし、ゼルダほどの強大なIP、どうしてもプレイしたい!

そんなゼルダ弱者は任天堂公式チャンネルを見て、その自由度の高さに惹かれ当作品の購入を決意。

プレイしてみると、これがとてつもなく面白い!!
ストーリーとシステムの両面から楽しめました。
リンクは人の出来た格好いい少年。ゼルダは健気で時々お転婆なお姫様。
これまでゼルダの伝説シリーズで躓いていたことが嘘のように、嵌まってしまいました。



さて、前置きが長くなりましたが、ここからがGOTYの本筋。
この作品の私なりの高評価ポイントを、ネタバレ込みで語らせていただきましょう。


まずはストーリー。
ゲーム冒頭で操作するのはリンク。
しかし、このリンク、ただのリンクではありません。彼はすでに数多の冒険を乗り越え、ハートの器を集めきり、剣や弓、爆弾で武装した完全体リンクなのです。
いかにもラストダンジョンを駆けるリンク。立ち塞がる敵をバッサバッサと薙ぎ払い、辿り着いた先に待ち構えているのはガノン。
このガノンさえも容易く斬り捨てると、部屋の奥には囚われのゼルダ姫がいました。
しかし、いざ助けようとしたところ、ガノンが遺した槍から生じた裂け目に呑み込まれてしまいます。

ですが、そこは勇者リンク。闇の中に沈み込みながらも最後の一矢を放ちます。
その一撃はゼルダを捕らえた水晶を破壊。無事、ゼルダは自由の身となりました。

その後、ハイラル王国に戻るゼルダですが、父である国王をはじめとした味方たちも裂け目に吞まれてしまいます。
そのうえ、裂け目から現れた偽物の国王に、裂け目を生み出した元凶の濡れ衣を着せられてしまう始末。

こうしてゼルダは自らの身の危険も顧みずに助けてくれたリンクやハイラルを救うため、冒険に挑むことになるのです!

とても、いいですねぇ。
普段は助けられる側がピンチに瀕して助ける側になる。個人的に大好きな展開です。

……ところで、今作のゼルダとリンクはまったくの初対面。一国のお姫様と小さな村の少年という関係性です。
ゼルダからしてみれば、お城の兵士の助けも望めない絶望の中、見も知らぬ少年が突然やってきて、悪者を退治してくれただけではなく、命がけで助けてくれる。
初対面でこの神対応。
こんなの少女漫画のヒーロー登場シーンよろしく、キラッキラなフィルターが画面いっぱいにかかってしまうに違いないじゃありませんか。

国から逃亡する際にも、ゼルダは身分を隠すためにリンクの遺したフードを身に纏います。
信じられますか? 見ず知らずの人が先刻まで着ていたものをですよ?
プレイヤーとしては、そうですか、あの一瞬でそこまで心を許してしまいましたか、ゼルダ姫。と思うわけです。

リンクの活躍はこんなものではありません。
物語の中盤ではゼルダを護るために木の棒片手に巨大な敵に立ち向かいます。剣を失っても助けを求める人がいるならば、化け物相手でも戦うぞ。という、リンクの精神性が少し不安になる大活躍です。
もちろんゼルダの見せ場もしっかりと用意されています。
ゼルダがリンクを助ける展開は、そうそう、これこれ感たっぷり。
終盤ではついにゼルダとリンクの共闘が実現します。この戦いも熱い!
リンクはゼルダの隣で敵を圧倒する剣技を披露してくれます。
ここでプレイヤーは知ることになります。
リンク強すぎ問題!
ゼルダがせっせとかりものを召喚するも、敵の攻撃1、2発喰らうとやられてしまうほどの敵の強さ。しかし、その間もリンクは勇敢に回転斬りを叩き込んでいるわけです。
あまりの強さにプレイヤーはビックリ。
歴代のリンクはこんなに強かったのかと感動さえ覚えるでしょう。
最早、ゼルダがサポートに回った方が強いまであります。

こんな活躍を魅せられたら、リンクを婿入りさせるしかないとプレイヤーは思ってしまいますよ。
ゼルダ姫、こんなにいい男はなかなかいないですよ!

忘れてはならないのが、三女神に遣わされた妖精でゼルダの相棒、トリィ。
彼は裂け目の修復と、囚われた人々を救うために力を貸してくれます。
妖精であるがゆえに、トリィは人のことが良く分かりません。
出会って間もない頃はゼルダが鉄格子を通れないことも分からない有様。
そんなトリィも冒険のなかでゼルダや人々と交流を積み重ね、人や感情というものを少しずつ学んでいきます。
無機質なトリィが感情を徐々に示すようになると可愛くて仕方ありません。
作中後半に感謝の気持ちを理解する展開は、ベタですが感動して涙してしました。


そしてシステム面。
今作のゼルダは戦闘能力が皆無です。
そのため、トリィから与えられたかりものの力が重要になります。
かりられるものは光を放っており、触れることで覚えることができます。
一度覚えたものは多少制限はありますが、基本的にいつでも呼び出し可能。
机やベッドにはじまり、倒した敵までかりものとして呼び出すことができます。
これが絶妙!
プレイヤーの考え方次第で、様々な使い方ができます。
例えば先のベッドは眠ることでハートを回復できますが、重ねることで階段として使うこともでき、時には盾として敵の攻撃を防ぐこともできます。
ストーリー展開としては本来ダンジョンを迂回しないと進めない道も、かりものの使い方次第では無視可能。

この自由さは戦いにも適応されます。
敵を召喚して、戦闘を眺めているだけでも大丈夫ですが、それだけではつまらない。
石を投げつけてもいいし、水の中に落としてもいい。
あなたの考え方次第で、穏やかなゼルダ姫も、アグレッシブなゼルダ姫も自由自在!

