私は、自分のプレイスタイルが嫌いだ。
本当に嫌いなんだ。

新しいものに、とりあえず手を出す。少し遊んでわかった気になり 次の新しいゲームに飛びつく。積みゲーと言う生ッチョロい言葉では言い表せない。見えますか?私の横に積み上がっているコレはなんだ!!!別の言葉が必要だ。なんなら叱ってほしい。

こんなんだから、一年で百本以上遊んでいるがクリアまで辿り着くタイトル数はたかが知れている。というか、見栄を張って申し訳ない。数本クリアしたみたいな書き方したが。ほぼ無いに等しいのだ。

一本のゲームをとことん遊び尽くしクリアしてから次のゲームを手に取るあなた!あなたのようなプレイスタイルに私は憧れる。本来なら私はYourGOTYなんて選べない。
私が憧れるあなたは、真のYourGAMERだ。

YourGAMERと言われても意味がわからないかもしれない。私だってわかっていないさ。

冷静になろう…

ここまで卑屈ダラダラな前置きをするつもりはなかったんだ……でも、気にならないか?
私のようなプレイスタイルの人間が最後まで見届けようと決めたゲーム。

YourGOTY……いや、W(私のような)P(プレイスタイルの)N(人間が)S(最後まで)M(見届けようと)K(決めた)G(ゲーム)

WPNSMKGを…それは


「デス・ストランディング」


デス・ストランディング通称デススト
ゲーム内容は説明不用かもしれないが。こういう所をキチンとしておくと冒頭の茶番にも目を瞑ってもらえポイント加点していただけるかもしれませんからね。心の声がすぐ表に出るタイプの男 宝島のコング行かせていただきます!(普段静かなタイプは文章がうるせぇ)

デスストは、KONAMIを退職されたゲームデザイナーの小島秀夫さん(愛称は小島監督。スナッチャーの音声収録で監督!監督!と呼ばれていたそうです。おそらく、そこが始まりでファミ通などメディアのインタビューなどから小島監督呼びが広まった……と私は勝手に推測しております)が、自身のスタジオで初めて手掛けたゲームとなります。2019年11月8日に発売され、世界中にたくさんの配達依存症を生みました。分断されたアメリカを横断し人々に荷物と希望を託されながら繋いでいく旅となります。配達を主軸に置いたゲームは今までになく斬新で、一見それは「お使いばかりで、あまりおもしろくないのでは?」と考えてしまうが。プレイをすると荷物の重さ・山登り・地面の状態・天候など他にもたくさんリアルにシミュレートされた世界が用意されており、予期せぬトラブルや困難が待っています。この谷をどう渡る?この高さならワンチャン飛び降りても大丈夫?あああー!ダメだったー!あそこの荷物どうやって拾う?
目的は荷物を送り届けるという単純ゆえにプレイヤー次第で楽しみ方が変わり、自分だけのドラマが生まれます。
この世界では、とにかく頼られます。「働いてる人、俺しかいないのか?」と思うぐらい頼られます。
困っている人を助け喜んでもらえる「しょーがねぇ、また ついでに届けるか」
人が喜び感謝してもらえることが、やっぱり嬉しいんですよね。本能に刻まれている感情か。

やるべきことは、最初から最後まで荷物を運び届けるということです。そこに、未来を繋ぎ託すストーリーが小島節で語られる。

小島さんは発売前のインタビューでずーっと私達が作っているのはインディーゲームです。と述べている
その度に私は((いや小島さんそれは無理あるって この規模のゲームはAAAでしょっ!))と当時は心の中でツッコミを入れていました。

クリアした今はわかる。デスストは他に似たモノが無い、無いから比べようもない とても奇妙なゲームでもある。私の想像には及ばない様々なものから解放された小島さんが、表現したいものをとことん詰め込んだ作家性の塊みたいな作品。究極の小島ゲーム。
上からコレを作れ!と言われた訳じゃない、、、トップでありクリエイターでもある自分が創りたいものを自分がお金出して創った。それを世に放ち遊んで喜んでもらう。 この精神は紛れもなくインディーゲームだ。

デスストに起用された役者さんもKONAMI時代に繋がりを持ったノーマン・リーダス(コジプロがサイレントヒル新作を開発進めていたが開発中止になってしまった。主人公がノーマン・リーダス)小島さんの友達レフン監督やデルトロ監督他にもたくさん繋がりがある方に出てもらっている。ここでインディーゲームの紙エルを開発されたシロさんを突然例に出してしまい申し訳ないが。知らない方は是非#紙エル で検索してほしい。シロさんはポッドキャスト仲間(又は自分と繋がりがある方)をゲームにキャラクターとしてたくさん登場させている。規模は違うかもしれないが、小島さんもシロさんも しがらみ思惑など関係なく作家自身が自分のゲームにあなたを出したいんだ。という気持ちは、これ以上にないシンプルに強い理由で やはりデスストはインディーゲームだと実感した。

私は、2019年の発売日に購入しプレイしていた。50時間ほど熱中して…クリアせずやめてしまっていた。
そして5年を経て 「来年続編が出るし もう終盤まで来てるよね。すぐクリア出来るだろう」と たかを括ってプレイを再開したが、予想は外れマッドマックス怒りのデスロードばりのコッチからアッチ展開に尻込みしそうになった。再開から30時間。合計80時間で5年越しに一本のゲームをクリア。

5年の歳月は、パンデミックが起きる前であり、そして世界中が経験した事のない混乱を抜けようやく落ち着いた5年間。
私にとっては、子どもが産まれる前にプレイを始め
父親になった今クリアした5年間だった。
もし2019年にそのままクリアまでしていたら、今と全く同じ感動を味わう事は出来なかっただろう。
私にとっては、忘れられないゲームとなった。

今の私の顔見えますか?……上手くサムとBB(ルー)の関係を自分と子どもに投影させて締めれたぞ。とニヤニヤしてたんです。
だけど、ここまで一度もBB(ルー)のこと何も触れてこなかったんで……伝わってますかね?

デス・ストランディング。私が繋いだものは世界でありそこに暮らす人と人だ。運んだものは荷物であり希望だ。だから続編は明るい未来でなければ……

ありがとうございました。以上です

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