また、今作はゼルダがリンクの力を時限的な強化スタイルとして扱うこともできます。
これがあることで、リンクの強さを実感でき、私のような常にリンクしか操作できないことによる不満を持つものでも、味変として楽しめます。
というか剣を振って敵を倒せるのが快適すらあります。


終始面白かった本作。
大満足ではありましたが、同時にこれまでゼルダシリーズをしっかりプレイできていれば、ゼルダがリンクを助けに行く展開に一層興奮できたかも知れないなぁというのが唯一の心残りでもあります。
いつもピーチ姫を助け出すから、マリオが助けられる展開が活きる。
クッパをいつも倒しているからこそ、共闘に熱さを感じられる。
そのあたりが知らないうちに薄くなってしまっているのかもしれない。ちょっと勿体ないことをしてしまったかなと思う反面、ゼルダの伝説シリーズはこんなに素敵なストーリーだったのかと知ることができました。

ゼルダ微妙勢を大好き勢に変えてくれた最高の作品です!
とりあえず、ブレワイで助けを待っているゼルダ姫を救出しなければ、と使命感に駆られました。
もう少しだけ待っててね、ゼルダ姫!!
私の操作するリンクはそんなに格好良くないと思うけどっ!!
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言わずと知れたポケモン スカーレット。
去年に引き続き、今年も選ばせていただきました!
詳細はどうぞ、私の去年のレビューをご覧ください。


……と淡泊に終わるわけにもいきませんね。


さて、どれだけ経ってもこのゲーム、尽きることがありません!
いくらでも遊べる。どこまでも味がする。それこそ次回作のZ-Aが発売されるまで……。いや、発売されても、なお楽しめるでしょう!

可愛いポケモンたちを育てて、眺めるだけでも時間を忘れる楽しいひと時。
対戦や収集、図鑑集めに特殊なアイコンを持ったポケモンの捕獲などなど。
発売から2年が経過しましたが、まだまだイベントも盛りだくさん!
ちょうど今は黒いレックウザのレイドが開かれています。
そのほかにもゲーム内外問わず、定期的に様々なイベントが開催されます。
リアルで商品を購入することで幻のポケモンが貰えるなんてことも!
これ、そこそこお金かかります。世の中のパパさん、ママさん頑張って!

とても大きな作品だからこそできる幅広い展開でプレイヤーを飽きさせることはありません!!
ちなみに私は今年、バイオレットもタイプ縛りで攻略しました。
オーガポンをストーリーで活躍させてあげられて満足!
こんな風にあなた好みの縛りを含めた遊び方もできるぞ!

さあ、Z-Aの発売まで、まだまだ時間はあります。多分!
あなたもポケモンの世界へ! レッツゴー!
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このゲームを購入する予定はありませんでした。
年末に遊ぶ新作ゲームを探していたところ、見覚えのある名前を発見。

誰だっけなあ。この名前、どこかで見た気がするんだけど……。

調べました。調べてしまいました。

高校二年の夏。
yourGOTYの趣旨と違うので具体的なタイトルは避けますが、私はとあるゲームをプレイしました。
それは深く強く、私のなかに刻みこまれた作品の一つとなりました。

見覚えのある名前は当然、そのゲームのシナリオライター、その人。

やりたい。あの作品のライターの方が手掛けたものなら、きっと素晴らしい作品に違いない。

いや、しかし、プレイできるのか……?


高校生当時のあの夏、私は大変苦しみました。
美しいゲーム体験に感動しました。
登場人物たちの辿る道に思いを馳せました。
それを遥かに上回る虚無感に囚われ、結末の在り方について考え続けました。
無気力に、ただひたすらに、作品のことを反芻していました。
自分があの長い夏の間をどうやって生活していたのか、ゲームのこと以外何も思い出せないほどです。

あれ以来、何度あのゲームを再プレイしたいと思っても、あのときに抱えていた苦しみを思い出して、手が出ませんでした。

……それでも、買ってしまいました。
たまたま出会えたのは、このゲームをやれという思し召しでしょうから。


このレビューを書いている現在、まだゲームをクリアできていません。
クリア後の精神状態がどうなっているか分からないためです。
そのため、クリア後の総括まではお話しできません。

ストーリーは架空の新宿が舞台。
命の価値があまりにも低いその街で葬儀屋として働く男は不死身の肉体と、幽霊の声が聞こえるという能力を持っています。
パートナーである幽霊の少女とともに暮らしながら、能力を得るに至った経緯を探っています。

ゲームの形式としては一般的なノベルゲーム。
あの当時と同様に美しい文章と、場面に合致した音楽が流れ、わずかに立ち絵が変化する。たまにスチルが差し込まれる。
はっきり言って、特に目新しいものは何もありません。
しかし、それがこのライターの方が手掛ける作品の素晴らしいところなのかもしれません。

ああ、果たしてこの作品はどういった結末を迎えるのか。そのときの私はどうなってしまうのか。
楽しみで、……いや、不安で仕方ありません。

――え、GOTYじゃないじゃないかですって?
いえいえ、そんなことはありません。
ゲームプレイ前からこんなに悩める作品もそうないでしょう。
このホラゲー評判いいけど、怖いの苦手だしなぁ……。大丈夫かなぁ……。延々と悩んでプレイする。
そんな感覚に近いのかもしれませんね。

本作品に限らず、この方の他作品もお勧めです。
気になる方はぜひ調べてみてください。
私の夏の思い出となっているあの作品も多くの方にやって貰いたいと今でも思っています。

責任は――取れません。
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